離脱はあるページがサイトから離脱した回数のことを言います。そして離脱率とは、ユーザーがページを表示した後に離脱する頻度(割合)のこと言い、ページビュー数をページの離脱数で除して計算することが出来ます。
多くの企業が自社のホームページをもち、ECサイトや情報サイトを運営するのが当たり前となった近年では、検索の上位表示やサイトの集客率、離脱率、CV率などが重要視されるようになりました。こうしたアクセス解析やサイトの分析・改善を一括して管理してくれるのがGoogleアナリティクスです。
現在の日本では、Googleがほとんどの検索エンジンのシェアを占めています。そのため、サイト管理や運営を行う上での分析・管理などのWeb対策は、Googleサービスを利用するのがもっとも簡単なで一般的になっています。
目次
アクセス解析を行う際には、クリック数や離脱率などの情報をもとに分析を行います。この時、よく混同されやすいのが、「直帰率」と「離脱率」です。どちらもページを訪問したユーザーがページを離れた割合を示しているものですが、その性質は大きく異なります。
まず、直帰率ですが、Googleアナリティクスでは「直帰率とは、ユーザーがページを訪れた際、どのページにも遷移することなくページを離れた割合」のことです。つまり、直帰率とは、「そのページのみでのセッションの割合」ということになるわけです。
一方、離脱率に関しては、離脱率とは、「ページを訪れたユーザーがページ遷移を行って、最後に訪れたページの割合」であると記載されています。つまり、サイトを訪問したユーザーが、どこのページで離脱したのかを示したものが離脱率であるというわけです。
サイトを訪問したユーザーがどのページでサイトを離脱したのかは、「Googleアナリティクス」で確認することができます。
サイト全体の離脱率を確認する場合は、Googleアナリティクスの管理画面の左メニューの「行動」内にある「概要」をクリックして「サマリー」を表示させます。
表示される折れ線グラフは、デフォルトでは「ページビュー数」に設定されているため、グラフ上部にある「ページビュー数」を「離脱率」に切り替えておきましょう。
表示された画面では、一定期間の離脱率の推移が折れ線グラフで表示されており、下の「離脱率」では、サイト全体の離脱率を確認することができます。
各ページの離脱率を個別に確認したい場合は、「行動」の「サイトコンテンツ」内に「すべてのページ」をクリックします。表形式で表示される各ページの情報では、一番右端に離脱率が多い順に表示されています。
こちらも折れ線グラフは、デフォルトでは「ページビュー数」に設定されているので、グラフ上部にある「ページビュー数」を「離脱率」に切り替えておきましょう。
Googleアナリティクスで確認することができる離脱率ですが、サイト全体・各ページともに一定の計算方法によって算出されています。離脱率を計算することによって、離脱率が現状どのようになっているのかを知ることができ、現状が理解できると、目標値の設定なども行うことができます。
ちなみに、サイト全体の離脱数はサイトを訪問した「訪問数」と一致します。そのため、サイト全体の離脱数を「サイト全体の訪問数」に置き換えても同じようにサイト全体の離脱率を算出することができます。
例えば、A、B、C、Dの4つで構成されたサイトがあったとしましょう。この各ページの離脱率を一週間にわたって調査した場合の離脱率を算出します。
月 | ページA ⇒ B ⇒ D ⇒ C ⇒ 離脱 |
---|---|
火 | ページA ⇒ C ⇒ B ⇒ 離脱 |
水 | ページC ⇒ 離脱 |
木 | ページC ⇒ B ⇒ 離脱 |
金 | ページB ⇒ A ⇒ C ⇒ 離脱 |
土 | ページA ⇒ B ⇒ 離脱 |
日 | ページA ⇒ 離脱 |
上記のデータをもとにページAの離脱率を確認してみましょう。
一週間の中で、ページAに訪問した数は5回でした。そこから離脱しているのは日曜日の1回です。他はすべて他ページへ遷移しているので、離脱率を求める計算式は以下のようになります。
1回(ページAが最後のページになった回数 )/ 5回(ページAのページビュー数) = 0.2(離脱ページの離脱率)
つまり、ページAの離脱率は20%ということになります。
