「デザインを変えたい」「更新をもっと楽にしたい」などホームページをリニューアルする理由は様々だと思いますが、折角リニューアルしたからには今までよりもっと多くのユーザーに見てほしいですよね。
しかし、「デザインやユーザビリティを改善したけど、なぜかアクセスが激減した…」なんて話もよく耳にします。これは、リニューアルを行う際のSEO対策がおろそかにされていることが主な原因です。
とあるECサイトでは、商品の増加に伴いサイトリニューアルを実施しましたが、SEOについて充分に考慮されていなかったことが原因で流入が半減してしまいました。
サイトリニューアル時はSEOの課題を修正するチャンスでもありますが、正しい知識を持っていなければ、逆に流入が激減することにもなりかねないのです。今回の記事では、サイトリニューアルの際にこのような結果を招かないよう、よくある失敗例とともにリニューアル時に重要となるSEO対策のポイントについてまとめました。
……余談ですが、上記のサイトはその後弊社にご相談いただき、コンテンツマーケティングを実施してかつての倍以上の流入を取り戻すことができました。こちらの記事もよかったらご覧ください。
サイトリニューアル時におけるSEO対策の失敗例は様々ありますが、中でも特に多い失敗事例をご紹介します。
リニューアルをする際、ドメインを変更したり、階層が変わってURLを変更することが多くあると思います。
検索エンジンは、基本的にはURLの引っ越しを自動で判別することができません。サイトのページの場所が変わった場合、リダイレクト処理を行い、引っ越し先のURLをきちんと検索エンジンに伝えましょう。
リダイレクト処理を行わないと、様々な機会損失が発生してしまいます。
など、ユーザーからも検索エンジンからも新しいページを見つけづらくなってしまうため、必然的にサイトの評価が落ち、これまで上位表示していたキーワードの順位が下落して、流入が落ちてしまうケースがあります。
そんな事態を防ぐためにリダイレクト処理は必ず行う必要があります。
リニューアルの最中は、公開前であるために各コンテンツを検索エンジンがクロールできないように設定する場合があると思います。しかしサイト公開後も設定を解除することを忘れ、そのままにしてしまうケースがよくあります。そのままにしていると、検索エンジンがいつまでもクロールできず、評価が下がってキーワード検索順位が下落します。
そのため、公開後は必ずクローラーがアクセスできるよう設定を解除する必要があります。「解除したけど、検索エンジンがちゃんとクロールしにきてくれているか不安だな…」という場合は、Googleが提供しているSearch Consoleで確認できます。Search Consoleへの登録は無料ですので、必ず登録するようにしましょう。
SEO対策の初歩となるtitleタグですが、リニューアル時にデザインなどが変わるからといって大幅に変更することはオススメできません。titleは検索エンジンが非常に重要視する評価基準ですので、変更したことによって、これまで上位表示していたキーワードの評価が変わり、順位が下落してしまう可能性があります。
何が原因で順位が動いたのかを明確にするためにも、様々な修正を一気に行うことは、できれば避けましょう。また、どうしても変更する場合は、正しい設定方法を理解した上で変更を行ってください。
では、よくある失敗がわかったところで、ここからは具体的に行うべき作業について解説していきます。
ディレクトリ構造はリニューアル後に変更しようとするとかなりの労力を伴います。SEOに一番適した構造はTOPページから第一階層、第二回層、それ以降…までピラミッド型になっていることです。
これらのURLでは余分な階層を挟んでおり、何の情報を扱っているページなのかわかりづらくなっています。
このように余分な階層がなく、親ページと小ページの階層構造関係がはっきりしているURLにすることが望ましいです。
サイト内リンクは今やSEO対策において特に重要な項目となっており、ディレクトリ構造と非常に関連性が高いため、一緒に設計することをおすすめします。
検索エンジンは、様々なページから多くのリンクが集まっているページを「重要なページ」と判断します。そのため、目標とするキーワードが設定されたページに対してはサイト内全体にリンクを設置していきましょう。
全体にいちいち固有のリンクを設置するのがめんどくさいという場合は、各ページサイドメニューやフッター部分にテキストアンカーリンクを設置しましょう。その際、なるべくアンカーテキストや”alt”属性はリンク先のページコンテンツに沿った内容に設定してください。
