「直帰率」は、ページ改善のための指標として活用している方も多いのではないかと思います。この記事ではGA4の「直帰率」を確認する方法や「直帰率」から読み取れるよくある課題パターンとそれらの改善方法についてご紹介します。
※記事内の情報・キャプチャは2024年5月時点のデータです。
目次
GA4の直帰率は、エンゲージメントが発生しなかったセッションの割合を示します。
エンゲージメントとカウントされるユーザーのアクションは、以下の通りです。
直帰の定義はその逆となります。
10秒未満で離脱し、かつ何らかのイベントアクションを起こさなかったセッション(ユーザー)が直帰とみなされます。
よって、直帰率は以下の式で算出されています。
直帰率=エンゲージメントしなかったセッション/セッション
GA4とUA(旧GA)の「直帰率」は、定義が異なることに注意しましょう。
GA4では「エンゲージメントが発生しなかったセッションの割合」であるのに対して、UA(旧GA)では「ページで何も行われなかった1ページのみのセッションの割合」です。
行動 | Google Analyticsの種類 | 直帰とみなされるか |
---|---|---|
Google検索からページAに訪れ、10秒以上ページAに滞在した後、検索結果に戻った | GA4 | 直帰にならない |
UA(旧GA) | 直帰となる |
このように同じページでも、GA4とUA(旧GA)では定義が異なり、どちらかといえばUA(旧GA)の方が、直帰率が高い傾向にあります。
そのため正しく比較することは難しいでしょう。
直帰率と離脱率の違いについてはGoogle公式のアナリティクスヘルプにて以下のように定義されています。
離脱数は、あるページやスクリーンで 1 セッションの最後のイベントが発生した回数を示します。離脱率は、あるページやスクリーンで終わったセッションの割合です。この割合は、離脱数をセッション数で割った値になります。
わかりやすく言うと、直帰率は閲覧開始ページの離脱のみが対象ですが、離脱率は閲覧開始ページに関係なく全てのページが対象で、離脱した割合を指します。
GA4で直帰率を確認する方法は、「標準レポートをカスタマイズする方法」と「探索レポートを作成する方法」、「エンゲージメント率から計算する方法」の3つがあります。
UA(旧GA)と異なり、デフォルト状態の標準レポート項目には直帰率がありません。
標準レポートで直帰率を確認する際は、レポートの指標をカスタマイズする必要があります。
カスタマイズしたい任意の標準レポートを選び、鉛筆マークをクリックします。
補足:今回はライフサイクル > 集客 > トラフィック獲得(チャネルごとの流入)で作成していますが、エンゲージメントレポートのページとスクリーンや、ランディングページのレポートでも同様のカスタマイズができます。
鉛筆マークを押すとカスタマイズ項目が表示されるので「指標」をクリックします。
現在レポートに適用されている指標の一覧をスクロールすると、「指標の追加」が現れるので、クリックし「直帰率」と入力すると「直帰率」の項目が表示されるのでそれを選びます。
「直帰率」が追加されたことを確認したら、「適用」を押しましょう。
この時点で、レポートに不要な指標がある場合は消しても良いでしょう。(例:合計収益など)
「適用」を押したら、上部にある「保存」をクリックします。
現状のレポートに上書きをするか、新たなレポートとして保存するかの選択が表示されるので、好きな方を選びましょう。
今回は「現状のレポートへ変更を保存する」を選びました。
上書きに問題なければ「保存」をクリックします。
保存できたら、レポートを確認します。
「直帰率」が表示されていれば、カスタマイズは成功です!
