SEO対策を行う際に、キーワードの選定は非常に重要な項目です。
Webマーケティングは、顧客となりうるターゲットユーザーを明確に定義するところから始まります。
その際にターゲットとなるユーザーが検索キーワードを知ることができれば、非常に効率的なマーケティングを行うことができます。
このようなユーザーのニーズがつまった検索キーワードは、ユーザーのライフスタイルや行動、トレンドなどさまざまな要素によって異なり、その選択肢は多岐にわたります。
今回は、Googleアナリティクスを活用した、有効キーワードのピックアップ方法をご紹介いたします。
Googleアナリティクス以外のツールを使ったキーワードピックアップ方法については、別の記事でまとめておりますのでそちらをご覧ください。
目次
そもそも、自社のサイトにとって有効なキーワードとはどういったものなのでしょうか?
SEOにおいて、これら検索キーワードの抽出は効果創出のために必要となりますが、自社のサービスや商品を求める可能性のあるユーザーが検索する適切なキーワードを選定しなければ、キーワードの検索順位や流入数が上がっても、トラフィックやコンバージョンにはつながりません。
そのためキーワード選定は、「どんな検索をするユーザーにアプローチするのか」を考え、実際の検索ボリュームと照らし合わせる作業であるということは忘れてはいけません。
Googleアナリティクスを始め、さまざまなツールで有効なキーワードを探すことはできます。
どのような方法であれ、有効なキーワード探しは「自分たちが売ろうとしているサービスや商品を購入する人というのはどんな人で、何を目的として購入を検討し、どんなことに興味を持って検索をして、商品やサービスのどのようなポイントを打ち出せば価値を感じてもらえるだろうか?」という、関心から行動までのユーザーの想定しうる行動をイメージするところから始まります。そのため、リアルで出会うクライアントやユーザーとなりうる周辺の人々からもヒントを得られることもあります。
また、ニッチなキーワード検索での順位を上げるロングテールSEOは、多くの場合サジェストやツールなどのデータではなかなか出てこない組み合わせのキーワードで行われます。ユーザーの行動心理を詳細まで想像し、具体的にどのような検索をするのかを考えるイマジネーション力と情報収集力が必要となります。
有効なキーワードと呼ばれるものの中にも、多くのセッションが得られるキーワードやセッションの総数そのものは多くなくてもコンバージョン率が高いキーワードなどがあります。有効なキーワードの選定では、以下のような視点を持つことが大切です。
サイト内でユーザーに起こしてほしいアクションを示した指標をコンバージョンと呼びますが、有効なキーワードの洗い出しを行う際に、コンバージョンしやすいキーワードを探すことがポイントの1つとなります。
コンバージョンするキーワードを洗い出す際、まずはキーワードの種類を大きく2つに分類します。
指名系ワードは、企業名や商品、サイト名、サービス名など、企業独自で定義されている商標系キーワードのことです。この指名系キーワードの平均コンバージョンレート(CVR)は10%前後とも言われています。その理由は、以下の2つが挙げられます。
指名系キーワードは、そもそも企業名やブランド、商品やサービスなどの存在を知らなければ検索することはありません。そのため、事前にある程度の知識を持っているユーザーがアクセスしていると考えられます。
気になっている商品やサービス、企業があり、購入を比較検討している段階の潜在顧客が、検討材料としての情報収集を指名系キーワードで行っている場合があります。そのため、サイト内で適切な導線ができれば、顕在ユーザーにまで引き上げられる可能性が高いと言えます。
一般ワードとは、直接的な企業名や商品名とは異なる、広義なキーワードを指します。
「車」や「車 国産 購入」など、検索ボリュームの大きなビッグキーワードからニッチキーワードまで大きな幅を持つ一般ワードは、コンバージョンに至るまでの過程から見た2つの段階に分けられます。
情報収集のみを目的とする検索行動で、「就職」や「エステ」など広義なワードを使用します。これら広義のワードは検索ボリュームも非常に多く一見魅力的なキーワードに見えますが、広義なワードで検索する場合は「知りたい」を満たす検索行動である場合が多く、実際のコンバージョンにはつながりにくい傾向にあります。
