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動的URLパラメータを使う時のSEO注意点と対策方法

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動的URLパラメータを用いることに問題はありませんが、SEO視点で取り扱いの注意が必要です。特に巨大なサイトで動的なURLを生成されるケースは、重複ページが多く生成されます。本記事ではそもそもの動的URLの意味を解説しながら、SEO上の注意点と対策方法を解説していきます。

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動的URLとは?

動的URLは、ユーザーの要求に応じてその都度、プログラミングで生成されるURLです。

以下のように、URLの中に「?」「=」「&」といった文字列が含まれており、URLパラメーターの名前と値の組み合わせで作られているURLのことを指します。

http://sample.co.jp/product.php?id=1&bar=2
(分かりやすいように動的な個所を赤文字にしております。)

そして動的URLは、あらかじめ決まった変数を組み合わせたURLパラメータで構成されます。URLパラメータを以下で確認しましょう。

URLパラメータとは?

URLパラメータとは、リクエストに基づいた情報をサーバー側で受け取った後の動的な処理後に返されるURLの末尾に付け加える変数(文字列)のことを言います。あらかじめ決まった(定義された)変数のリクエストであれば、パラーメータ部分の変更でコンテンツの中身を変えることが出来ます。

例に挙げたURL「http://sample.co.jp/product.php?id=1&bar=2」でいうと、「?(クエスチョンマーク)」から後ろの部分がパラメータになり、「id=2」や「id=3」と変えることでページの表示を変えることが出来ます。

パラメータは、基本的にURL末尾に「?」をつけ、その後ろに「パラメータ名=パラメータ値」を付ける形で使用します。例のURLで言えば「id」がパラメータ名、「1」がパラメータ値になります。複数のパラメータ名・値の組み合わせを使いたい場合は、「&(アンパサンド)」を使い、「product.php?id=1&bar=2」というように最初のパラメータに繋げていくことで使用できます。

URLパラメータの種類

URLパラメータは、2種類あります。

  • アクティブパラメータ
  • パッシブパラメータ

アクティブパラメータ

アクティブパラメータは、 パラメータの値によってページのコンテンツ内容が変化するパラメータのことを指します。ECサイトでよく利用されるパラメータです。

例えば、ECサイトのZOZOTOWNでは、赤色のスカートの商品一覧、緑色のスカートの商品一覧とで以下のようにURLが異なります。

赤色のスカートの商品一覧 http://zozo.jp/women-category/skirt/?p_cocid=12
緑色のスカートの商品一覧 http://zozo.jp/women-category/skirt/?p_cocid=7

URL上の「p_cocid」という部分は、 商品の色をプロダクトの色を指定するパラメータ名(変数)で、「=」の後に記述されている「12」や「7」 という数値が、色の振り分けをする値の部分になっています。
このように商品一覧に対して色によるフィルターをかけたり、または価格順やおすすめ順などに並び変える場合にも、アクティブパラメータが用いられます。

パッシブパラメータ

パッシブパラメータはパラメータ部分の内容が異なっていても、ページのコンテンツが変化しないパラメータのことを指します。

例えば、以下のようなGoogleアナリティクスのアクセス解析のトラッキング用のパラメータがパッシブパラメータになります。

http://sample.co.jp/?utm_source=yahoo&utm_medium=cpc&utm_campaign=aaa

トラッキングのため記述されたパラメータは、パラメータが変わってもコンテンツ内容は変化しません。そのため、パッシブパラメータは「ダミーパラメータ」とも言われます。

URLにパラメータを設定する方法とGoogleアナリティクスでの分析方法

動的URLと静的URLの違い

動的URLに対するURLには、静的URLがあります。静的URLとは、動的URLに入っている「?」や「=」、「&」といったパラメーター名・値が記載されていないURLのことを指します。動的URLの理解を深めるために、静的URLの違いを理解しておきましょう。

静的URLが動的URLと違う点は、URLの末尾が「/(スラッシュ)」や、「.html」「.php」などの拡張子で終わるURLです。

http://sample.co.jp/product-1.html

http://sample.co.jp/product-1/

タイプ 動的URL 静的URL
違い URL「?」をつけ、その後ろに「パラメータ名=パラメータ値」が付き、複数のパラメータがつながる場合は「&」を付ける URLの末尾が「/(スラッシュ)」や、「.html」「.php」などの拡張子で終わる
URL例 http://sample.co.jp/product.php?id=1&bar=2 http://sample.co.jp/product-1.html

