検索順位を上位に表示させるために、人為的に行われる不正なリダイレクトや記述、仕掛けなどはスパムと呼ばれ、ペナルティを受けることになってしまいます。
正常で効果的なSEO対策を行うためにも、スパム行為を気づかずに行ってしまうことのないよう、あらかじめスパムの種類やペナルティの危険性について理解しておきましょう。
目次
インターネットが普及して間もない頃は、多くのサイトでこのスパム行為が横行していました。しかし、現在は、Googleをはじめとした多くの検索エンジンでスパム行為は厳しく取り締まられており、すぐに検索エンジンに発見されてしまいます。
ちなみに日本国内における検索エンジンのシェア率は、GoogleとYahooでほぼ占められています。うち、Yahooの検索エンジンはGoogleのロボットを一部シェアしていますので、ここでは検索エンジン=Googleと考え、スパムの基準やSEO対策なども主にGoogleを基準として見てみることにします。
さて、こうした背景を受けて、すっかり影をひそめたかにみえるスパムですが、実はまだまだ存在しているのが実情です。とは言っても、ほとんどの場合はweb制作の段階で気づかずにスパムを行ってしまったということが多いようです。制作担当はもちろん、サイト運営管理を行うなら、「どのような行為がスパムにあたるのか、またあたらないのか」をきちんと理解して、必要な知識を身につけておかなければなりません。
また、検索エンジンスパムには幾つかの種類があり、どれか一つでも当てはまるものがあれば、スパムとみなされてしまうので、ここでは、それぞれのスパムの特徴や種類、ペナルティなどについて詳しく見てみることにしましょう。
Googleでは、スパムは非常に悪質なものであるとの認識が強く、スパム行為が見つかり次第調査が行われ、スパムであると決定された場合は、すぐにペナルティが課せられてしまいます。
Googleのsearch Consoleには、スパムや有料リンク、マルウェアの情報を報告するフォームが用意されており、サイトを訪れたユーザーがスパムを発見した場合などには、通報できるようなシステムを設けています。
Yahooでは、検索エンジンスパムを次のように定義付けています。
- 検索する利用者をほかのウェブページに転送するためだけに存在するウェブページ
- ほかのウェブページとまったく同じ内容で作られたウェブページ
- 情報をほとんど公開していないにもかかわらず、自動的かつ大量に作られているウェブページ
- 検索エンジンが付与する表示順を不正に上昇させているウェブページ
- 検索する利用者に見えないテキストを使っているウェブページ
- 過度な相互リンクを行い、サイトの認知度を不自然に上昇させているウェブページ
- 検索エンジンの検索結果に表示される内容と利用者が目にするウェブページの内容が異なるウェブページ
- 検索エンジンのためだけに作られたウェブページ
- 特定の社名を悪用しているウェブページ
- 過度なポップアップ使用により、利用者の正常な操作を妨げるウェブページ
- 虚偽または詐欺と思われるウェブページ
上記のような場合は、検索エンジンスパムに該当すると判断され、検索結果インデックスから削除されてしまいます。
スパムはユーザーの利便性を損ねる、最も悪質な行為のひとつです。Googleでは、サイト制作における「品質に関するガイドライン」が設けられており、ユーザーや検索エンジンへの偽装工作を厳しく取り締まっています。
Googleには、「手動ペナルティ」と「自動ペナルティ」の2種類があり、Googleスタッフによる目視での判定を「手動ペナルティ」、Googleアルゴリズムによるペナルティ判定を「自動ペナルティ」といいます。
ペナルティには、3つのランクがあり、それぞれに課せられる内容が異なります。
検索結果の順位が低下します。
検索エンジンが削除されます。
ページ単位での削除もありますが、悪質な場合はドメインごと削除されてしまいます。
削除されるだけでなく、検索エンジンそのものに二度と登録することができなくなります。
Googleをはじめとする検索エンジンは、日ごとにその性能が向上しており、スパム行為はほぼ確実に発見されてしまいます。無意識にスパムを行ってしまうことのないよう、どんな行為がスパムに該当するのかをきちんと確認しておきましょう。
ハイパーリンクによって相互リンクを大量に自動生成するサイトのことを「リンクファーム」といいます。また、サイト内にリンクを設置する際、対価が発生したものについては「有料リンク」とみなされ、スパム行為としてペナルティ対象になる可能性があります。
しかし、有料リンクの場合はリンクに<a href=”URL” rel=”nofollow”>が指定されていれば、リンク先はリンク評価を受け渡さないという認識になり、有料リンクにはなりません。有料リンクかそうでないかの違いは「リンク評価がリンク先に受け渡されるかどうか」です。
もし、このようなリンクを設定したいのであれば、面倒でも必ずこの記述を記載しておくようにしましょう。
