「SEOでは『ディレクトリ構造』が重要」という話は、SEOをかじっている人間であれば、一度は耳にしたことのある言葉だと思います。
しかし、実際にはどのようなディレクトリ階層が良いのか、どういう風に整理していくべきかは、考えてみるとあまり思い浮かばない、という方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、そもそものディレクトリ構造の基本から、ディレクトリ構造のNG例・理想例など、ディレクトリ構造について細かく説明していきます。
目次
そもそもディレクトリ構造とは何を指すのでしょうか?
Webサイトを制作し公開をする場合には、サーバーにファイルをアップロードする必要があります。ファイルをアップロードする際には、普段自分のパソコンにあるフォルダにファイルを格納するように、ページの内容や役割ごとにアップロードするフォルダを分けていく必要があります。このフォルダ、ファイルの構成のことを、フォルダ構造と良い、フォルダ構造のことを「ディレクトリ構造」呼びます。「フォルダの構造」「サイトの階層構造」「ディレクトリ構造」はほぼ同義だと思ってください。
ディレクトリ構造では、第一階層、第二階層、第三階層、というようにフォルダ・サイトの階層を表現します。
当サイトを例であげると下記のようなサイトの階層、ディレクトリ構造になっています。
階層
|
ページ名称
|
URL例
|
---|---|---|
第一階層 | TOPページ | https://digital-marketing.jp |
第二階層 | カテゴリページ | https://digital-marketing.jp/seo/ |
第三階層 | 記事ページ | https://digital-marketing.jp/seo/what-is-a-title/ |
パソコン内のフォルダ分けで、あるテーマのフォルダに、同じテーマのファイルを入れていくように、ディレクトリ構造もTOPからカテゴリーへ、カテゴリーから記事へと階層が下がっていくツリー構造にしていくのが、基本的なディレクトリ構造の形になっています。
ディレクトリ構造はSEOにとって非常に重要と言われています。なぜ重要と言われているのか、それにはいくつかの理由があります。
あなたがパソコンでフォルダ分けをした時、整理整頓されたフォルダであればファイルを探すのが簡単で、逆にごちゃごちゃしたフォルダ分けをしていれば、見つけたいファイルがなかなか見つからないと思います。
検索エンジンのクローリングも、全く同じことが言えます。空の階層がたくさんあったり、フォルダの中にフォルダが続いていて階層が深ければ、インデックスしたいページがなかなか見つけられず、新しくアップロードしたページもなかなかインデックスされない、というような自体が起こりえます。不要な階層を作らず、整理整頓されたディレクトリ構造であれば、サイト内のページを検索エンジンが滞りなくクローリングできる、という意味で、ディレクトリ構造は非常に重要なものになります。
Googleは、公式に提供している検索エンジンスターターガイドでも、以下のように説明し、わかりやすい階層を求めています。
わかりやすい階層を作成する
一般的なコンテンツからそのサイトで求めている具体的なコンテンツへ、ユーザーができるだけ簡単にたどり着けるようにしてください。
引用元:検索エンジンスターターガイド
ディレクトリ構造が整理されていると、サイトの管理においてもとても便利です。同じ系統のページをまとめて更新したい、となった時、それぞれのページがバラバラの階層にいては、見つけることがまず大変です。
特に企業の場合は、サイトのページは一人の人間が作るものでは無く、複数の人間が作ることが多いでしょう。それぞれが好きに階層を作りページを作ってしまうと、どこになんのページがあるのか非常にわかりづらくなります。
この内容のページはこのディレクトリ、という風にルール付けをし整理整頓をすることで、サイトの管理が楽になることでしょう。
テーマごとにディレクトリを整理することで、テーマ毎に狙いたいターゲットキーワードが明確になり、SEOの戦略が練りやすくなります。
例えば、ファッション通販のサイトであれば、「スカート」のキーワードで狙いたい場合、/skirt/というページ・階層を作ります。そして、その下の階層には、スカートに関連するページ、「赤いスカート」、「ロングスカート」、「ボーダースカート」などを入れていきます。
このようにディレクトリを整理することで、キーワード、テーマ毎にページを集めることができ、一つのテーマが一つのディレクトリ階層にまとまることで、検索エンジンにテーマ性の強さを伝えることができ、評価が高まると言われています。
では、具体的にNGなディレクトリ階層の例と、理想のディレクトリ階層の例を紹介していきましょう。
上記のようなディレクトリ階層は、ユーザーにとっても検索エンジンにとっても、わかりづらいサイトになります。
空っぽの階層のない、まんべんなくフォルダわけされたキレイなツリー構造を目指しましょう。
次に、URL記述(階層名)も含めたディレクトリ階層のNG例と理想例をご紹介します。
存在しない「/01/」「/02/」「/03/」という階層が存在することで、ページの階層が深くなってしまい、URLが無駄に長くなっている状態は、検索エンジンがクローリングしにくくなり、好ましくありません。
数値やIDなど、自分や社内で管理しやすいようなディレクトリを作ることがあると思います。もちろん、サイトの管理のしやすさはありますが、ユーザーが見た場合に、そのページや階層のテーマがわかりづらくはなっていないでしょうか。
