2018.12.25アクセス解析

Adobe AnalyticsとGoogle Analyticsの機能や特徴を徹底比較

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Webサイトを効果的に運営するためには、アクセス解析ツールを用いた分析が欠かせません。多数のアクセス解析ツールが提供されていますが、まず導入を検討するのが「Adobe Analytics」と「Google Analytics」の2つではないでしょうか。

Adobe Analyticsは有料ですが自サイトに合わせてきめ細やかなカスタマイズが可能という特徴があり、Google Analyticsは無料で手軽に始められるというメリットがあります。

この2つは、どちらも優れたアクセス解析ツールですが、機能や分析できるデータが違います。目的やサイト規模に合わせて、ピッタリのツールを選ぶ必要があります。

そこで今回は、Adobe AnalyticsとGoogle Analyticsについて、その違いを解説します。

取得したいデータに合わせて、オススメのツールはどちらかという判断基準も紹介しますので、ツール導入の参考にしてください。

Adobe Analyticsとは?

adobeAnalytics

引用元:AdobeAnalytics

Adobe Analyticsとは、Adobeが提供する「Adobe Marketing Cloud」の1つで、アクセス解析の役割を果たすツールです。「Adobe Marketing Cloud」では、他にA/Bテストに役立つツールなども提供されているため、別のツールと併せて使うことでより戦略的なWebマーケティングが可能になります。

企業やサイトごとにカスタマイズが必須なので、代理店やAdobeを通してサービスを利用する必要があります。特徴は、他のAdobeツールと相性が良いこと、精度が高いこと、レポートをきめ細やかに設定できること、有料のサービスであることです。

アクセス数の多い大規模なサイトや、細かな仮説検証を行いたい企業などに向いているサービスと言えます。

Google Analyticsとは?

GoogleAnalytics

引用元:GoogleAnalytics

Google Analyticsは、Googleが提供しているアクセス解析ツール。基本的に無料で使え、簡単に導入できる点が強みです。なお、月1,000万ヒットを超えると有料バージョンに移行しなくてはなりませんので注意しましょう。

利用するには、解析するページに専用のコードを入れることが必要です。代理店等を通すことなく、Googleアカウントがあればすぐに利用をスタートすることができます。レポート機能には基本的なテンプレートがあるため、初心者でも簡単に一通りの分析を行うことが可能です。

また、個人から企業まで幅広く導入されていることもあり、インターネットで多数の活用事例が掲載され、困ったときでも調べやすいのも嬉しいです。

小規模なサイトやアクセス解析初心者にはおすすめのツールといえます。

Adobe AnalyticsとGoogle Analyticsの違い

ここからは、Adobe AnalyticsとGoogle Analyticsの違いについて、以下の6つの観点から詳しく比較していきます。

  1. 無料or有料なの?
  2. 他のツールとの連携はどこまでできるの?
  3. インタフェースの違いは?
  4. 分析できる内容の違いは?
  5. データのセグメンテーションは?
  6. 利用までの流れは?

無料or有料なの?

Adobe Analyticsは有料、Google Analyticsは基本的に無料です。

Adobe Analyticsの料金は、サーバーコール数に応じた従量課金制です。サーバーコールとは、解析サービスへのデータ送信サービスのことで、PVやトラッキングごとに発生します。料金はサイト規模によって異なりますが、目安としては月額100万円程度と言われています。

Google Analyticsは基本的に無料ですが、Google Analyticsが無料で使える範囲には「毎月のヒット数が1,000万まで」という制限があります。それを超えるサイトの場合は、「アナリティクス 360」というサービスに移行する必要があります。このサービスは代理店によって料金が異なりますが、旧版の「Google Analyticsプレミアム」では月額130万円(10億ヒットまで)だったので、これが一つの目安になりそうです。

他のツールとの連携はどこまでできるの?

いずれも、関連ツールの連携が可能です。他に利用しているツールがあれば、その内容に合わせて利用するアクセス解析ツールを選んでもいいかもしれません。

Adobe Analyticsは、「Adobe Marketing Cloud」に属する他ツールとの連携がスムーズです。コンテンツ管理の「Adobe Experience Manager」、キャンペーン実行の「Adobe Campaign」、パーソナライズの「Adobe Target」、動画収益化の「Adobe Primetime」などが含まれます。そもそも、Adobe Analyticsは総合的なデジタルマーケティングソリューション「Adobe Marketing Cloud」のいち部門なので、より高度で専門的な運用に向いていると言えます。

Google Analyticsは、Google関係のツールと簡単に連携できます。特に、Google広告(Google AdWords)でリスティング広告を運用している場合、連携して分析できるのは大きな強みです。他にも、Google Search Console、YouTubeチャンネルデータと連携してサイト運用を効率的に行ったり、データスタジオと連携して視覚的な分析に役立てたりできます。また、WordPressでサイトを構築している場合は、簡単にアナリティクス設定ができるプラグインも広く使われています。

インタフェースの違いは?

