多くのサイト運営されている方は、自身のサイトのどのページがどれくらいの順位が気になっているのではないでしょうか?
しかし、Google Analyticsでは順位を知ることができません。また、Search Consoleではキーワードの順位を知ることができますが、その順位がついているページはどのページなのか確認することができません。
こんなお悩みを解決してくれるのが、GRCになります。
今回は、GRCについて設定方法や分析で活用する方法、そして分析から見えてくる課題に対する対策方法についてご紹介します。
目次
GRCとは自然検索における検索順位のチェックツールです。
サイトと定点観測を行いたいキーワードと登録しておくことで、日々の順位を測定することができます。検索エンジンの指定をすることができ、Google、Yahoo!、Bingそれぞれの順位を測定することができます。
自身が測定したい際にクリックして順位測定をすることができますし、PCを起動した際や指定した時刻に自動で順位測定もすることができます。(指定した時間での自動取得は、PCが起動されていることが前提となります。)
では、どのようなメリットがあるのか見ていきましょう。
GRCの一番のメリットはサイトと測定をしたいキーワードを登録することで日々の順位測定ができることです。
登録できるキーワードの数は後ほどご紹介する料金プランによって異なりますが、最低500個から最大無限まで登録することが可能です。
また、GRCは、1サイト(URL)のみではなく、複数のサイトの順位を測定することができます。こちらもプランによって登録できるURL数が異なりますが、最低5つから最大無限まで登録することが可能です。
そのため、複数のサイトを管理されている方は1つのツールで複数のサイトの順位が測定できます。
ただ順位測定ができるのではなく、順位がついているページも表示されるのも特徴の1つです。
基本画面では下記のように検索結果に表示されているページのtitleのみ把握することができます。
URLとtitleを合わせて確認したい際は、「標準」の横にある「ランクインページ」をクリックすることで確認することができます。
Google AnalyticsやSearch Consoleでは分析ができない内容になりますので、とても便利です。
自然検索で表示されている上位100位サイトも合わせて分析することができます。
サイトを運営していく中で、やはりメインとしているターゲットキーワードがある方も多いかと思います。さらに、競合の順位が気になる方もいるのではないでしょうか?このような場合は、こちらの設定を行うことで競合の順位も分析することができるようになります。
また、大きな順位変動があった際に、どのサイトの順位が上がり、どのサイトの順位が下がったのか分析することができますので、とても便利です。
では、GRCにはどのようなプランがあるのか見ていきましょう。GRCには主に下記5つのプランがあります。
ベーシック
|
スタンダード
|
エキスパート
|
プロ
|
アルティメット
|
|
---|---|---|---|---|---|
料金(税込) | 4,860円 | 9,720円 | 14,580円 | 19,9440円 | 24,300円 |
期間 | 1年間 | 1年間 | 1年間 | 1年間 | 1年間 |
URL数 | 5 | 50 | 500 | 5,000 | 無限 |
検索語数 | 500 | 5,000 | 50,000 | 500,000 | 無限 |
上限追跡 | 500 | 5,000 | 50,000 | 500,000 | 無限 |
リモート閲覧 | – | 利用可 | 利用可 | 利用可 | 利用可 |
CSV自動保存 | – | – | – | – | 利用可 |
※2019年6月時点 参考サイト : GRC公式サイト
各プランの違いは、登録できるURL数やキーワード数、上位追跡ができるキーワード数によって料金プランが異なります。
測定したいサイトやキーワード数が少ない場合はベーシックプラン、大規模ECサイトで測定したいキーワード数が数万キーワードはエキスパートプランなど、自身の目的に合わせてプランを選んでください。
実際にプランを決めて契約をしたらGRCに自身のサイトを登録していきましょう。
まず、メニュー内にある「編集」を選択し、「項目新規追加」をクリックします。
そうすると下記のような画面がでてきますので、サイト名、サイトURL、そしてそのサイトで計測をした検索語の3つを入力しましょう。
サイト名については、順位チェックに影響しませんので、正式なサイト名ではなく、管理したい登録名を入力する形でも大丈夫です。
