新年あけましておめでとうございます!(もう2月になりますが…)あっという間に2017年が終わりましたが、WEBマーケティングは1年の中で様々な変化が起こりました。是非この記事から1年間の変化を改めて振り返ってみてください。
また、デジタルマーケティング研究所では、2017年1月にも同様のまとめ記事を公開しています。更に過去を振り返りたいという方は併せてご覧ください。
目次
2017年1月10日、Googleはメインコンテンツの利用を妨げるインタースティシャル・ポップアップなどを利用するページに対して、評価の引き下げを実施しました。今後はページ単位でインデックスが更新されたタイミングで適用されることになります。
Googleの検索エンジンから訪問したときに、インタースティシャルがメインコンテンツの利用を妨げているページが対象になります。
モバイルフレンドリーでないと判定されます。
画面の大半・全体を隠すもの
上記のようにサイズが大きいインタースティシャルは、メインコンテンツの利用を妨げるため評価引き下げの対象になります。
1と同じように見えるが実は縦長のページ
縦長のレイアウトで、1と同じ状態を再現しているページです。メインコンテンツが使いにくい事には変わりないため、評価が下がります。
個人情報利用方針や年齢確認など
法的な根拠があるものや、コンテンツ利用を妨げないものは対象外です。
安息日の表示など
「安息日の商業活動禁止」などの理由であればインタースティシャルを表示しても問題ありません。このようなインタースティシャルの表示時期が限られている場合は503の利用も推奨しています。
米Google社ジョン・ミュラー氏は以下のように述べています。
重要なのはGoogle検索からメインコンテンツにたどり着けること。ユーザーがページ内でクリックしたり、タブを閉じたりしたときに何か表示しても、今回の規制とは無関係。
つまり、Googleモバイル検索結果から表示したときに邪魔かどうかを判定基準としているため、「クリックしたらポップアップを開く」や「タブを閉じようとした時に、確認メッセージを表示する」といった方法は対象外となります。
日本のGoogle社に勤める長山一石氏は以下のように述べています。
モバイルフレンドリーテストや、サーチコンソールのモバイルユーザビリティレポートには出ません。煩わしいインタースティシャルがあるかどうかは、実際のサイトを見れば一目瞭然だと思います。
現時点でサイズの基準は明示されてなく、モバイルフレンドリーテストやサーチコンソール上での確認ができないため、実際にサイトを見て判断することになります。
引用元 : JR九州公式ウェブサイト
事例をご紹介します。JR九州の公式ウェブサイトでは、トップページにインタースティシャルを表示しています。モバイルフレンドリーテストにも合格していました。しかし…
Googleからの検索で訪問した際にメインコンテンツを利用できないため、モバイルフレンドリーシグナルを受けられません。そのため、「ジェーアール」「JR」などのキーワードでモバイルでの順位が低下していました。
このように検索順位が下がるケースもありますので、ご自身のサイトにおいても今一度チェックしてみましょう。
2017年2月3日、Googleは品質評価アルゴリズム改善の実施を発表しました。”オリジナルで有用なコンテンツ”を持つサイトが優遇され、それらに反するオリジナリティを欠き、役に立たないコンテンツ“を大量に持つサイトの評価が下がるアップデートになります。このアップデートの目的は、日本語検索で表示される低品質なサイトへの対策になります。
自分ではコンテンツを作らず、他者のコンテンツをつぎはぎするようなコンテンツが対象になります。
他者のコンテンツを、検索エンジンと親和性が高い形に整えただけのコンテンツも対象となります。
「低品質でオリジナリティを欠くコンテンツを、大量に抱えていること」が問題となるため、キュレーションメディア、リライトメディアは上記の要件に該当しやすく、顕著に順位を落とす可能性があります。
しかし、あくまでコンテンツのオリジナリティが求められるため 「キュレーションメディアなら絶対にダメ」「キュレーション・リライトではないので安心」ということではありませんのでご安心ください。
2017年3月上旬にフレッドアップデートと呼ばれるGoogleの大規模なアルゴリズム更新がありました。
具体的にどのようなアップデートであったかは公表されていませんが、アメリカのSEOコンサルタントであるグレン・ゲイブ氏は影響を受けたサイトの傾向から以下のような見解を示しています。
- 内容が薄く低品質なコンテンツ
- モバイル(スマートフォン)非対応
- マネタイズのみに主眼を置いた過剰な広告、過剰なアフィリエイト