動的URLは不利?SEOの注意点

動的URLと対の関係である静的URLを前の見出しで紹介しましたが、どちらがSEO評価を得られやすいでしょうか?結論から言えば、動的URLと静的URLとで大きな差はありません。

ただし、動的URLはSEO観点で取り扱いに注意するべき点がありますので、以降の説明を理解した上で動的URLを取り扱いましょう。

動的URLの大量ページ生成によるインデックスに注意

動的URLはGoogleが適切に認識できないとされていた時期もありますが、今はインデックスが可能です。ただし、動的URLのインデックスは、SEOがプラスとマイナスの双方に働く可能性がある点に注意が必要です。

特に動的URLがマイナスに働く可能性があるサイトはクロールやインデックスに問題が発生しがちです。テクニカル視点で監査が出来る人がいて改善できればよいですが、全く知見がないと原因不明の状態でSEO評価が低くなってしまいます。動的URLがSEOでマイナスに働く原因は以下のような例が挙げられます。

動的URL発生の原因 原因の詳細とURL例※赤文字は問題になる箇所
並べ替えパラメータ 商品一覧ページの商品表示順を並び替えるために指定した条件で発生するパラメータ。「関連性、価格が高い順、価格が低い順」といった並び替えパラメータは、並び順は違っても掲載商品は一緒なので重複したページが生成されてしまう。

https://www.example.com/results?search_type=search_videos&search_sort=relevance
セッションID cookieではなくセッションを使っている場合に、セッションIDがURLに表示されるパラメータ。サイトに訪問したユーザーの数だけセッションIDが含まれたページが生成されてしまう。

https://www.example.com/faq?session_id=2222010193
カレンダー 過去や未来の日付にわたってカレンダーのページが大量生成される場合は、不要なクロールを引き起こします。

https://www.example.com/faq?date=2092-10

もし上記のような動的URLパラメータで同じ内容のページが生成されてしまう場合、クローラーが無駄なクロールを大量にしてしまう悪影響があります。これによってクロールの負担が増すことと、本来クロールしてほしいURLにクロールがされにくくなるというような問題が発生します。

動的URLにおけるSEOの対策ポイント

動的URLが大量発生するとSEOで多くの問題を引き起こしますので、SEOを加味した対策が必要です。ここに紹介する対策を理解した上で、サイトで発生している動的URLの対策を検討しましょう

対策方法 詳細
静的URLを用いる 動的URLをURLリライトによって疑似静的化URLにすることが出来ます。ユーザーのURLに対する可読性やコピペしやすい効果もあって動的URLのインデックス制御がしやすくなります。
robots.txtを使用する クローラーが動的URLのページをクロールしないような指示(制御)をrobots.txtで行うことができます。ページが生成されるパラメータのURL生成ルールを条件指定してクロールをブロックします。
cookieを使用する セッションIDを使った履歴情報のデータ保持には、cookieを使用する。
noindex,nofollowを使う 大量なページ生成が既にある場合は、インデックスをさせないnoindexや発見したリンクのクロールをしない指示を出すnofollowを指定する方法があります。
canonicalを使う 大量なページ生成によって検索結果に表示したURLが定まらない場合は、canonicalを用いる対策があります。canonicalによって検索結果に表示したいURL及びSEO評価を集約することが出来ます。

上記の対策方法は、サイトの仕様や動的URLの発生状況によって最適解は異なると認識してください。もし対策方法を誤れば、より一層のマイナス評価につながるかもしれません。動的URLの対策に自身がない場合は、SEOの専門家に相談することを強く推奨します。

SEOのために今ある動的URLを静的URLにするべきか

結局動的URLの対策をするべきか迷ったときは、Googleの言及を追ってみましょう。

静的URLに対するGoogleの言及

動的URLが正しくインデックスされない可能性が過去に合ったため、静的URLの方がSEO上は有利で静的URLに書き換えるSEOが推奨とされていました。その静的URLに書き換える手段に使われていたのは、URLリライトを用いたURLの擬似静的化です。URLの疑似静的化によって、URLの取り扱いがしやすくなりSEOがしやすくなる効果を持ちます。