URLの入力については注意が必要です。GRCは、入力されたURLを含む全ての下層ページの順位を測定します。例えば、サイト全てのページを測定したい場合には、下記のデジ研のURL例のように入力します。
もしも、とあるディレクトリ配下のみの順位測定をしたい場合には、そのディレクトリを入力します。例えば、デジ研で/seo/ディレクトリ配下のみ測定したい場合には下記の例のように入力します。
また、入力する際に/index.phpや/index.htmlなどは入力する必要はありませんので、注意しましょう。
なお、もしもwwwありのサイトだけとなしで登録してしまった、また、httpsのサイトだがhttpで登録してしまった場合は、「検索設定」内にある「URLのwwwの有無を無視」もしくは「URLのhttpとhttpsの違いを無視」を状況に合わせて選択しましょう。また、長年測定を行っているが、途中でhttpからhttpsに切り替えた場合も同様にこちらの設定を変更すれば、過去のデータをそのまま反映したデータが表示されます。
検索語については、測定をしたいキーワードを1行に1つずつ入力します。なお、掛け合わせのキーワードについては、キーワードの登録する際に指定する必要があります。そのため、「SEO」「SEO会社」「SEO 外注」という3つのキーワードを測定したい場合には、下記のように入力します。
基本設定についてはこれで完了です。
GRCには先ほどの基本設定以外にも設定できる項目がいくつかあります。分析していく中で有効な設定がありますので、いくつかご紹介します。
そこで、まずは測定する検索エンジンを変更したい場合には、「検索設定」内にある「順位チェック対象検索エンジン」をクリックし、Yaho、Google、Bingの中から順位測定をしたい検索エンジンを選択します。GRCをDLした段階では、全てにチェックがついていますが、順位測定の必要がない検索エンジンがあればチェックマークを外すようにしましょう。
また、順位測定を行う順位を変更したい場合には、「検索設定」内にある「順位チェック範囲」をクリックし、それぞれの検索エンジンでどこまでの順位を測定したいのか選択します。
なお、GRCをダウンロードした段階では、下記のようになっています。
検索エンジン
|
条件
|
---|---|
Yahoo! | 30位まで測定 |
100位まで測定 | |
Bing | 40位まで測定 |
Yahoo!は50位まで、GoogleとBingは100位までと測定できる順位は決まっていますので、注意しましょう。
先ほどご紹介した「上位100サイトの検索順位を追跡」するための設定です。
こちらの設定を行いたいキーワードに選択し、「編集」内にある「調査項目の追加」をクリックします。そうするとその中に「上位100追跡項目」があるので、これを選択します。これで設定は完了です。
そうすると「上位100追跡項目」したいキーワードが検索後の下に下記のようにキーワードの後ろに(上位100追跡項目)という内容で追加されます。
グループ設定を行うと下記のように「検索語」の横に設定した「グループ」を追加することができます。
例えば、デジ研では、下記のように設定しています。
このように分けておくことで、各グループでのキーワードの状況を分析することができます。
設定方法は、まずグループの登録を行います。「編集」内にある「グループの編集」を選択します。そうすると下記のような画面が出てきますので、こちらに管理したグループを入れていきます。
これでまずはGRC上にグループが追加されます。そして、次に登録したキーワードにカーソルを合わせて右クリックします。そうすると登録したグループが一覧で出てきますので、その中から選択することでキーワードごとのグループ分けが完了します。
「キーワード」の横に「月間検索数」という項目があるのですが、こちらにキーワードごとの月間の検索ボリュームを追加することができます。
月間の検索ボリュームを入力しておくことはとても重要です。それは、例えば順位が1位となっているキーワードでも検索ボリュームが極端に少ない場合、その順位がついているページのチューニング内容を変更して検索ボリュームがあるキーワードに変更した方がいい場合があるためです。
そもそも検索ボリュームが極端に少ないキーワードだといくらそのキーワードで1位が取れていても流入はなかなか伸びません。一方で、検索ボリュームがある程度あるキーワードだと1位も場合、多くの流入が期待できます。また、1位でなくても上位表示していると、もしかしたら検索ボリュームが少ないキーワードよりも流入がある場合もあります。