本来は、より大きいテーマが上の階層にいるべきで、下の階層やより詳細なテーマを階層に入れ込む必要があります。「赤いスカート」より大きいテーマは「スカート」であったり、「赤」であったりするべきで、「スカート」が親、「赤いスカート」が子になります。
この関係が反転していたり、そもそも上記例のように「赤いスカート」の下に「シャツ」というように関連性が薄いテーマが階層にあると、どこになんのテーマ(ターゲットキーワード)の階層があるのか、サイトの内容が伝わりにくくなってしまいます。
空っぽのフォルダや何のテーマかわからない階層はなるべく減らすことで、検索エンジンがクローリングしやすく、ユーザーもどこに何のページがあるのかわかりやすくなります。
URL名(フォルダ名)を数字やIDではなく、誰でもなんのテーマかわかりやすい名称にすることで、ユーザーにも検索エンジンにも、そのページやディレクトリの役割が理解しやすくなります。
「スカート」の階層の下に「赤いスカート」と、より細かいテーマが入ると、より整理され、サイトの構造がわかりやすくなります。
また、Googleが提供する検索エンジンスターターガイドでは、ディレクトリ構造について以下のようにアドバイスしています。
シンプルなディレクトリ構造を作成する
コンテンツが適切に整理され、訪問者がサイト上のどこにいるのか判断しやすいディレクトリ構造を使用します。ディレクトリ構造を利用して、その URL で見つかるコンテンツの種類を表すようにします。
避けるべき方法:
* 「…/dir1/dir2/dir3/dir4/dir5/dir6/page.html」のようにサブカテゴリを深くネストする。
* 含まれているコンテンツと関連のないディレクトリ名を使用する。
引用元:検索エンジンスターターガイド
ディレクトリ構造が整理されていることに加えて、内部リンクも非常に重要です。
Googleの検索エンジンスターターガイドでは、サイト管理者に対して、以下のようにアドバイスしています。
理にかなっている場合はナビゲーション ページを追加し、内部的なリンク構造に効果的に組み込みます。サイト上のすべてのページにリンクから到達できるようにし、サイト内の「検索」機能を探さなくても済むようにします。関連ページへのリンクを適宜追加すると、ユーザーが同様のコンテンツを見つけやすくなります。
引用元:検索エンジンスターターガイド
各階層ごとにページがキレイに格納されていても、サイト内にリンクが貼られていなければ、ユーザーも検索エンジンも辿り着くことが難しくなります。どの階層に入っているページも、サイト上のどこからかに必ずリンクを設置し、辿りつけるようにする必要があります。
そのため、フッターメニュー、ヘッダーメニューには主に第二階層などの、主要テーマの階層のリンクを設置しましょう。そして、下の階層から上の階層にいくリンクもまた、サイトをユーザーやクローラーを回遊しやすくする上では重要です。上下の階層にはパンくずリストで遷移できるようにしましょう。
なお、Googleはリンク構造について避けるべき方法を、以下のようにアドバイスしています。
避けるべき方法:
ナビゲーション リンクを複雑な関係にする(例: サイト上のすべてのページを他のすべてのページにリンクする)。
コンテンツを過度に細分化する(そのため、ホームページから到達するのに 20 回もクリックする必要がある)。
引用元:検索エンジンスターターガイド
上記Googleのアドバイスの通り、すべてのページにたどり着けるようにしたいからといって、すべてのページにすべてのリンクを設置するのは避けましょう。
基本的に内部リンクは、そのページに関連性のあるページにリンクを設置するべきです。別階層でも、関連するテーマを取り扱っているページであればリンクを貼ることで、ユーザーは同じテーマの情報を集めやすくなりますし、検索エンジンには、よりページ毎のテーマ性が伝わりやすくなります。
ディレクトリ構造で同じ系統のページをまとめたり適切に整理することで、サイトの管理がしやすくなるだけでなく、ユーザーや検索エンジンがページを見つけやすくなります。また分析もしやすいのがメリットです。
Googleによるとディレクトリ構造の深さと検索順位は関係性がないと発表していますが、階層が深すぎるとユーザーや検索エンジンがページにたどり着きづらく、かえってユーザビリティを損なう可能性があります。
ディレクトリ構造は変更したり別のディレクトリへ移動したりすることができますが、サイトの仕様次第で大きなお金が掛かることもあります。かかる費用に対して、ディレクトリ構造を変更する意味があるかは慎重な判断が必要です。
URLの長さはSEOには影響しませんが、URLはなるべくシンプルでコンテンツと関連のあるURLにすることで、ユーザーや検索エンジンが一目で何のページか分かるようにしておくと良いです。長すぎるURLは正しく被リンクされないこともあるので、SEO効果を無駄にしないために長すぎない方が無難です。
ディレクトリ階層を整理することは、ユーザー、サイト管理者、検索エンジン、三者にとってメリットがあります。
既存サイトのディレクトリを整理するのはなかなか難しいですが、もしリニューアルを考えている場合は、リニューアルを機に、一度ディレクトリ構造を再度見直してみるのもおすすめです。
誰しもがわかりやすいディレクトリ構造のサイトをぜひ目指してください。
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