2019.01.07アクセス解析

GAのeコマーストラッキングでECサイトを分析!設定と分析について徹底解説

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ウェブサイトの分析を行うには、そのサイトの特徴と目的に応じて解析する項目が変わってきます。

例えば、BtoBサービスを展開する企業でコーポレートサイトやサービスサイトを分析する際には「サイトへのアクセス数」「サイトへの流入キーワード」「問い合わせ数」「ページ毎のアクセス数」「フォーム到達から完了までの離脱率」などが指標になるかと思います。

一方でBtoCの商品を販売するECサイトを分析する場合には、「サイトのアクセス数」「コンバージョン数」だけでなく、「購入された商品と数量」「収益」「どの商品が特に人気でどれだけ売れているのか」など実際に売上に直結している指標を確認、分析していかなくてはならないと思います。

これらのECサイトを運営する上で分析していきたい項目はGoogleアナリティクスで取得することが可能で、eコマーストラッキング機能を利用します。

では、eコマーストラッキングでどのような機能で、どのように設定し、分析を行うのか今回はご紹介していきます。

eコマーストラッキング機能ではなにができるの?

Googleアナリティクスには、サイトにおける目標設定の他に細かな指標を立て分析することができます。それが「eコマーストラッキング機能」です。

先にも記載したとおり、「購入商品と数量」や「収益」の他に「税金」や「配送料」など売上に関わるような項目でもeコマーストラッキング機能を使用すれば分析することができます。

つまり、この機能を使用すれば下記のようなことが分析できます。

購入された商品の平均価格と平均数量

現在、特に売れている商品や広告などの成果が現れている商品を分析できます。

ユーザー毎の購入数、収益

1人のユーザーの購買傾向が分析できます。例えば1人あたりの購入数が少なければ商品を複数購入することで割引のセールを実施したり、特定の金額以上を購入した方には送料を無料するなどのサービスの取り入れが検討できるようになります。

ユーザーがサイトに訪れてから購入するまでの期間

1人のユーザーが購入するまでにどれだけの期間がかかるのかを分析することができます。この項目と上記のユーザー毎の購買傾向と組み合わせる「ユーザーがこれだけの商品を購入してくれるのはどれだけの期間がかかる」のかを分析することできます。この指標を年間で分析することができれば、季節の変動に応じて売上高もどれだけ変動するのかを確認できるため、年間を通してECサイトにおける収益予測を立てることができます。

また、特にユーザーの購入までの期間が長いといった場合には、購入するまでの動線にも課題があるかもしれないので、サイト内のデザインや購入までの手順をわかりやすくするよう改善も検討できるようになります。

このようにeコマーストラッキング機能を利用することで、売上に関わる指標を分析することができます。

eコマーストラッキングってどんなECサイトでの利用できるの?

さて、分析できる機能についてわかったところから、実際に設定方法を紹介したいと思いますが、その前に…

通常、この機能は0からスクラッチで構築している独自のECサイトや、ECcube、ECbeingなどのオープンソースを利用して構築されたECサイトであれば、基本利用することができます。

しかし、一方でASPを利用したECサイトの場合は、実装できるものとできないものがあります。

現時点で、利用できるASPの一例は以下のとおりです。

  • ショップサーブ
    Eストアー社が開発したASPです。
  • MakeShop
    GMO社が開発したASPです。
  • カラーミーショップ
    同じくGMO社が開発したASPです。
  • Xcart
    ラクス社が開発したASPです。
  • e-shop2 カート2
    ハンズ社が開発したASPです。

今回紹介したのはあくまで一部になりますので、現在ECサイトを既に運用しているがまだ機能を利用していない。もしくはこれからECサイトを立ち上げようとしている方であれば、まずは利用している、利用されるASPでeコマーストラッキング機能が使用できるか、確認いただくと良いかもしれません。

ECサイトとカートが別ドメインでも利用できるの?

外部のカートを利用することによって、ECサイトとドメインが異なる場合にはユーザーが商品の選択から購入に移り変わる際に、ドメインをまたぐことになるため、クロスドメイントラッキングの設定が必要になります。

クロスドメイントラッキングを使用すると、ECサイトとショッピングカートの2つドメイン間におけるセッションが 1 回のセッションとしてアナリティクスにデータとして送信されます。

eコマーストラッキングってどうやって設定するの?

