こんにちは、デジタルマーケティング研究所です。
ホームページ制作やリニューアルの際に、制作担当の方からよく聞かれる質問があります。
「うちのホームページは何ページがベストでしょうか?」「もっと増やした方がいいの?」といった『ページ数』に関する質問です。ホームページのページ数に正解はありませんが、最適解を導き出すことは可能です。
今回は企業の顔である数十ページ規模のコーポレートサイトを制作する想定で、実際の案件で行なった方法をもとに、ページ数の決め方をご紹介します。
目次
ホームページ制作において、ページ数を決めることは、なかなかに難しい作業です。では具体的にどのような悩みが考えられるのでしょうか。
そもそもホームページの『ちょうど良いページ数』とは何ページなのでしょうか?
条件付きではありますが、ページ数は多ければ多いほど良いというのが基本的な考え方です。なぜなら利用者にとって各ページは入り口であり、意味ある有益なページ(入り口)が増えるほど、訪問してもらえる可能性が高くなるからです。
もちろん限度がありますし、意味もなく不必要なページを大量に増やすと、ペナルティを課せられる場合がありますので注意が必要です。
Googleなどの検索エンジンにページが認識・登録されることを「インデックスされる」と言い、インデックスされると検索結果にページタイトルが表示されるようになります。しかし、仮にホームページを100ページ作っても、検索エンジンにすべてのページが登録されるとは限らないのです。
中にはインデックスされないページもあるため、検索結果で表示されるページ数(インデックス数)と実際のページ数が違うことは、しばしばあります。
詳しくはデジ研の『インデックス数(ページ数)が多いとSEO対策の効果はあるのか?』で解説しておりますので、そちらをご覧ください。
ハッキリしないページ数を明確にするため、社内で欲しいページのヒアリングをすることはよくある話ですが、ヒアリングすることにより、さらにページ数の決定が難しくなる場合があります。
各部署が良かれと思い要望を出した結果、どのページにも必要性を感じ、選びきれなくなってしまうからです。
ホームページ制作を経験したことがない方が制作を進める場合、そもそも進行方法が全くわからず、ページ数の決め方や選定においても苦慮されています。
適切なページ数のボリュームもイメージできず、社内からのオーダーばかり増えることにより、頭の中は最適解からはほど遠い状態に陥ってしまうのです。
ページ数をスムーズに決めていくには、どうすればいいでしょうか。
まずは制作費用の相場感と予算を確認し、外堀から前提条件を埋めていくと、大きく悩むことはなくなります。
過去取引のあった制作会社の見積もりの価格表や、「ホームページ制作 価格」といったワードで価格表を検索し、制作の相場観をつかんでください。
特にトップページと二次階層のページ単価を重点的に調べ、おおよその価格を確認してください。ページ単価は「1ページ当たりのデザイン費用」+「1ページ当たりのコーディング費用」の合算になります。
会社や条件によって開きがありますが、詳細な価格の決定は制作会社の選定後に決めることなので価格の開きは気にせず、まずは調べていきましょう。良さそうな価格表があれば、いくつか手元に控えておき、ページ選定時に活用します。
プロジェクトの予算を確認する際は、どれぐらいの余裕があるか、追加予算が取れるかの確認を併せて行なってください。
またこのときにプロジェクトにおける「決定権や決裁権が、誰に、どこまであるのか」を確認しておくと良いでしょう。進行が進むにつれて発生する各種調整作業が、スムーズに行なえるようになります。
制作の相場感と予算を確認した後は、必要ページを選定していく前の「洗い出し作業」に入ります。
まずは競合他社のホームページを確認し、どのようなページを作っているのか予習していきます。1社だけではなく、複数の競合のホームページを確認し、業界におけるホームページ構成の特徴や必要ページを確認していきましょう。
競合他社のホームページを確認する際、目視やリンクをクリックしてページ数を確認しようとするのは効率が悪い作業になります。ホームページ内のページをリスト化しているサイトマップページも、すべてのページが記載されているわけではないので、注意が必要です。
競合ホームページのページ数を確認するときは、以下の方法を試してみてください。
簡単なページ数の調べ方として、「site:ホームページのドメイン」を検索する方法があります。例えば、当社のホームページの場合は、Googleの検索窓に「site:https://digital-marketing.jp/」と入力し、検索します。すると検索結果の左上にインデックスされているページ数が表示されますので、おおよそのページ数を知ることができます。
「Screaming Frog SEO Spider」というツールを使って調べることも可能です。海外のサイトですので、どのようなツールなのか簡単に知りたい方は下記をご覧ください。
競合のホームページを調査し、必要ページを確認しながら、「デザイン性が高い」「内容が充実している」など、参考になりそうなページや気になるページがあれば、参考ページとして別途リスト化しておきましょう。
