「サイト内検索」とは、多くのWebサイト・Webメディアの画面右側に表示されている、そのサイト内のワードが検索できる機能です。この「サイト内検索」は、サイトに設置することで、いくつかのメリットがあります。
目次
サイト内検索とは、Webサイト内の情報をキーワード検索できる機能のことをいいます。WordPressなどのCMSを利用したWebサイトやメディア・ブログでは、標準的に設置されている機能です。一般的にはどんなWebサイトでも、画面右上のヘッダー部分ないしその近辺に表示され、利用できる場合が多いです。
なかでも「ECサイト」のように、ユーザーが商品を能動的に探す目的が強い場合、サイト内検索はユーザービリティを高めるうえで欠かせない機能のひとつ。みなさんも例えばECサイトで家具を購入するとき、「ソファ 国内ブランド」などのようにキーワードをサイト内検索で調べたことがあるのではないでしょうか。
もちろん、ECサイトに限らず、テーマに沿った記事を多く掲載するWebメディアでも「●●に関する記事はあるかな」と読者が検索する際にも使用されます。このようにサイト内検索は、コンバージョンやユーザービリティに大きな影響を与える機能なのです。
前章の「サイト内検索とは?」でも、簡潔にメリットについて触れましたが、改めてサイト内検索のメリットを整理してみたいと思います。サイト内検索のメリットは以下の3つです。
まずひとつめは、Webサイトのユーザービリティを高めることができるということです。これは先ほどもご説明した通り、Webサイト内の特定の情報を調べたいと思っているユーザーの検索行動を助けるメリットがあります。
基本的にWebサイトに来訪するユーザーは、Webサイト内の”なにかの情報を求め、課題を解決すること”を目的として流入します。ですから、キーワード入力でヒットした情報を表示させてくれるサイト内検索は、ユーザービリティを高めてくれるのです。
ふたつめのメリットは、Webサイトのコンバージョンが高まるということです。例えば、ECサイトの場合、最終的なコンバージョン(目標)は商品の売上や販売個数に置いているケースが多いでしょう。
ECサイトの商品販売数を増やすには、自分のニーズにあった商品を探しているユーザーを離脱させることなく、各商品ページまで誘導する必要があります。そのときに、サイトのカテゴリや各ページの設計も大切ですが、キーワード入力で各商品を表示させるサイト内検索が効果を発揮するのです。
また、コンバージョンへの効果はWebメディアでも同様です。多くのWebメディアの場合、モニタリングの指標としてPV数を追っていることでしょう。PV数を高めるための一手段として、Webメディア内のページの遷移を増やす施策があります。
Webメディア内のページ遷移数を増やすためには、サイト内コンテンツをキーワードで検索しやすいサイト設計が重要なのです。
詳しい方法は後ほどご説明しますが、ユーザーが利用したサイト内検索の結果は、Googleアナリティクスで収集し分析することができます。
Googleアナリティクスとは、Webサイトにトラッキングコードを埋め込むことで、ユーザーの利用データを収集・分析できる、Googleが提供する無償のツールです。Webマーケティングのほぼ全ての現場で利用されており、WebサイトのPDCAをまわすうえで、必要不可欠なツールといっても過言ではありません。
サイト内検索の検索ワードを定量的に把握することで、「Webサイト内でユーザーはどんな情報を求めているのか」を知ることができ、UI/UXの改善や新規コンテンツの企画案に活かすことができます。
サイト内検索の設置方法には、自らソースコードを記述・カスタマイズする方法、外部サービスを利用する方法のふたつの方法があります。
ここでは、以下のようなGoogleが提供する「Googleカスタム検索エンジン」を利用し、サイト内検索エンジンを設置する方法について解説します。
まずはじめに、Googleの「カスタム検索エンジン」にお持ちのGoogleアカウントでログインします。次に画面左にある「新しい検索エンジン」から「検索するサイト」「言語」「検索エンジンの名前」を入力のうえ、作成ボタンをクリックします。
