「アンケート」と聞くと、テレビ番組の街頭アンケートや飲食店の「お客様の声」のようなものを思い浮かべる方も多いかもしれません。
街頭インタビューのような対面式のアンケートや、アンケート用紙を使ったものも未だ多く実施されていますが、近年はインターネット上でWebアンケートを取ることもできるようになり、その活用方法はさらに広がりを見せています。
顧客や顧客像に近しい一般消費者を対象にアンケートを実施することで、顧客が感じている不満、製品やサービスの改善ポイントなどのインサイトを知ることができます。また、集計した結果をマーケティングなどに活用することも可能です。
本記事では、アンケートの作り方と活用方法をご紹介します。正しい結果を得るためのコツやWebアンケートツール・システムもご紹介しますので、ビジネスにアンケートを活用したいとお考えの方はぜひご参考にしてください。
まず、アンケートの作り方について基本的な流れを解説します。
まず、アンケート実施の目的を明確にしましょう。
例えば、サービス利用者から感想を集めて顧客満足度に関するアンケートを取るにしても、最終的な目的が「現状の顧客満足度の把握」なのか、それとも「顧客満足度の向上」なのかによって、質問や選択肢の内容は変わってきます。実施目的はできるだけ具体的に設定するのが、アンケートを成功に導くコツです。
次に、アンケートを実施する対象を設定します。実施目的を達成するにはどのような人にアンケートを実施すれば良いかをよく検討しましょう。
実はアンケート対象者の設定は、調査結果を大きく左右します。
例えば、犬や猫のペットフードの選定に関するアンケートを取る際には、どのような条件設定をすれば良いでしょうか。
「ペットを飼った経験のある人」という条件のみでモニターを抽出してしまうと、質問の回答として「子どもの頃のことなので覚えていない」「ワニを飼っているので餌の確保が大変」といった有用ではない回答が出てきてしまう可能性があります。
ペットフード選びに関する意見を集めたい場合は、「犬か猫を直近5年以内に飼ったことがある、または現在飼っている」「25歳以上」の人を対象とすると良いでしょう。そこからさらに、既存顧客の年代などの基本属性を掛け合わせていくと、より有用な意見の収集が期待できます。
続いて、どのような方法でアンケートを実施するかを決定します。
アンケート対象者との会話を通じて、質問をする形式です。来店者に対して実施したり、取引先への訪問時に調査に協力いただいたり、対象者に電話を掛けるなどして調査をします。
回答を速やかに得られることや、複雑な内容の質問でも口頭で補足ができるといったメリットがありますが、調査や集計に際して手間や所要時間が多く掛かることが難点です。
調査票を送付し、回答を記入してもらう形式です。BtoCであれば顧客の自宅に、BtoBであれば取引先企業へ送付します。
同じ調査票を一括送付すれば良いため、大規模な調査に向いているといえます。ただし、調査開始から回収までの期間が掛かる場合が多いことや、回答後に返送してもらう必要があることから回収率が低くなる可能性が高いといったデメリットもあります。
Web上でアンケートに回答してもらう形式です。対象者にアンケートページのURLを送付し、回答を依頼します。
気軽に回答ができることから高い回答率が見込めますが、デジタルツールに不慣れな方への依頼が難しい点や、不特定多数へ向けたアンケート調査の場合にいたずら半分の回答が集まる可能性があるといったデメリットがあります。
アンケートの対象者条件や方法を決めたら、いよいよ質問項目を作成していきます。
実施目的の達成を第一に考え、有用な意見を引き出せる質問を設定しましょう。
質問の内容はもちろん、質問文の書き方や回答方法によってもアンケートの精度は変わってきます。質問内容を正しく理解してもらえるよう、分かりやすく短い文章にするのがコツです。また、回答者がイメージを膨らませやすい質問文は、良い回答を得やすいといえます。
質問への回答方法は「選択回答方式」か「自由回答方式」に分かれます。質問内容や、欲しい回答に合わせて選びましょう。
それぞれのメリットは以下の通りです。
選定した手段でアンケートを実施します。
アンケートが終了したら、回答データの集計・分析に入ります。
データの集計・分析はExcelで行うこともできますが、集計・分析をお任せできるアンケートツールのサービスもあります。アンケート実施に不慣れで、集計や分析に不安があるようであれば、このようなサービス利用を検討すると良いでしょう。
ここでは、アンケート作成や実施に役立つツールやシステムをご紹介します。