ディレクトリ構造を再設計した結果、ページURLが変更になった場合はリダイレクト処理が必要となります。
リダイレクトは基本「301リダイレクト」を行ってください。「302リダイレクト」やメタリフレッシュ、javascriptなど他の方法を用いた場合は検索エンジンに対し、ページが移転したことを効果的に伝えることができませんので注意が必要です。リダイレクトの詳しい設定方法については、下記の記事にまとめられていますので、こちらをご覧ください。
存在しないページに対しては、HTTPステータスコード404にてオリジナルのエラーページを返す設定が必要です。よく別のページへリダイレクト処理を行い転送するケースがありますが、間違いです。
これらの失敗例はソフト404といわれ、Webページ上では「ページが見つかりません」と表示されますが、ステータスコートは404ではなく、200(リクエストは問題なく処理されました)で処理されるためオススメできません。
ここまでご紹介した項目以外にも細かい点はまだまだあります。よく言われることではありますが、最後に基礎的なSEO対策の項目をご紹介します。
前段でSEO対策の初歩であるtitleタグの設定について触れましたが、h1タグも同じくの初歩中の初歩です。各ページ毎に狙いたいキーワードはtitleと合わせて、必ずh1にも設定してください。
しかし、やたら滅多に設定するのではなく、「使用回数は必ず1ページにひとつ」「文字数は全角30~60文字程」など表記ルールを理解した上で設定してください。
検索エンジンは画像を認識できません。そのため、検索エンジンに画像の情報を伝えるためには必ずalt属性で「どんな情報を表しているのか」をテキストで設定する必要があります。折角、ユーザーが見ればコンテンツの内容がよく分かるような画像を掲載しているのに、alt属性を設定していなかったために検索エンジンに全く内容が伝わらず評価されないのは本末転倒です。
ひとつのページでもURLの表記が「www.」の有り無し、「/index.html」などの有り無しで異なるだけで検索エンジンはコンテンツの中身が一緒の別ページと認識してしまいます。最悪の場合、検索エンジンからミラーコンテンツと解釈されペナルティを受ける可能性があります。
そのような事態を防ぐためにリダイレクト処理が活用されます。よく使用されるのは「301リダイレクト」です。これによりhttps://www.example.com/以外のURLが表示された際、https://www.example.com/ へ転送することができます。
パンくずリストは対ユーザーにとっても、対検索エンジンにとっても非常に重要な役割を果たします。
ユーザーに対しては、検索などから下層ページに訪問した際、いま自分がどのページにいるのか・そのページがどのカテゴリに属しているのかが、一目で理解できる役割をもちます。また検索エンジンに対しもクローラーがサイト内の階層構造にしたがいリンクを巡回する際、パンくずリストがあることでページ内部を効率よく巡回させることができる役割をもちます。この巡回効率と頻度が検索エンジンからの評価となります。
意外とスルーしがちなのがこのXMLサイトマップ(sitemap.xml)とロボッツテキスト(robots.txt)の記述です。このふたつは検索エンジンのクローラーに対し、サイトの情報を与えるために必要な項目です。
まずrobots.txtを記述することで、クローラーにクロールすべきページとクロールすべきでないページを伝えることができます。また、検索エンジンに対しsitemap.xmlの場所を伝えることも可能です。
sitemap.xmlはクローラーに対し、サイトの構造を効率的伝えることができます。前段のパンくずリスト同様、クローラーが効率的にサイト内を巡回できるようになるため
SEO評価を高めることになります。
これまでご紹介した項目はどれもサイトリニューアルを進行しながら考えて実装するべきではありません。SEO対策の実装はサイトの構造から内部のシステムにも大きく関わる内容になるため、リニューアルの企画段階から考慮することをおすすめします。
はじめにもお話ししましたが、どんなに良いサイトでもユーザーが見てくれなければ意味がありません。皆さまのサイトがきちんとユーザーの目に留まるよう、正しいSEO対策の参考になれば幸いです。
また、弊社ではサイト制作時やリニューアル時のSEO対策についてもご支援しておりますので、心配なことがあればぜひお気軽にご相談くださいね。
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