そして、画面左にある「検索エンジンの編集」から、先ほど登録した検索エンジンを選択したうえで、「コードを取得」をクリックします。
最後にページに表示されたコードを指定のWebサイトのhtmlファイルに添付することで、Webサイトの画面にサイト内検索が表示されます。
これで、Googleカスタム検索エンジンを活用したサイト内検索の設置方法は以上となります。
先ほど、サイト内検索とWeb解析を行うGoogleアナリティクスを連携させることで、サイト内検索のデータを収集・分析できることに触れました。ここでは、そのGoogleアナリティクスにサイト内検索のデータを反映させる方法・分析する方法についてお伝えします。
Googleアナリティクスにサイト内検索のデータを紐づけるには、「レポートビュー」ごとに設定する必要があります。
Googleアナリティクスにログインし、「管理」をクリック。「サイト内検索を設定するビュー」に移動し、「ビュー設定」をクリックしましょう。
「サイト内検索の設定」で、サイト内検索のトラッキングを「オン」にして「クエリ パラメータ」にサイト内検索のクエリ パラメータを指定する語を入力します。
次にURLからクエリ パラメータを削除するかを選択し、「サイト内検索のカテゴリ」からオンオフを選択します。
この手続きによって、指定のWebサイトのサイト内検索とGoogleアナリティクスのデータが紐づきます。
なお、ユーザーがサイト内検索にワードを入力し検索すると、表示されるページのURL末尾には、設定したクエリ パラメーターの後に検索語句がつづくURLとなります
※参考元:Google アナリティクス ヘルプ サイト内検索を設定する
Googleアナリティクスではサイト内検索の「概要(サマリー)」「利用状況」「サイト内検索キーワード」「検索ページ」の4カテゴリからデータを確認できます。
「概要」とは、サイト内検索から収集できたデータ一覧を確認できるカテゴリです。ここでは期間別の「検索を伴うセッション」「検索回数の合計」「結果のページビュー数/検索」「検索による離脱数の割合」「再検索数の割合」「検索後の時間」「平均検索深度」などを見ることができます。
「利用状況」とは、サイト内検索を使用したユーザーと使用しなかったユーザーのデータを比較することができるカテゴリです。サイト内検索を使用したユーザーの方が滞在時間が長く、再来訪している場合は、サイト内検索ワードのコンテンツがユーザーにささりやすいとも考えられます。
「サイト内検索キーワード」とは、実際に検索されたワードと各種指標を確認できるカテゴリです。各種指標とは、「検索回数」や「結果のPV」「検索による離脱数の割合」などです。
「検索ページ」とは、ユーザーが検索を実行したページごとに各種指標を確認できるカテゴリです。こちらも先ほどと同じく、「検索回数」や「結果のPV」「検索による離脱率の割合」などをチェックできます。
ユーザビリティを向上させ、サイト改善にも役立つサイト内検索には、導入や分析をより便利にするツールがあります。ここでは、オススメのサイト内検索ツールを3つご紹介します。
「NaviPlusサーチ」はナビプラス株式会社が提供するサイト内検索ツールです。NaviPlusサーチは、以下のような高機能を搭載した検索エンジンです。
また、NaviPlusサーチでは、サイト内検索機能の導入だけでなく、導入後の運用やサポート・改善までもサポートしています。具体的には「サイト内検索の環境設定」や「フィルタリング設定」「カスタマーサポート」「チューニングサポート」などです。
このように非常に多機能なNaviPlusサーチは、初期費用 300,000円(税抜)・月次費用 100,000円~(税抜)で提供されています。
※参考元:NaviPlus Series
「i-search」は株式会社スカラコミュニケーションズが提供するサイト内検索ツールです。i-searchの特徴的な機能は以下の通りです。