ゲイブ氏の見解によるとフレッドアップデートの影響を受けたとするサイトの特徴は、総じてユーザー体験を損なうようなサイト構造・コンテンツ方針のようです。
そのため、ユーザーのエンゲージメントを向上させるための運営に努めることが重要と言えます。
2017年3月14日、「Google検索の理念」を示す品質評価ガイドラインが更新されました。このガイドラインの更新は、「フェイクニュース」「ヘイトスピーチ」「釣りタイトル」など、嘘や不快な情報の排除を目的しています。
YMYLと呼ばれる人の財産・生命に重大な影響を与えうる情報について高い正確性・信頼性を求められるようになりました。
「タバコは肺がんと無関係」のような虚偽情報や、「黒人は遺伝上、人間より類人猿に近い」といった差別的で不快な情報は「低品質で、ユーザーの需要にも合わない」と評価されるようになりました。
タイトルがコンテンツの内容と全く異なる、内容を過度に誇張していると、ユーザー体験を大きく損ないます。このような釣りタイトルを利用しているページも「低品質で、ユーザーの需要にも合わない」と評価されるようになりました。ウェブサイト全般、特にニュースメディアや公的情報を扱うサイトでは「公正で正確な情報の提供に努め、信頼性を高める」ことがさらに重要になります。そのため、ユーザーや検索エンジンに対して配慮していることを明示しましょう。
嘘の内容でユーザーの関心を煽るフェイクニュースは、特に政治・医療の分野で大きな問題となっており、多くのメディアが、信憑性のある第三者機関による見解を表示するファクトチェック機能を導入しています。その「ファクトチェック」を2017年4月7日、全世界のGoogle検索・Googleニュースで実装されました。
信頼できるファクトチェックサイトの記事に、ファクトチェックの内容を示すリッチスニペットが表示されます。
例えば、報道機関「Snopes.com」の検証記事に必要な構造化データマークアップを行うと…
「リンゴのワックスは、一般的にはガンの原因ではない」というSnopesの見解が表示されます。このように検証記事にマークアップすると、検索結果にファクトチェックの結果が表示されるようになりました。
ファクトチェックサイト「Politifact.com」の検証記事でSave the Factsウィジェットを導入しています。
こちらも先ほどと同じように「そうした事実はない。大嘘。」というPolitifacts.comの見解を表示されます。
今回の対象は「検証記事がある、権威性や専門性の高い報道機関・メディア」に限定されます。Googleは2017年3月に品質評価ガイドラインを更新し「虚偽情報・ヘイトスピーチ・釣りタイトルなどの排除」を前面に打ち出しており、今回の機能も、Google検索の信頼性を高める取り組みの一環と言えるでしょう。
なお、ファクトチェックサイトは日本ではGoHoo!・朝日新聞社などごく一部しか存在しないため、現時点の日本でこの機能を見かけることはまずありませんが、海外では報道機関・ジャーナリストなどがサイト内にファクトチェックコーナーを設けている例が数多く見られます。報道サイトが今後ファクトチェックコーナーを実装する場合、この機能を利用することでGoogle検索結果上でもファクトチェック内容を展開できます。
アメリカのMozCastのデータによると、検索結果の1ページ目に表示されるHTTPSページの割合が2017年4月17日時点で50%を超えると発表しました。
これに関連してGoogleは2014年8月にHTTPSをランキングシグナルとして採用すること、2015年12月にHTTPSページが優先的にインデックス登録されることを発表しています。
検索順位に影響を与える可能性が想定されますので、まだ未実装であるサイトの場合は早急な対応をおすすめします。
2017年6月7日(予定)より、Yahoo!プロモーション広告のキーワードアドバイスツールの下記の「検索ボリューム推移」と「属性別検索割合」の機能が使用できなくなりました。
キーワードの過去1年間の検索ボリュームの推移を閲覧することができました。
キーワードを検索する性別や年齢といったユーザー属性を閲覧することができました。
2017年6月20日より、米Googleはweb上に公開されている求人情報を検索結果として表示するGoogle for Jobsを開始しました。
求人情報を探していると判断できるキーワードで検索すると、通常の検索結果とは別枠(エンリッチ検索)として求人情報を表示したボックスが表示されます。
リスティング広告下、通常の検索結果より上の位置に3件まで表示されます。
Google for JobsはGoogle独自に求人サービスを行うものではなく、あくまでも既にweb上に公開されている求人情報を検索・提示するものになります。そのため、最終的には既存の求人サイト・企業の採用ページにユーザーを送ることになるので、現段階ではユーザーを奪われると危惧すべきものではありませんのでご安心ください。