同様に各ページの計算をしてみると下記になります。
ページAの離脱率 | 1/5=0.2 |
---|---|
ページBの離脱率 | 3/5=0.6 |
ページCの離脱率 | 3/5=0.6 |
ページDの離脱率 | 0/1=0 |
そうすると、結果は、下記のようになります。
ページA | 20% |
---|---|
ページB | 60% |
ページC | 60% |
ページD | 0% |
ではなぜ、離脱率をチェックする必要があるのでしょうか。それは、「サイト内のどのページに問題があるのか」を見極めるためです。
LPやサイトの最終目的は、「CVを上げること」です。商品購入や問い合わせ、資料請求など、利益につながるアクションまで誘導できるかどうかは、サイト全体の構成やつながり、サイト内の1つ1つのページが非常に重要です。そのため、定期的に離脱ページの確認を行い、なぜそのページの離脱率が高いのかを課題として改善していく必要があるからです。
まず、踏まえておきたいのは「離脱率が高いからといって、一概に全てが良くないというわけではない」ということです。サイトを訪問した人の中には、「読んでみたけどやっぱり興味がなかった」という人や、「ランディングページで満足できた」という人など、それぞれの見解があります。
離脱率が高いことをもっとも注視しなければならないのが、「トップページ」や、「CVに関わるページでの離脱率」です。
サイトの顔でもあるトップページからの離脱率が高いということは、「商品に興味がない」というだけでなく、「サイトに魅力を感じない」という可能性も考えられます。また、「次ページへの誘導がわかりにくい」、「トピックスが更新されていない」などの原因も考えられます。そのためトップページの離脱率が高いようなら、早急に改善する必要があるかもしれませんので注意しましょう。
さらに、商品の特徴や申し込みページなど、CVに直接関わるページからの離脱率の高さは、「不安を払拭できていない」、「ニーズに対応していない」、「入力フォームのページ、もしくは入力フォームそのものに問題がある」などのことが考えられます。直接利益に関わるページの離脱率もトップページ同様、早急に改善しなければなりません。
その一方で、離脱率が高くても問題がないページも存在します。
例えば、商品申し込みが完了した後に表示される「ご注文ありがとうございました!」のメッセージが表示されるような、いわゆる「サンクスページ」は、サイト本来の目的を達成できたということを意味しています。
商品購入のほか、資料請求や見積もり依頼、会員登録の後に表示されるページについても同様です。
サイトを訪問したユーザーがページを離脱するには、さまざまな要因が考えられます。離脱率が高くなるページが特定のページなのか、平均したものなのかによっても異なりますが、一般的に離脱率が高くなってしまう原因について詳しく見てみることにしましょう。
どんなに多くのユーザーがサイトを訪問してくれても、そこに必要な情報がなければ、ユーザーはページから離れていってしまうことでしょう。
離脱率が高くなったページを確認した際に「ほかのページよりも滞在時間が短い」といった傾向が見受けられた場合は、こうした原因を仮定してみるのが良いでしょう。
ユーザーが求めているページでないと仮定して場合の改善策としては、「ページのtitleと中身に整合性がとれているか確認し修正する」、「競合のページと比べて内容の室は低くないかチェックし必要であれば追記をする」などが挙げられます。
ほかにも、「キーワードは適切に設定されているか」、「不足している情報なないか」などの確認も行っておきましょう。
情報量は充分で、レイアウトも問題がないにもかかわらず、離脱率が高くなってしまうのには、動線に問題があるということも考えられます。
「リンクが見つけにくい」などの理由で次ページへの誘導がわかりにくくなっている可能性があります。「滞在時間が長くて離脱率が高い」というページにはこうした問題があるのかもしれません。
動線を改善するための策としては、「関連記事だけでなくCVポイントを加味してページのレイアウトを調整する」といった方法があります。
リンクボタンを見やすく大きくすることや、興味を引くようなコンテンツであることが明記されているかどうかなども併せてチェックしておきましょう。