このような特徴的な機能をもつi-searchは、大手企業を中心に200社以上の導入実績があります。以下はその導入企業の一部です。
i-searchは管理機能も充実しており、Googleアナリティクスよりも豊富なデータを収集し分析を行なうことができます。なお、導入・ご利用料金はお問い合わせ後、見積もりで決定する流れとなります。
※参考元:株式会社スカラコミュニケーションズ サイト内検索エンジン i-search
「ポップリンク」はビジネスサーチテクノロジ株式会社が提供するサイト内検索ツールです。ポップリンクの特徴は、検索クエリを入力すると候補語が即座に表示され、関連ページがアイキャッチ画像込みで表示されるところです。
このような検索窓の特徴的なUIのため、「検索ヒット数0件」というユーザーのサイト離脱の1番の原因を防ぐことができます。特にサイト内検索がよく使用されるECサイトなどのユーザビリティ改善にもってこいです。
また、ポップリンクは指定のタグをソースコードに貼り付けるだけで実装可能なため、導入までカンタン・安全に利用できます。ご相談から導入までの目安期間は約2週間ほど。導入価格は初期費用30万円~・月額5万円~で提供されています。
サイト内検索機能はWebサイトやブログ、ECサイトにも設置することができます。
サイト内検索は設置場所やボックスのサイズなど自分で決めることができます。ユーザビリティの観点から、わかりやすい場所に設置することをおすすめします。
サイト内検索のデータが表示されない場合は、クエリパラメータや設定が間違っている可能性があるため、一度確認してみましょう。
集計できる対象期間はGoogleアナリティクスで変更することができます。
サイト内検索の結果から、検索回数、結果のPV、検索による離脱数の割合など様々なデータを確認できます。これらを分析することでユーザーが求めているキーワードに沿ったサイトのページ構造やコンテンツ作成をすることができ、ユーザビリティ向上につながります。もしサイト内検索の活用の仕方が分からない場合は、「SEOコンサルティングサービス」にご相談ください。
サイト内検索機能は現在のWebサイト・Webメディアには必ずといっていいほど実装されている機能です。記事でお伝えした通り、サイト内検索はユーザーのユーザビリティを向上させるだけではなく、Googleアナリティクスと連携させることで、ユーザーの深い検索ニーズやインサイトを知ることができます。
サイト内検索機能は、サイトのページ構造やコンテンツ作成の大きなヒントになるのです。ぜひ、ユーザーが求めている情報にさらに辿り着きやすいサイトに改善するため、サイト内検索の機能やデータを有効活用してみましょう。
こんにちは、デジタルマーケティング研究所です。 この記事にたどり着いた方は、 「パスを理解したいけど、なんだかよくわからなくなってきた」 「…
この記事をご覧いただいている皆様へ。 このページは、SEO情報ブログ「ディーエムソリューションズの社員が作った、【SEOまとめ】」にて公開さ…
私たちがSEO事業をスタートした2006年のSEO施策は、現在の施策とは大きく異なるものでした。 人工的な外部リンクが隆盛を極め、とにかくリ…
みなさんはSEOにはブラックハットSEOとホワイトハットSEOと呼ばれる2つのアプローチがあることをご存知でしょうか?今回の記事ではブラック…
「重複コンテンツ」とは、コンテンツ内容が他のページの内容と重複しているものを指します。 Googleが低品質なコンテンツとみなすものの一つに…
SEOやコンテンツマーケティングなどのWebマーケティングをする際、コンテンツの設計においてキーワードの選定は非常に重要です。 たとえば、ウ…
あなたのサイトは、集客できていますか?各々の課題に沿ったSEOとユーザーに響くデザインを両立したサイト制作で、意識の高いターゲットをフロントへ呼び込みます。
Webマーケティングに関わる施策全般をワンストップで
ご提供します。
お気軽にご相談ください。
Webマーケティング最新ニュースのレポートや無料セミナーの先行案内が届く、お得なメルマガ配信中!