2017年7月14日、Google サーチコンソールの「検索アナリティクス」のデータ集計方法が改善され、より精度の高いデータを参照できるようになりました。
実際に当社で観測しているキーワードのうち、低い順位のものでは 7月14日以降にインプレッション数や平均順位に若干の変化がありました(元々の掲載順位が低いため、インプレッションの絶対数は大きくありません)。
例えば、平均順位 89.2位のキーワードAでは下記のような変化がありました。
2017年6月29日Google は新しいモバイル向け表示速度チェックツール「Test My Site」を公開しました。
調査結果画面の右下ボタンをクリックして展開することで、同業の競合サイトとの比較が表示されます。
測定時には表示までの時間と、そこから想定される離脱率が算出されます。なお、Test My Site では3G回線による読み込みを想定して、モバイルサイトの表示速度を測定します。詳細レポートのサンプル画面は下記になります。
これまでもPage Speed Insights や モバイルフレンドリーテストといった表示速度を測定するツールはありましたが、これらはどちらかというと技術者向けでありました。そのため、Test My Siteで提示される情報は非技術者・ディレクターが改善方針を立てることに役立つかと思います。
ヤフー株式会社は2018年3月29日をもって「Yahoo!カテゴリー」のサービス提供を終了することを発表しました。またそれに先立って「Yahoo!ビジネスエクスプレス」が2017年7月31日に販売終了を予定しています。
Yahooカテゴリーは1996年4月1日より提供されているディレクトリ型検索サービス(人の手でwebサイトをカテゴリーごとに登録)です。
人の手で登録することで一定の質を担保できることから1990年代には主流でしたが、2000年代以降爆発的にwebサイトが増加するに従い、現在のようなロボット型(クローラー / スパイダーによる自動収集)が主流に成り代わり、現在までにDMOZを始め多くの大手ディレクトリ型検索サービスが終了を迎えています。
2017年夏、Internet Marketing Ninjas(インターネット・マーケティング・ニンジャズ)社は、同社公式サイトにて、Google検索結果のクリック率データを公開しました。
2017年12月6日にGoogle が医療や健康に関する検索結果について、ウェブマスター向け公式ブログでアルゴリズムの変更を行ったと発表がありました。
医療・健康関連の検索結果の改変が一番の目的とされており、医療や健康の知識に長けてる人物や機関が作成した記事や情報が検索上位に表示されるようになりました。このアップデートで医療・健康に関する情報の約60%に影響が出たと言われています。
某キュレーションサイトが医療・健康に関する記事に不確定な内容を載せていた事件をきっかけに、「より信頼性が高く有益な情報」が上位表示されやすくなりました。
Googleでは、医療や健康関連の質問が毎日数百万件も日本語で検索されています。しかしその検索結果は、医療や健康に関する正式な名称ではなく、一般人がよく耳にする(簡略化された)単語であることがほとんどです。そのため、医療や健康関連で信憑性のあるサイトが多数あっても、一般の方が検索した場合は、その情報にたどり着きにくいという課題が出ています。
今回は医療に関する検索のみという状況になっています。しかし、「YMYL (Your Money, Your Life)」に該当するすべてのクエリに対しても今回の様なアルゴリズム更新が行われる可能性があります。
その中でも、お金と健康、安全、法律、そしてニュース関連の情報が含まれるサイトは特に信憑性の高い内容を提示できるよう、対応していく必要があります。
いかがでしたか?昨年は特に某大型キュレーションメディアの事件をきっかけによりサイト内のコンテンツを重要視する動きが目立ったように思います。Googleは今後もユーザーの望む検索結果を実現するために、更なる進化を遂げてくると考えられますその進化に対応できるよう現段階からコンテンツの見直し、ユーザビリティの強化をこれまで以上に行っていく必要があるかと思います。
デジタルマーケティング研究所では、これからもWeb担当者の皆さまに役立つ情報を発信していきます。今年も何卒よろしくお願いします。
この記事をご覧いただいている皆様へ。 このページは、SEO情報ブログ「ディーエムソリューションズの社員が作った、【SEOまとめ】」にて公開さ…
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