さてここからいよいよ実際にGoogleアナリティクス内で、eコマーストラッキングを設定する方法を紹介します。

まずはGoogleアナリティクスにログインをしてください。その後、左メニューの一番下にある「管理」(歯車のマーク)をクリックし、一番右の「ビュー」内の「eコマースの設定」をクリックしてください。

eコマーストラッキングを設定方法①

続いて、「eコマースの設定」内にある「eコマースの有効化」とオンにします。合わせて、「拡張eコマースのレポートを有効化」という項目がありますが、今回はオフにして、そのまま保存をクリックしてください。

eコマーストラッキングを設定方法②

拡張eコマースってなに?

上記にも項目としてあった拡張eコマースですが、これは通常のeコマーストラッキングからより詳細まで分析できるように機能を拡張したものです。

ここまで紹介した通常の機能では、ユーザーが商品を購入した時点での収益などの購買履歴を分析できますが、拡張eコマースでは、そこから更に詳細まで分類し、分析することができます。主要となる機能をいくつか紹介します。

ショッピング行動分析

1人のユーザーがサイトに訪問してから商品を購入するまでの一連の流れを細かく分類し分析ができます。例えば、「どの商品ページをどれだけ閲覧したか」「ショッピングカートにどの商品をいくつ追加したか」「注文する手前まで進んでいたが、どこで離脱してしまったか」など購買行動における分析ができます。

決済行動分析

ショッピング行動分析同様、ユーザーが正しく決済プロセスを辿っているか分析することができます。例えば、ユーザーが離脱しているポイントを分析し改善することで、目標到達数を増加させることが可能となります。

アフィリエイトコード

サイトへの集客、誘導用としてアフィリエイトサイトを利用している場合は、この機能を利用すると、サイト毎の訪問者数と、収益額を分析することができます。

商品クーポン

商品の購入特典、インセンティブつきのクーポンを発行している場合は、各クーポンごとに商品の購入数、収益、平均の購入額を分析することができます。

このように、ユーザーの購買行動から更に詳細な分析を行うことが可能です。

さて、ではeコマーストラッキングの設定に戻ります。

通常のECサイトでは、ユーザーがサイトに訪れ、商品をショッピングカートに入れ、購入手続き画面を経て、「購入完了」などをクリックすれば、その購入情報がサーバーに送信されることで、トランザクションが発生します。

一方でユーザー側に対しては、サーバー上での処理が正常に行われた段階で購入完了画面などにページがリダイレクトし、領収書等が発行されます。

ここで決済完了ページに今回のトラッキングコートを設定することで、ユーザーの購入情報がアナリティクスに送信され、eコマーストラッキングの分析が可能になります。

 
ここで、アナリティクスにデータを送信するために行う作業を紹介します。それには、以下4つの手順で、トラッキングコードに分析項目の記述を追加する必要があります。

e コマースプラグイン読み込み

通常eコマーストラッキングは対象のECサイトでプラグインとして利用するものになるため、使用する前に読み込むための記述になります。

該当コマンド

ga(‘require’, ‘ecommerce’);

使用例

ga(‘create’, ‘UA-01234567-A’, ‘12345.com’);
ga(‘send’, ‘pageview’);

ga(‘require’, ‘ecommerce’);

これでプラグインとしてECサイト側も読み込む準備が完了です。

購買情報(トランザクション)追加

続いて、ユーザーの購買情報の中でどの項目を分析するか決定するため、以下の項目の中から最大5つ設定します。

変数
値の型
必須項目
説明
id text
トランザクション ID(ユーザー別)
affiliation text
×
売上が発生した店舗またはアフィリエイト
revenue 通貨
×
発生した合計収益額か合計販売額。※1
shipping 通貨
×
送料の総額
tax 通貨
×
税金の総額

※1 送料など、合計収益の計算に含める 調整額を設定できます。

該当コマンド

ga(‘ecommerce:addTransaction’