この「知りたい」を満たす広義なワードのコンバージョンレートの目安は、1%前後とも言われています。
また検索ボリュームの大きなキーワードは、検索数が非常に多く、人気が集まりやすいため広告単価も高く設定されています。そのためこのようなビッグキーワードは広告の費用対効果が得られにくいという特徴があります。
次に、「したい」を満たす比較検討の段階では、「就職 事務」・「エステ 新宿」など情報収集のための検索よりも、より具体的なイメージを持った上で探しているものや欲しいものを検索し、比較・検討に入っている段階と言えます。
具体的な行動を想定している比較検討段階での検索キーワードは、競合となる商品やサービスと比べたときに知名度やサイト上での訴求ポイントによってコンバージョンレートが大きく変動します。
この比較検討段階での流入に対して、商品やサービスに圧倒的の強みやアピールポイント、提案力などがあり、それらがきちんとサイト内で訴求されていれば、3~5%前後のコンバージョンレートが目指せます。
このように、狙うキーワードを考える際には「CVの獲得が期待できるキーワードなのかどうか」が有効キーワード選びの1つのポイントとなります。
キーワードプランナーやサジェストなど、有効キーワードの洗い出しを行う際に使用するさまざまなツールの中でも、Googleアナリティクスは自社サイトに実際に訪れているユーザーの傾向やコンバージョンに至ったキーワードなどを抽出し、自社サイトに有効に作用しているキーワードを選定することができます。
Googleアナリティクスを使用した有効キーワードの抽出方法には、大きく分けて3つ挙げられます。
オーガニック検索(自然検索)では、そんなキーワードをもとに自社のサイトにユーザーが訪れたのかを知ることができます。
まずはGoogleアナリティクスのトップページの左に並ぶ項目から、「集客」→「全てのトラフィック」→「チャネル」→プライマリディメンションにある「オーガニックサーチ」を表示しましょう。
この操作によって、オーガニック検索における流入キーワードを確認することができます。
このとき表示されるnot providedとは、Webサイトのユーザーが利用した検索キーワードが、アクセス解析ツールで判明しなかった場合に表示されるものです。
このページで確認できるオーガニックの流入キーワードを抽出すれば、ユーザーがどのような心理やニーズを持って自社サイトへ検索してきたのかを想像することができます。
オーガニック流入得られたユーザーの心理を抽出したキーワードから分析し、流入してくるユーザーのニーズに応じたコンテンツを用意すれば、そのコンテンツで拾えるロングテールキーワードの数は更に増えると言えるでしょう。
またこのとき表示されるnot providedは、SSLと呼ばれるセキュリティシステムによって検索したキーワードをインターネット上で暗号化することで発生します。
オーガニックサーチでの流入数の上位キーワードは現在Googleアナリティクス上で確認できますが、今後はこのSSLへの対応が進み、将来的にはサイトへ流入したキーワードが9割以上not providedとなることも考えられます。
セッションとは、特定の期間内にサイト上で発生したユーザーの一連の操作についてを指します。つまり、1セッションでは、複数のスクリーンやページの閲覧、イベントやソーシャル インタラクション、e コマーストランザクションなど複数数の操作が含まれます。
このセッションは、同じユーザーが何度も行うことができ、セッションの切れ目は、①操作が行われない30分経過後、②午前0時、③キャンペーン経由での流入の後離脱し、別のキャンペーンで新たに流入してきた場合の3つのきっかけによって切り替わり、新しいセッションが開始されます。
このようなセッション数は、サイトの集客を評価するための大きな指標です。自社サイト内で既にセッションが取れているキーワードを抽出し、強化することで、サイト内の回遊率の向上やコンバージョン獲得につなげることができます。
セッションが多いコンテンツやキーワードを抽出する方法はまず、Googleアナリティクスのトップページの左に並ぶ項目から、「行動」→「サイトコンテンツ」→「ランディングページ(入り口になったページ)」→自然検索トラフィックで絞る→セカンダリディメンションでキーワードを選ぶと表示されます。