そのため、こちらも設定しておきましょう。
設定方法は、月間検索数を追記したいキーワードの月間検索数の箇所にカーソルをあわせて右クリックすると「月間検索数の入力」と出てきますので、それをクリックします。
そうすると入力画面が出てきますので、そちらに数字を入力すれば完了です。
グループ化したキーワードの中でもすぐに日々の順位を確認したいメインキーワードなどがある方もいるではないかと思います。その場合は、「マーク」を活用しましょう。
マークを活用することで「グループ」の左にあるマークに自身が選んだ色のマークをつけることができます。これにより、毎回キーワードを探さなくてすむので、オススメです。
設定方法は、マークを追記したいキーワードの膜の箇所にカーソルをあわせて右クリックすると「マーク赤」や「マーク青」など出てきますので、それをクリックします。これで設定が完了します。
アラートを設定しておくことで、自身が選んだアラートになった際にメールで通知がくるようになります。選べるアラートは下記になっています。
Googleの検索順位の◯◯位以内になった場合 or ◯◯位以下になった場合 |
Yahooの検索順位の◯◯位以内になった場合 or ◯◯位以下になった場合 |
※Bingについては設定することができません。
これにより毎日順位を目視で確認しなくても、大きな順位変動があった際に自動で通知がくるので、業務を効率化することができます。
では、実際にどのように使うのか解説していきます。
順位の測定する方法は大きく分けると下記の手段があります。
この方法ではGRC内に登録しているキーワード全ての順位を測定することができます。
方法は簡単で下記画面の赤枠で囲っている「GRC」のマークをクリックするだけです。
この方法で測定すると全てのキーワードを測定できるのですが、登録しているキーワード数が多いと測定までに数時間かかってしまう場合があります。
そのため、急いで測定したいキーワードやサイトがある場合には、別の方法で測定する必要があります。
この方法では選択したキーワードのみ順位測定をすることができます。
方法は順位を測定したいキーワードを選択し、その後、「実行」内にある「選択項目の順位再チェック」クリックすることで測定ができます。
なお、順位を測定したいキーワードを選択し、右クリックをして、その中にある「選択項目の順位再チェック」クリックすることでも順位の測定ができます。
この方法での順位取得する場合は、1日に数回順位を測定することができます。例えば、朝に順位測定したが、午後に記事のリライトを行った場合、この方法で順位測定をすれば、リライト前後の順位を測定することができます。
この方法では、登録しているサイトごとに順位を測定することができます。
左側に登録してあるサイト一覧が出ていると思いますので、その中から順位を測定したいサイトを選択します。そして、「実行」内にある「表示項目の順位チェック」クリックすることで、選択したサイトのみ順位測定ができます。
数個のサイトを運営されている場合、GRCに登録しているキーワードが数千個になる場合、毎日順位が測定できない場合があります。そのため、登録してあるサイトの順位取得をするルーティンを決め、この方法で順位測定をすることで、定期的に全サイトの順位を測定することができます。
順位を測定しているとたまにエラーが起きて一部のキーワード順位が測定できないことがあります。そのような場合は、「実行」内にある「エラー項目の順位再チェック」をクリックすることでエラー項目のみの順位が測定できます。
順位が測定できたらデータを確認しましょう。
確認できることはいくつかありますが、今回いくつかご紹介します。
下記のように開いた際のデフォルトの画面が標準画面となります。こちらでは、まず測定した日の順位を赤枠で確認することができます。
その下部に表示されている図では、選択したキーワードの順位を折れ線グラフと日付ごとの順位が確認できます。
「標準」の横にある「ランクインページ」をクリックするとキーワードごとの順位が確認できるだけでなく、その順位が付いているページを確認することができます。
さらに、その下部に表示されている右下のデータでも順位が付いているページを確認することができます。こちらでは、もしも日ごとに順位が付いているページがことなった場合、下記のように赤字にURLが変わるので、今後の分析や改善に役立てることができます。
Google・Yahoo!・Bingそれぞれの検索エンジンごとの順位を一覧で確認したい場合は、「Google履歴」「Yahoo!履歴」「Bing履歴」で確認することができます。