それぞれインターフェイスは異なりますが、「ダッシュボードで視覚的にアクセス状況がわかる」という点は一貫しています。

adobeAnalyticsのインターフェース

引用元:AdobeAnalytics

Adobe Analyticsの方が細かく分析内容を設定できる分、見たい情報に合わせたカスタマイズがしやすくなっています。

GoogleAnalyticsのインターフェース①

引用元:GoogleAnalytics

Google Analyticsはある程度の調整はできるものの、決まった内容に沿ってデータが出力されます。一般的な分析項目を確認できるので、初心者に優しいインターフェースです。

GoogleAnalyticsのインターフェース②

引用元:GoogleAnalytics

また、Google Analyticsのアプリもリリースされていて、スマートフォンやタブレット端末からリアルタイムに分析データを確認することもできます。

分析できる内容の違いは?

基本的な指標(訪問者、PVなど)については、どちらのツールでも精度に違いなく取得可能です。ただ、Adobe Analyticsの方が、Google Analyticsよりも詳細で高度な分析が可能です。

Adobe Analyticsは、細かくセグメントしてデータを分析することができます。ヒット単位で分類できるので、流入元のアクセスを簡単に分析したり、そこに他のセグメンテーション(地域や性別、年齢など)をかけ合わせてデータを読み解くことができます。例えば、「過去半年の間に初めてサイトAを経由して訪問したユーザーの購入時点での通算訪問回数」といった複雑な分析もお手の物です。

また、「event」「eVar」「prop」など独自の変数を設定でき、非常に拡張性が高いのも特徴です。「メルマガ登録」や「広告流入」など細かくコンバージョンを設定し、データを解析することができます。そのため、メルマガツールや広告効果測定ツールが不要になり、Adobe Analytics内で一括処理できます。「流入広告ごとの、ユーザーのコンバージョンに至るまでの経路の違い」なども容易に把握できます。

Google Analyticsも、一般的な内容は分析することが可能です。

具体的には、下記になります。

  • Webサイトを訪れてから離脱するまでのセッション数
  • 一定期間に訪れたユーザー数
  • ページビュー数
  • 平均滞在時間
  • 1回の訪問で閲覧したページビュー数
  • 直帰率
  • ユーザーの性別、年齢、インタレスト
  • リピーターと新規ユーザーの割合
  • ユーザーのアクセス環境(OS、ブラウザ、Java有効など)
  • ユーザーの使用デバイス
  • サイト内遷移
  • 流入経路
  • 検索キーワード
  • 着地ページ、離脱ページ
  • コンテンツ表示速度
  • クリック数
  • コンバージョン数
  • リアルタイム解析
  • イベントトラッキング(URLの遷移がない行動の計測。外部サイトリンク、スマホからの電話ボタンタップ、PDFダウンロードなど)

ただ、これらはAdobe Analyticsでも分析可能です。

Google Analyticsの機能では不足を感じる、もう少し自社用にカスタマイズしたい…という場合は、Adobe Analyticsの方が向いているかもしれません。

データのセグメンテーションは?

Adobe Analyticsのほうが、Google Analyticsよりも高度なセグメンテーションが可能です。

セグメントとは、データを絞り込むという機能です。そのままでは、全てのユーザーのアクセス状況が表示されているだけなので、「モバイルからのトラフィック」「コンバージョンが達成した時のトラフィック」「自然検索からのトラフィック」などと絞り込むことで、Webサイトの課題が見つかりやすくなります。

Google Analyticsは、訪問やユーザーに対してのセグメントはできるものの、ヒットごとのセグメントは苦手にしています。あらかじめパターン化されたセグメント(モバイル、コンバージョン、自然検索、デバイスなど)を使えば、初心者でも簡単にセグメントを導入することができます。また、自分でカスタムしたセグメントも作成できるので、アクセス解析に慣れてきたら活用するといいでしょう。例えば、「自サイトに1週間に1度訪れるユーザー」というセグメントや、複数の条件を活用して「若年層で、購入したユーザー」という条件も可能です。

Adobe Analyticsは、訪問者・単一ヒットなど、ひとつのレポートに設定できるセグメントがGoogle Analyticsよりも多いです。Google Analyticsよりも一歩踏み込んだ分析が可能なため、細分化して分析したい場合はAdobe Analyticsの方が向いています。例えば、「直近1週間に初めてサイトを訪れたユーザーのうち、同期間内に再度サイトに訪問した20代の女性ユーザー」という詳細な分析が可能です。

利用までの流れは?