このように、セッションを獲得できているコンテンツに、どのようなキーワードで流入しているかを抽出することで、セッションを獲得できているキーワードの洗い出しができます。
アシストコンバージョン数とは、サイトページやセッションのあるコンテンツなどが間接的にコンバージョンにつながった回数のことを指します。
例えばユーザーが、「美容 化粧水」というキーワードで検索して検索結果に表示されたページから流入し、ウェブサイトを訪問したと仮定します。1度目の訪問の際はコンバージョンには至りませんでしたが、その後、同じユーザーが別のサイトコンテンツから流入し、コンバージョンの獲得につながりました。
このような場合、コンバージョンを獲得したサイトコンテンツの他に、最初に流入したページもコンバージョンに間接的に貢献していることとなるため、アシストコンバージョンとして評価されるのです。
商品やサービスの価格が上がるほど、ユーザーは多くの情報収集を行い、アクションまでに長い時間を掛けて比較・検討を重ねます。そのような情報収集の中で閲覧されたページは、コンバージョン率そのものは低くても、間接的にコンバージョンに貢献していることがあるため、アシストコンバージョン率の高いコンテンツからのキーワード抽出も、有効なキーワード選定方法の1つと言えます。
アシストコンバージョン率の高いコンテンツへの流入キーワードの抽出は、「コンバージョン」→「マルチチャネル」→「アシストコンバージョン」→プライマリディメンションの「オーガニック検索」→セカンダリディメンションからリストを表示し「キーワード」を選択によって表示されます。
以上のような方法で抽出されたキーワードをリスト化し、関連キーワードや複合キーワードとしてSEO対策のターゲットキーワードとして活用しましょう。
関連キーワードや複合キーワードを作成する際に役立つのが、Googleサジェストキーワードを一括で取得できる関連キーワードの取得ツールです。Web上でさまざまなツールが使用でき、関連・複合キーワード候補を一括検索することができます。
またGoogle AdWordsの運用ツールであるGoogle AdWordsキーワードプランナーでは、ターゲットキーワードの検索ボリュームの他、ターゲットキーワードの関連キーワードや複合キーワードを探すことができます。Googleアナリティクスを利用して抽出したキーワードをもとに発展させた新たなキーワードをサイトコンテンツに取り入れ、より効率の良いSEO対策を行うことができます。
今回ご紹介したGoogleアナリティクスを使用した有効なキーワードの抽出方法は、SEO対策のターゲットキーワードの洗い出しでもありますが、自社のサイトがユーザーにどのように評価されているのかを具体的に把握し、改善を試みることにもつながります。
オーガニック検索からの流入、セッションが獲得できているサイトコンテンツや流入キーワード、アシストコンバージョンが獲得できているサイトコンテンツや流入キーワードを分析し、自社サイトの強みを生かした効率の良いコンバージョン獲得を目指したSEO対策、コンテンツの拡充を行いましょう。
SEOやコンテンツマーケティングなどのWebマーケティングをする際、コンテンツの設計においてキーワードの選定は非常に重要です。 たとえば、ウ…
皆さんはSEOを外注ではなく、自分で実施したいと考えたことはありませんか? 外部リンクによるSEOが終焉に近づき、コンテンツによるSEOが全…
Webマーケティングにおいて、いかにしてSEO流入(自然検索流入)を増やすかということは、常に担当者が頭を悩ませるところです。広告経由・SN…
SEO対策を行っているサイトの改善項目によく挙げられるひとつに、ページの表示速度改善があります。ページ表示速度が遅いとWEBサイトやSEOに…
SEO対策というと多くの場合、クローリングされやすいサイト構造の設計などを行う「内部施策」と検索エンジンにヒットするクエリを増やす「コンテン…
社内でWordPressを運営しているのであれば、Webサイトへの集客力を上げるため、SEO対策が可能なプラグインの利用が欠かせません。もし…
今話題のAIによるコンテンツ自動生成機能も!SEO対策に本当に必要な機能だけを搭載した使いやすさとコストパフォーマンスに優れたWeb集客支援ツールです。
Webマーケティングに関わる施策全般をワンストップで
ご提供します。
お気軽にご相談ください。
Webマーケティング最新ニュースのレポートや無料セミナーの先行案内が届く、お得なメルマガ配信中!