順位測定をしている検索エンジンしか表示されませんが、キーワードごとの順位を横並びに分析できるため、オススメです。
GRCで日々の順位測定をしていると順位が上がっているキーワード、順位が下がっているキーワードが分析することができます。
徐々に下がっているキーワードやいきなり順位がとある時期から下がって回復してこない場合などはあります。
いくつか分析の方法と改善方法を紹介しますので、GRCを活用していく中で、自身のサイトに当てはまることがあれば参考にしてみてください。
各キーワードを分析していると下記のように徐々に順位が下がっているキーワードがあるかもしれません。
主な原因としては以下が考えられます。
そのため、自社サイトよりも上位に表示しているサイトを見て、情報が古くなっていないか、競合サイトに記載があって自社サイトに記載がない情報がないか分析をしていきます。
先ほどの分析で競合と自社サイトとの違いが分析できたら、その内容を基にリライトをしていきます。
「情報の内容が古くなっている」場合には、最新の情報に変更します。
また、自社サイトよりも上位表示されているサイトに記載があり自社サイトに記載がない情報があれば、そのサイトの情報を基にユーザーにとって有益な情報を追記するようにしましょう。
ここで気をつけたいのが、自社よりも上位表示しているサイトの情報を丸っとコピペしない、全ての内容や見出しが似たような内容にならないように注意しましょう。丸っとコピペするとコピーコンテンツとみなされて順位が下がってしまいます。また、全ての内容や見出しが同じな場合も、自社コンテンツにオリジナル性を出せていないので、順位がなかなか上がらない場合があります。そのため、オリジナルコンテンツになるように意識してリライトを行っていきましょう。
下記のようにいきなり順位が下がってなかなか順位が回復しないキーワードがある場合は、注意が必要です。
なぜならペナルティを受けている可能性が高いからです。ペナルティとは、Googleが定める品質に関するガイドラインに違反しているWebサイトに対してGoogleがペナルティを課すことをいいます。
この場合、極端に順位が下がったり、インデックスから削除されることになり、キーワードの順位が下がるだけでなく、サイト全体の流入数が激減する可能性もあり、Webマーケテイングに大きな影響を及ぼすことになります。
主な原因は下記になります。
自動生成された、丸っと他のサイトやページ内容をコピペしているなどの場合は、「オリジナルの内容がない、質の低いコンテンツがある」の主な原因となります。
また、検索順位を上げるための意図的な被リンクや相互リンクサイトからの被リンクなどは、「不自然なリンクがついているサイト」の主な原因となります。
「オリジナルの内容がない、質の低いコンテンツがある」場合には、オリジナルな内容を追記して、質の高いコンテンツに改善を行う必要があります。
「不自然なリンクがついている」場合には、サイトについているリンクを精査し、否認する必要があります。
「オリジナルの内容がない、質の低いコンテンツがある」場合や「不自然なリンクがついている」場合の詳細な改善方法については下記に記載していますので、こちらをご確認ください。
GRCではサイトの検索順位を毎日測定することができます。そのため順位変動が起きた際にすぐに対応することができます。また、順位が付いているページの表示など他の測定ツールにはない機能もあり価格も安いため、Web業界で広く活用されています。
GRCは機能がとてもシンプルで使いやすいため、初心者の方でも簡単に利用できます。
GRCでは過去の取得した計測データの履歴を全て記録することができます。
GRCの無料プランはありますが、1日にチェックできるキーワード数の制限があります。有料版は登録できるURL数やキーワード数によって価格が異なるので、目的に合わせてプランを選ぶと良いです。
GRCはPCとモバイルでそれぞれの契約が必要です。
GRCの使い方や分析方法などについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
より詳細な分析を行いたい場合には、キーワードごとのカテゴリー分けをしたり、検索ボリュームを調査したりと、初期設定に時間がかかります。しかし、GoogleアナリティクスやSearch Consoleでは見えてこない詳細な分析を行うことができますので、ぜひ詳細な初期設定を行い有効活用してみてください。
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