実際の制作時には参考サイトを聞かれることが多く、その際に役に立ちます。ただし、漠然と並べられた参考ページは、あまり参考にはなりません。「何が良かったのか」を明確にする具体的な文言を添えておくと、その後のデザイン制作がスムーズに進行します。
他社のホームページを確認した後は、社内から希望が出たページもすべて含める形で、必要だと思われるページをリスト化し、洗い出していきましょう。一覧にするにあたっては、特に制限を設ける必要はありません。
1人で必要ページを洗い出すのは、偏りが出ますし、時間もかかるのでおすすめしません。ワークショップやブレストなど、プロジェクトメンバーや同じ部署の人に協力してもらいながら、洗い出しを行なってください。
ここでは先に確認した相場や予算は気にせず、「最高のホームページを作る」という目的のもと、自由に意見をかわし、リスト化していきます。
「必要か?」と思うようなページが出たとしても、決して否定はせず、リストに加えていってください。
似たようなページはグループ化してみましょう。例えば「会社概要」「アクセス」「沿革」「代表メッセージ」は、『会社情報』といったグループに属していることが多々あります。他社ホームページも参考にしながらグループ化をすすめ、リストを見やすくブラッシュアップしていきましょう。
ある程度リストがでそろったら、三段階ぐらいで優先順位をつけていきます。特に他社になく自社にとっての強みを表現するページは優先順位を『高』にしましょう。
その他、ユーザーの目線でホームページを回遊するイメージで優先順位をつけてみてください。
ユーザー目線での優先順位が難しい場合は、「社内で入手しやすい情報か否か」といった順位のつけ方も有効です。お客様や求職者に伝えることが多い情報は、その必要性がゆえに社内で頻繁にやり取りされていることが多く、入手が比較的簡単です。逆に普段はあまり必要とされない情報は埋もれがちで、ひと手間かけないと入手ができないことが多いです。そういった情報を載せるページは優先順位を下げるようにしましょう。
必要ページの洗い出しが終わったら、いよいよページの選定作業です。事前に調べたホームページ制作の相場感・予算とリスト化した資料を使い、絞り込んでいきましょう。
予算をページ単価の相場で割れば単純な制作可能ページ数が出ますが、ページ構築は制作の一部でしかありません。更新システムの構築やディレクションにも費用がかかるので、留意してください。
手元に置いておいた制作の価格表から、ページ構築以外の費用をざっくりと引き、「残り予算÷ページ単価」にて製作可能なページ数を割り出してください。
概算ページ数が出たら、リストの優先順位に沿ってページを選定していきます。
トップページ以外の二次階層・三次階層のページを、優先順位の高いものから選定し、リストをブラッシュアップしてください。
製作可能なページ数はあくまでも概算なので、1割程度のオーバーは許容範囲とし、リストを完成させます。
完成したものがサイトマップとなり、ホームページ制作の規模を表す資料および本見積もりのための資料の一つとなります。
この方法で全ページが構築可能になった場合は、そもそもの洗い出し作業が上手くいっていなかった可能性があります。なぜなら必要と思われるページを網羅的にリスト化した場合は、制作できないページが多数残ることが一般的だからです。
残念ながら予算の関係で制作から外れるページの中には、判断に迷った優良なページもあると思います。そちらは財産としてまとめておき、公開後の運用フェーズで追加していくために、予算を取るための資料としてください。
相場と予算から製作可能なページ数を出した段階で、優先順位『高』のページ数と大きく隔たりがあった場合は、そもそも予算が足りていません。
予算に関して増やすことは難しいと思いますが、まずは予算増加の交渉をしてみてください。
同時に制作内容変更の検討、実際に見積もりを取るなどアクションを起こし、ギャップを埋めるよう動いてみましょう。
予算に余裕がある場合は、選定前にコンサルタントに依頼し、一緒に選定作業を進めていくことが良策です。
SEOのコンサルタントに相談すると、競合他社のページ構成に加え、検索で上位に表示されやすい構成で必要なページの洗い出しを依頼できるので、公開後ユーザーの目に留まる可能性が高くなります。
業界の実情を踏まえた上に、ネット市場の状況を加味したリストが手に入ることにより、大きなリードを持ってページ選定に入ることが可能になります。
業界の実情を伝えながら、コンサルタントと共にネット市場を踏まえた選定を行なうことにより、説得力のあるサイトマップができあがるでしょう。
ページ数を決める工程は、今まで知りえなかった予備知識と情報に触れる機会になり、その後の制作進行に必ず役に立ちます。
納得いくホームページ制作にするためにも、当記事で紹介した方法を是非試してみてください。
精度の高いサイトマップをご要望なら、当社SEOコンサルに是非お声がけください。
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