ただし、静的URLが動的URLよりも加点されることではない点に注意しましょう。2008年にGoogleが公式ブログにおいて、動的URLでも問題なくクローリングできることを発表されています。

英語版のみのページとなっているため、以下は抜粋した文を翻訳したものです。

静的または静的に見えるURLがサイトの索引付けとランク付けに有利であると信じる多くのウェブマスターに出会いました。これは、検索エンジンにセッションIDやソーストラッカーを含むURLのクロールおよび分析に関する問題があるという前提に基づいています。しかし、実際のところ、Googleでは、両方の分野である程度の進歩を遂げています。ユーザーがURLを容易に読むことができるため、静的URLはクリック率の点でわずかに有利になるかもしれませんが、データベース主導のWebサイトを使用することを決定しても、索引付けとランク付けに関して大きな不利益はありません。検索エンジンに動的URLを提供することは、パラメータを静的に見せるためにパラメータを隠すよりも優先されるべきです。
引用元:Google Webmaster Central Blog

上記発言の通り、現在、パラメータ付きのURLが検索結果に出てくることは多々あります。しかし、一方でGoogleは「複数のパラメータが含むような複雑なURLではなく、シンプルでわかりやすいURLが好ましい」と言っています。

以下のヘルプページの引用文言を見てみましょう。

特に複数のパラメータを含む URL など、過度に複雑な URL は、サイト上の同じまたは同様のコンテンツを表す多数の URL を不必要に作成し、クロールの際に問題が生じることがあります。
引用元:Search Consoleヘルプ

また、検索エンジン最適化スターターガイドでも下記のように静的URLを推奨しているような記載もあります。

URL がページの内容と関連する単語を含んでいれば、ID や不可解なパラメータで構成された URL に比べて、ユーザーと検索エンジンの両方にページについて の情報をより多く伝えられます。
引用元:検索エンジン最適化スターターガイド

パラメータによる重複発生が気になれば、rel=”canonical”を使う

動的URLの書き換えに関する話は2008年のことなので、結構前の話です。実は重複したURLの統合・正規化ができるrel=”canonical”の対応したのが2009年。

今は重複が発生するパラメータ付きのURLをGoogleに不用意にクローリングされたくないのであれば、rel=”canonical”で正規のURLを指し示してしまうのがシンプルです。

<link rel=”canonical”>タグの使い方とSEOの評価について

サイトをこれから立ち上げる段階で、書き換えをしたい場合

まだサイトが企画段階で、書き換えを行いたい場合は、.htaccessやhttpd.confを用いて擬似的に静的(スタティック)なURLとして処理する方法を選択しましょう。.htaccessを使用するのが手軽です。

該当ディレクトリの「/product.php?id=1」を「/product-1.html」、「/product.php?id=2」を「/product-2.html」として書き換えたい場合は下記のようにします。

RewriteEngine on
RewriteRule product-([0-9A-Za-z)]+).html$ product.php?id=$1

この場合サイト内の内部リンクも書き換え後のURLに統一が必要なことに注意してください。

動的URLのSEOに関するよくある質問

動的URLはSEOで不利ですか?

静的URLに比べて動的URLがSEOで有利に働くとは言えません。ただし、動的URLのインデックスが意図しない形で制御できていない場合は、結果としてSEOに不利な状況が働いたと言い換えることはできます。

動的サイトのメリットは?

動的サイトのメリットは、ユーザーのリクエスト(欲しい)情報が、ほぼリアルタイムにコンテンツを表示することが出来ます。ユーザーが求める条件に応じたコンテンツが表示されるので、ユーザー満足度が高いと言えます。

動的サイトのデメリットは?

動的URLによって大量生成されたページが検索エンジンのクローラーにクロールされてしまうと、不要なクロールが続いてしまう可能性があります。不要なクロールによって、本来クロールが必要なページにクロールされない状況を誘発してしまい可能性があります。

おわりに

  • 静的URLでページを作れるのであれば、ユーザーにとってもわかりやすいので静的URLにしたほうがいい
  • かと言って無理に動的URLを静的URLにすることはない。無理にすることで逆にわかりづらくなるリスクがあるから
  • パラメータによる重複ページの発生が気になるのであれば、 rel=”canonical”やSearch Consoleの機能を使う

この情報が、WEBサイト運営者の皆様の少しでも役に立てれば幸いです!

 

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