アンケートフォームを作成できるツールのことです。
アンケートの対象者に対してURLを共有し、フォーム上で回答してもらうのが一般的です。
PCだけでなく、スマホやタブレットからでもアンケートの作成・回答が可能。気軽にアンケート実施ができます。高セキュリティでプライバシー保護も万全。
⇒公式サイト:Google Forms
有料のアンケートシステムでは、アンケートの作成から実施まで調査のプロのサポートを受けながら、既存のシステムを利用してスムーズに行うことができます。「大規模なアンケートを取ったことがないが、資料に活用するアンケートデータが必要になった」といった場合には以下のようなアンケートシステムを利用することをおすすめします。
利用料金は、質問数とサンプル数(アンケート対象者の数)の掛け合わせに応じて決まるのが一般的です。料金テーブルが公開されているサービスもありますが、都度見積もりすることをおすすめします。
※記載している情報は2022年12月時点のものです。最新の情報は各サービスサイトをご確認ください。
「ATOK」や「一太郎」で有名なジャストシステムのアンケートシステム。日本語のプロがアンケートの設計をサポートしてくれるので、アンケート実施が初めての方でも安心。全国3000社以上の企業での導入実績と、業界最大規模の300万人ものモニター数を誇り、信頼度は抜群です。
⇒公式サイト:Fastask(ファストアスク)
アンケート調査実施後、最短24時間後の納品が可能というスピード感と、ミニマム70,000円~という低コストが魅力。専任のスタッフが質問作成から集計・分析までをサポートしてくれます。
⇒公式サイト:マクロミルモニタ
アンケート結果を活用したマーケティング施策までを一気通貫で実施できることが強み。海外居住者へのアンケート実施も可能など、特色のあるアンケートシステムサービスです。
⇒公式サイト:アイリサーチ
アンケート結果は業務改善に生かす以外に、マーケティング施策などに生かすこともできます。ここでは、アンケート結果を活用する方法の中からおすすめの活用法を2つご紹介します。
ホワイトペーパーとは、ユーザーの課題解決に役立つような知見や情報と、自社の商品・サービスに関するご案内をまとめた資料のことです。元々は政府などが発行する「白書」のことを指していましたが、近年はマーケティング用語して定着しました。
アンケート結果は、他では見ることのできない独自性の高い情報です。Webサイトに来訪したユーザーの興味を引くような内容をホワイトペーパー化することで、ダウンロードを促しリード獲得へつなげることができます。
アンケートの集計結果や分析結果をコラムコンテンツとして公開し、キラーコンテンツ化することも可能です。
ディーエムソリューションズでは、アンケート結果を生かしたホワイトペーパー制作・コラムコンテンツ制作を、アンケートの設計・実施から丸ごと承ります。
ここでは、アンケートの作り方と活用に関する質問と回答をご紹介します。
アンケートの作成経験がない場合は、Webアンケートシステムを活用するのがおすすめです。アンケートのプロが、質問作成から集計・分析までをサポートしてくれます。あらかじめ用意されているフォームを使うため、知識や経験がなくてもアンケートが作成できます。
他の企業のWebサイトや調査会社プレスリリースなどで公開されているような、自社以外の企業や機関が行ったアンケートの結果を引用する際は、出典の記載や許諾申請など、引用に関する注意書きがある際はその内容に従います。
注意書きが明記されていない場合も、下記記事で詳しく説明しているような「アンケートデータを資料や記事のメインにはしない(あくまでも補足情報として扱う)」「出典としてアンケート調査名や実施企業名、掲載URLを明記する」「グラフや文章には著作権があるため転載はしない」などの基本的なマナーは守りましょう。
今回はアンケートの作り方と集計結果の活用についてご紹介しました。
Webアンケートと聞くと「設定が難しそう」「ちゃんとした回答が集まるかどうか不安」といった感想を抱く方もいるかもしれません。しかし実際には、専任のスタッフがアンケート実施をサポートしてくれますので、ノウハウがない方でも問題なく実施することができます。
顧客や見込み顧客の意見やインサイトを知ることは、企業活動において重要なことです。アンケート結果を商品やサービスの改善やマーケティングに生かして、企業価値の向上を目指しましょう。
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