利用までの流れが大きく異なります。

Adobe Analyticsは、サイトや企業によって内容を細かくカスタマイズする必要があるため、利用するためには代理店やAdobeを通さなくてはなりません。どういったデータを計測したいのかを決め、取得方法を設計し、実装するという流れを踏まえるので、導入までには一定の時間がかかります。

Google Analyticsの場合は、Googleのアカウントを作成し、タグを発行し、分析したいページに専用のコードを記入するだけで利用可能です。そのため、Googleアカウントさえあれば即日アクセス解析をスタートできます。

どっちがオススメなのか?

ここまでAdobe AnalyticsとGoogle Analyticsをさまざまな角度から比較してきました。では、結局どちらを選べばいいのでしょうか?最後に、「サイト規模」や「導入目的」、「取得したいデータ」に合わせて、オススメのツールをご提案します。

サイト規模で選ぶアクセス解析

アクセス数が多くなければ、無料で使えるGoogle Analyticsをスタートするのがおすすめです。Adobe Analyticsの高度なセグメンテーションは、アクセス数が大きいほど効果を発揮しますし、月100万円程度の導入費が必要になるからです。

導入目的で選ぶアクセス解析

Webサイトを通じて、どのような目的達成を考えているかによって、分析の精度が異なります。

例えば、ユーザー属性や直帰率、流入経路などの基本的な分析ができればOKという場合であれば、高額な費用をかけてAdobe Analyticsを導入する必要はないでしょう。Google Analyticsの場合は、代理店等を通さずに自分で始められるので、その手軽さも魅力のひとつ。すぐに状況を確認したいのであれば、まずはGoogle Analyticsを導入して損はないでしょう。

逆に、Webからの集客や売上を高めるために、ユーザーを細分化してPDCAを回したければ、Adobe Analyticsの方が向いているかもしれません。サイト改善のためにより詳細な分析が必要な場合は、Adobe Analyticsの導入を検討し、代理店やAdobeに相談するといいでしょう。

取得したいデータで選ぶアクセス解析

最後に、取得できるデータ例を元に、オススメのアクセス解析をご提案します。繰り返しになりますが、基本的な考え方としては、「Google Analyticsでできないことをやりたければ、カスタムの自由度が高いAdobe Analyticsを検討する」ととらえます。

Google Analyticsを導入するといい場合

  • アクセス状況について、一般的な内容を把握したい
    例:アクセス数、ユニークユーザー数、直帰率、リアルタイムのアクセス数など
  • ユーザー属性について、一般的な内容を把握したい
    例:地域、年齢、性別、デバイスなど
  • 簡単なセグメンテーションをしたい
    例:「モバイルからのトラフィック」「コンバージョンが達成した時のトラフィック」「自然検索からのトラフィック」「自サイトに1週間に1度訪れるユーザーのトラフィック」

Adobe Analyticsを導入するといい場合

  • 詳細なセグメンテーションで、ユーザーを細分化してデータを見たい
    例:「直近1週間に初めてサイトを訪れたユーザーのうち、同期間内に再度サイトに訪問した20代の女性ユーザー」
  • コンバージョンを細かく設定してデータを見たい
    例:「流入広告(広告A、B、C)ごとの、ユーザーのコンバージョンに至るまでの経路の違い」

おわりに

Webサイトは作ったら終わりではなく、分析をしながら課題を見つけ、改善していくことが大切です。そのサポートをしてくれるのが、今回ご紹介したアクセス解析ツールです。

ただ、アクセス解析ツールを入れれば、サイト運用は大丈夫というわけではありません。Adobe Analyticsも、Google Analyticsも、あくまで課題を見つけ、改善までの道筋を示してくれるだけです。実際にどのように改善するかは、人の手にかかっています。この点を忘れずにいておいてください。

自サイトの規模や導入の目的に合わせて適切なツールを選び、日々のWebサイト運用に活用しましょう。

 

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