なお、毎回この作業をする必要はなく、2回目以降は直帰率がデフォルトで表示されます。
続いて、探索レポートで直帰率を確認する方法です。
現在すでに探索レポートを作成して使用している方は、指標として「直帰率」を追加することで確認できます。
ここでは、新たに探索レポートを作成することを想定して解説します。
直帰率を確認するための探索レポートを新たに作成するか、元々使用している探索レポートに新規タブを追加してください。
以下の画面が表示されていれば問題ありません。
それぞれディメンションと指標を設定していきます。
ディメンションは指標の軸になりますが、今回は「ランディングページ」とします。
指標では、「直帰率」を選びますが、直帰率を見たい場合は「セッション数」もセットに選ぶとページのパフォーマンスがわかりやすいかと思います。
ディメンションと指標を追加したら、それぞれディメンション(行)に「ランディングページ」、値に「セッション数」と「直帰率」をセットします。
そうすると、レポートにランディングページごとのセッション数と直帰率が表示されます。
必要に応じて、コンバージョン数(キーイベント数)などの指標を追加しても良いでしょう。
探索レポートでの直帰率の確認の仕方は以上です。
探索レポートは自動で保存されるため、こちらも2回目以降はレポートを作成する必要はありません。
冒頭でお伝えした通り、GA4ではエンゲージメント率と直帰率は反する指標になっているため、「直帰率=100%-エンゲージメント率」の計算式で直帰率を確認することも可能です。
GA4で直帰率が高い=エンゲージメント率が低いページがある場合、どのような原因と改善方法が考えられるのでしょうか。ここではよくあるパターンをご紹介します。
10秒以上セッションが続けば、エンゲージメントが発生したことになります。逆にいうとセッション開始から10秒も経たずに離脱してしまうということはWebサイトの最初の動作に問題がある可能性があります。
ページの表示速度、つまり読み込みが遅いとユーザーは早々に離脱してしまう傾向があるため、直帰率が高い場合はまずは表示速度を確認してみるのが良いでしょう。
ページの表示に3秒以上を要すると、半数近くが離脱するというのは耳にしたことがある方も多いと思います。それほど、ページの表示速度はWebサイトにとって重要です。
ページの表示速度を改善するにはGoogleの「PageSpeed Insights」を活用しましょう。問題のページのURLを入力するだけで、修正点をピックアップしてる無料のツールです。
PageSpeed Insightsの詳しい使い方はこちらの記事で紹介しています。
ページを訪れたユーザーが最初に目にするファーストビューの訴求に課題がある場合も、直帰率を高くする原因と考えられます。
ユーザーは訪れたページに自分の期待している内容やコンテンツがあるかをファーストビューで判断する傾向にあります。例えば、ファーストビューのキービジュアルやリード文などが設置されていない、設置されていてもユーザーの期待している内容とずれているなどの場合は離脱してしまう可能性があります。
ページの内容を的確にわかりやすく示した内容をファーストビュー内に含めるようにしましょう。ファーストビュー内のリード文などはユーザー目線で、キャッチーな文言を使用するのもポイントです。
モバイルユーザーの訪問があるのにも関わらず、サイトがモバイルに最適化されていない場合も直帰率を高める原因となります。
モバイル対応している場合でも、
など、訪問ユーザーに対して不快感を与えていないかなど見直しましょう。
デバイス別の直帰率を比較した際に、モバイルの直帰率が高い場合はモバイル特有の原因が考えられます。
その場合はモバイル端末を使用して、実際のユーザーと同じ目線でサイトを見てみることで改善点の発見に繋がることがあります。
また、ユーザーテストなどを実施することも、訪問ユーザー目線でWebサイトの使用感に対するリアルな評価を知ることができます。
UI/UXの詳細については下記をご覧ください。
CTAや内部リンクなど、サイト内を回遊するための仕組みが少ないことも、ユーザーが次のアクションを起こしにくいため直帰率に影響します。
コンテンツの流れに沿って、適切な導線を設けるようにしましょう。
また、チャットボットを設置したり離脱防止用のポップアップを設置することも離脱を防ぐための方法のひとつです。
CTAや内部リンクの詳細については下記をご覧ください。
今回はGA4で直帰率を確認する方法と、直帰率の改善方法を紹介しました。
直帰率が高い原因については、ご紹介したもの以外にもサイトによって様々です。
直帰率を改善したいけどうまくいかない…など、お悩みをお持ちの方はディーエムソリューションズへぜひご相談ください。
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