使用例

ga(‘ecommerce:addTransaction’, {
‘id’: ‘1234’, // Transaction ID. Required.
‘affiliation’: ‘Acme Clothing’, // Affiliation or store name.
‘revenue’: ‘11.99’, // Grand Total.
‘shipping’: ‘5’, // Shipping.
‘tax’: ‘1.29’ // Tax.
});

購買された商品情報(アイテム)追加

次にショッピングカートに入れられ、購買された商品の情報を分析するために設定します。これが個別の商品ごとに設定する必要があり、以下の項目の中から最大6つ設定します。

変数
値の型
必須項目
説明
id text
トランザクション ID
name text
商品、製品名
sku text
×
商品のSKU、アイテムコード
category text
×
商品が属するカテゴリ
price 通貨
×
各商品の金額
quantity 通貨
×
商品の購入数

該当コマンド

ga(‘ecommerce:addItem’

使用例

ga(‘ecommerce:addItem’, {
‘id’: ‘1234’, // Transaction ID. Required.
‘name’: ‘Fluffy Pink Bunnies’, // Product name. Required.
‘sku’: ‘DD23444’, // SKU/code.
‘category’: ‘Party Toys’, // Category or variation.
‘price’: ‘11.99’, // Unit price.
‘quantity’: ‘1’ // Quantity.
});

データを送信

ここまでの情報を全て設定できたら、最後に以下のコマンドを加え、アナリティクスにデータが送信されるようにします。

該当コマンド

ga(‘ecommerce:send’);

ここまでの内容を全て反映させると以下のようなコードが完成します。

ga(‘create’, ‘UA-01234567-A’, ‘12345.com’);
ga(‘send’, ‘pageview’);

ga(‘require’, ‘ecommerce’);

ga(‘ecommerce:addTransaction’, {
‘id’: ‘1234’,
‘affiliation’: ‘Acme Clothing’,
‘revenue’: ‘11.99’,
‘shipping’: ‘5’,
‘tax’: ‘1.29’
});

ga(‘ecommerce:addItem’, {
‘id’: ‘1234’,
‘name’: ‘Fluffy Pink Bunnies’,
‘sku’: ‘DD23444’,
‘category’: ‘Party Toys’,
‘price’: ‘11.99’,
‘quantity’: ‘1’
});

ga(‘ecommerce:send’);

このコードをサイトに埋め込めが計測の準備は完了です。

eコマーストラッキングってどうやって分析するの?

設定が完了し、ある程度の期間が経ち、商品の購入も増えてきた段階でアナリティクスでも分析を行いましょう。

アナリティクスにログインし、左メニューの「コンバージョン」内にある「eコマース」の「概要」をクリックします。

eコマーストラッキングの分析方法①

アナリティクスで事前に期間を絞っておけば、その期間における数値が表示されます。このサマリーデータの中で計測できる項目に関して紹介します。

収益

絞り込んだ期間と流入元における収益の総額です。

e コマースのコンバージョン率

購入(トランザクション)までつながったセッションの割合です。

トランザクション数

絞り込んだ期間と流入元において発生した購入数です。

平均注文額

全体の売上に対する平均の購入金額です。

 
このようにアナリティクスから、事前に設定しておいた項目を計測することができます。

ここから更にスクロールすると以下項目も表示されます。

eコマーストラッキングの分析方法②

キャンペーン

リスティング広告など、広告経由におけるトランザクション数、収益額、平均注文額です。

サイト内プロモーション

サイト内におけるプロモーション(バナーの表示)などの総数です。

オーダークーポンコード

送料無料など、サイト内で利用できるクーポンを使って商品を購入したトランザクション数、収益額、平均注文額です。

アフィリエーション

各流入元におけるトランザクション数、収益額、平均注文額です。

ベストセラー

「商品」「商品カテゴリ」「商品ブランド」ごとに、売上が高いものをランキング順に表示できます。

このようにアナリティクスから、事前に設定しておいた項目を計測することができます。

おわりに

eコマーストラッキングの目的は、ECサイトの売上を上げるために現在のユーザーの購買行動、売れ筋の商品から、サイト内の動線を分析することで、更なる改善の施策を実施することです。

今回ご紹介した機能以外にも使える機能は、サイト毎に変わってきます。自身の商品やサイトの特徴などから、必要な機能と計測項目をピックアップし是非活用してみてください。

 

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