サイト内の記事の途中で離脱率が高くなっている場合、そのコンテンツ内容に問題があるということが考えられます。
「だらだらと長すぎる文章になっていないか」、「読みやすいようにレイアウトされているか」、「競合との差別化ができているか」などが大きなポイントです。
サイト全体の文章構成やレイアウトも勿論ですが、「チャットボットやある程度スクロールした段階でポップアップが出るようにする」などページの途中でも離脱防止を行うようにしておきましょう。
見ている人を飽きさせない・興味を持たせるなどの印象付けには、画像やイラストなどを効果的に配置するのも一つの方法です。
ページの表示速度が遅いと、待ちきれないユーザーはそのままページを離れてしまいます。
きれいな写真は大切ですが、解像度の高い画像をたくさん貼ったりしてしまうと、ページ全体の表示速度が遅くなり、離脱率を高めてしまう原因になります。
ページの表示に時間がかかってしまう場合の改善策としては、「画像を圧縮する」や、「サーバの応答時間など短くする」などの方法があります。
ページを表示させる速度チェックは下記ページを参考にしてください。
せっかく最終目的までユーザーを誘導することができても、入力フォームで離脱してしまっては、全く意味のないものになってしまいます。特に「申し込みや問い合わせで利用するフォーム項目の数が多い」、「エラーが出やすい」などの問題点をチェックしてみましょう。
入力フォームのページやフォームからの離脱率が高くなっているなら、EFOにより改善を行いましょう。EFOとCVRの改善方法は、以下を参考にしてください。
現在、多くの人が利用しているスマートフォンは、移動中やちょっとした待ち時間にインターネットを利用することができる非常に便利なツールです。パソコンの前でじっくりとショッピングを楽しむ人よりも、空き時間を利用してスマートフォンでホームページを見たり買い物をしたりする人は多いことでしょう。
しかし、モバイルでパソコンに対応した画面を表示させると、「スクロールが多い」、「重たい」などの表示速度や使いにくさでの問題が生じてしまいます。
まずはパソコン用のサイトとモバイルサイトを同時に制作していくことを念頭にサイト運営を行うべきでしょう。手軽で便利なスマートフォンやタブレットは、今やパソコン以上にターゲットを絞り込みやすく、集客アップのチャンスともなります。
ポイントは「使いやすい」、「見やすい」定期的なモバイル最適化も行うようにしましょう。Googleアナリティクスでは、どのデバイスから流入したのかをチェックする画面もあるので、こまめに確認するようにしましょう。
これら離脱率が高くなる原因がわかれば、対策も可能となっているため、自身のサイトで離脱率が高いと感じている場合には、原因を確認して対策を講じることが必要です。
離脱率が高いということはユーザーが途中でサイトを離れているということです。離脱率が高い場合は購入や資料請求などCVに繋がるように改善する必要があります。
離脱率されてしまう要因を見つけて改善していく必要があります。当社でもユーザー心理に基づいたWebサイト制作の支援が可能ですので、もし「改善策が分からない」「ページを改善したけど変化が見られない」という場合はお気軽にご相談ください。
離脱率は検索順位に直接的な影響はないと言われていますが、Webサイトの品質を見るために重要な指標の一つです。
離脱率が高いかどうかはページによって変わってきます。サイト全体の離脱率を確認して、入力フォームなどのCVに繋がるページの離脱率の高さを見ましょう。
GoogleアナリティクスでモバイルやPC、タブレットなどデバイスごとに離脱率を確認することができます。
集客力があり、購買率の高いサイトを作るには、いろいろな紆余曲折があります。競合他社などの他サイトをいろいろ見てみるのも勉強になりますし、アクセス解析を行うなら、Googleアナリティクスを大いに活用していきましょう。毎日もしくは定期的にチェックを行い、具体的な問題点や改善策を考えるようにしましょう。こまめな改善を練ることが離脱率低下へとつながることでしょう。
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