プログラムによって生成されたコンテンツのことを「自動生成コンテンツ」と言います。検索順位を上げることを目的にした悪質な行為で、スパムとしてみなされてしまいます。
特徴としては、下記のようなことがあります。
似通った文章のコンテンツやWebページを作成し、検索上位を狙う行為は「ミラーコンテンツ」もしくは、「重複ページ」といい、検索エンジンスパムとみなされてしまいます。
ただし、重複するコンテンツでも「印刷用ページ」や、「複数の異なるURLで表示される商品ページ」などの悪意のないコンテンツは、「正規化」することによってペナルティを回避することができます。
CSSやstyle属性を使ってHTML上のソースをブラウザに表示させないテキストやリンクのことを「隠しテキスト・隠しリンク」と言います。
「キーワードが多く含まれている」、「リンクが多く設定されている」など、検索エンジンに対して働きかけるためのものです。現在もホームページ制作を行っている人の中には、検索上位に表示させるためのテクニックとして使用されていることもあるようです。具体的な手法は以下の通りです。
display:none;や、visibility:hidden;、text-indent:-9999px;などをCSS、もしくはstyle属性に指定し、テキストやリンクをブラウザに表示させないようにする方法です。
background-color:#ffffff;などを使用して、背景色と文字色を同色に設定し、画面上では見えないように設定する方法です。
スクリプトが使用されているページで、スクリプトが動作しない、オフになっている時に代わりに表示させるテキストを設定する際に使うのが<noscript>タグです。
代替テキストを記載する目的で使用するため、スクリプトが指定されているページ内であれば問題ありませんが、SEO目的の場合はスパムと認識されてしまうので、注意が必要です。
人間と検索エンジンそれぞれに異なるコンテンツを表示させるスパム行為です。「クローキング」や「ステルス」、そして「ファントム」と呼んだりします。ユーザーのサイトの利便性を低下させる行為はスパムとして認識されます。
具体的には、下記のような行為が当てはまります。
SEO対策を目的とし、キーワードを羅列して検索上位表示を狙う行為はスパムとしてみなされます。
キーワードスタッフィングは、サイトやページ内のテキストやalt属性などのいたるところにキーワードを書き込んで、検索エンジンに認識させ、検索上位表示を狙う行為です。同じ単語やキーワードを含んだ文章を羅列するので、全体に不自然なコンテンツになってしまうことが多いので、検索エンジンからの高い評価は期待できないスパム行為とみなされてしまいます。
スマホの普及とともに広く利用されているのが、TwitterやFacebookといったSNSです。このようなソーシャルブックマークからのリンクは、基本的にnofollowになっています。しかし、多くのリンクが付いていることでサイトが評価されていると考えられています。
自動的にツイートを量産することや、意味なくリンク設定などを行う行為はスパムとみなされ、ペナルティの対象になってしまうこともあるので、注意が必要です。
サイトにアクセスしようとしたユーザーをほぼ強制的に別URLへ誘導し、移動させることを「リダイレクト」といいます。
サイトが新しいアドレスに移転した場合や、サイトのリニューアルなどの場合、こうしたリダイレクトが行われることになります。
しかし、中には、検索エンジンに対しての偽装行為を行い、不正なリダイレクトを行うものも存在します。ユーザーの意図とは別に、検索エンジンが認識したコンテンツとは別のコンテンツへ移動させる行為はスパムとしてみなされ、ペナルティの対象になりますので注意しましょう。
レビューや口コミ評価のランクを図式化した★マークやレビュー数などのマークアップのことを「リッチスニペットマークアップ」といいます。
ユーザーが検索結果からどのページにアクセスするかを左右する指標ともなるもので、昨今のSEO対策でもよく用いられている手法の一つです。
しかし、レビュー数や★マークを偽装し、あたかも多くの高評価やレビューを受けているかのように見せる行為はスパムとしてみなされてしまうので、注意が必要です。
上記に上げた以外にもスパムとしてみなされる行為はあります。基本的に「検索エンジンが存在しなければ行う必要のない行為」はスパムにはなりません。逆に言えば、スパムは「検索エンジンが存在するからこそ行われる行為」のことであり、こうした悪質なスパム手法を「ブラックハット」と呼びます。
もし、こうした作為をSEO対策として行っているなら、今すぐに修正し、健全なWebサイト政策を行うようにしましょう。
Googleが推奨するアルゴリズムにのっとって、正しいSEO対策、すなわち「ホワイトハット」を行うことが、最も検索上位表示への近道であることを忘れないでください。
この記事をご覧いただいている皆様へ。 このページは、SEO情報ブログ「ディーエムソリューションズの社員が作った、【SEOまとめ】」にて公開さ…
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