Googleショッピング広告(旧:商品リスト広告)とは、Googleが運用している「Google 広告」のショッピングキャンペーンを通じて作成される広告のことで、ユーザーが検索したキーワードと関連性の高い商品情報が表示されます。
ネットショッピングを運営している方にとって、いかに効率的に広告を運用するかというのは売上に大きく関わるポイントです。Web広告の代表的なものとしてGoogleが展開している広告が挙げられますが、その中の「Googleショッピング広告」を上手に活用することでさらなる売上アップが見込めます。
通常の検索連動型広告(商品に関連するキーワードが検索された時に、テキストで表示される広告)とは違い、商品の写真や価格などを表示でき、商品の特徴を広く訴求できるのが大きな特徴です。テキスト広告と並行して運用することで、より多くの見込み客に自社の商品を訴求することができます。
そこで、今回はネットショッピング運営には不可欠とも言えるGoogleショッピング広告について、配信の仕組みや出稿方法まで分かりやすく解説します。まだ活用されていない方は、この機会に活用を検討されてみてください。
まず、「Googleショッピング広告とは何なのか?」についてしっかりと理解しておきましょう。
Googleショッピング広告とは、Googleが運用している「Google 広告」のショッピングキャンペーンを通じて作成される広告のことです。ネットショッピングに特化した広告で、商品の写真や名前、価格、店名などが表示されます。
Googleショッピング広告が表示されるのは、Googleの検索結果画面上部と、ショッピング検索の画面です。具体的な表示画面のキャプチャを見てみましょう。
まずは、PCで「ソファー」と検索した際の表示箇所です。以下の通り、検索結果の右側に画像、商品名、価格、店名の情報が表示されます。目に入りやすく、非常に目立つ動線であるということがおわかりいただけると思います。
広告をクリックすると、店舗の販売ページへと直接リンクすることができます。
2019年4月現在、ネットショッピングに関するキーワードについては、ショッピング広告が目立つように表示されるケースが多いです。ネットショッピングを運用されている方であれば、ショッピング広告を上手に活用しなければGoogle検索からの導線は作りにくいとも言えるかもしれません。
同様に、スマートフォンでの検索結果画面を見てみましょう。
スマートフォンの場合は、さらにGoogleショッピング広告の占める割合が大きいです。表示箇所はテキスト広告や自然検索結果より上であるのに加え、スマートフォンは画面が小さいのでファーストビューの大半を占めるからです。写真などの商品情報の他に、詳細カテゴリで絞って検索するための導線も表示されます。ほとんどのユーザーは、まずここで表示された広告をクリックするのではと考えられます。
広告を出稿した商品は、通常の検索結果画面に写真付きで表示されるのに加え、「ショッピング検索」の画面にも一覧表示されます。ショッピング検索を表示するには、検索ボックスの下に表示されている切り替えタブをクリックします。
ショッピング検索の画面では、以下のような見え方をします。
スマホの場合は、以下のとおりです。
ここには、通常の検索結果の情報はなく、ショッピング広告として出稿されている商品の情報しか掲載されません。ショッピング検索では、商品に関するキーワード検索ができる他、在庫の有無、価格、サイズなどの形式、素材、ショップなどで細かくフィルタリングして商品情報を絞ることができます。
検索フィルタは、PCの場合は左のサイドバーで自由に設定します。スマホの場合は検索画面上部にあるカルーセル形式のタグをスワイプし、一番右端に表示される「その他のフィルタ」をタップします。
そうすると、ショッピング広告ではさまざまな商品が同一の形式で表示されます。一見広告とは思えないので、ユーザーの心象を損ねることなく、自店舗に誘導する導線を獲得することができます。
では、Googleショッピング広告を行うとどのようなメリットがあるのか整理しておきましょう。
前の項目でも説明したとおり、ショッピング広告で表示されると、非常に目立つ位置に広告が掲載されます。ショッピング広告に代表される検索連動型広告は、購入意思の高いユーザーがクリックすることが予想されるので、コンバージョンにつながる確率が高いと言われています。テキスト広告より目立つように表示されるGoogleショッピングは、確実に購入意思の高いユーザーの目に入るので、選ばれる可能性は高くなります。
さらに、ショッピング広告の場合は、商品の画像や価格までクリック前に把握できるので、ユーザーの想像と商品とのギャップが少なく、クリックされたあとの購入率はさらに高まることが期待できます。
ショッピング広告は、通常の検索結果画面の中でも目立つ位置に出稿されます。さらに、ショッピング広告に出向している商品だけを集めたショッピング検索にも表示されます。キーワード検索やディスプレイ広告と違って、購入意思の高いユーザーに向けて的確な位置で露出できるというのは、非常に効率的です。
また、複数の商品を広告として出稿できるという点もテキスト広告に比べて大きなメリットです。テキスト広告の場合、「ソファー」というテキスト広告のリンク先で指定できるのは、特定の1商品かソファーそのもののカテゴリページしかありません。
しかし、ショッピング広告であればキーワードに縛られず、商品をいくつでも掲載できるので、自社の商品が露出できる回数が自ずと増えます。間口が広くなるので、その分多くの人にクリックされる可能性が高まります。
広告の単価を決定する要因の一つに、広告の品質スコアがあります。ショッピング広告は品質スコアが上がりやすいので、他のリスティング広告を比較するとクリック単価が低くなる傾向があります。CTRも高くなることが見込めるので、非常にコストパフォーマンスの良い広告と言えます。
ショッピング広告を作成する際には、キーワードの設定が必要ありません。通常のテキスト広告では、検索母数や流入キーワードを調査して出稿するキーワードを見極めるという専門性の必要な作業が必要ですが、その手間なく広告配信ができるので、運用が楽になります。
ショッピング広告の特徴として、「一見して広告と分かりづらい」というものがあります。検索画面上に掲載方法も自然ですし、ショッピング検索に至っては、すべてが広告として出稿されたものと気付く一般ユーザーは少ないはずです。
内容が気になっていても、広告というだけで警戒してクリックしないというユーザーもいますから、そういったユーザーにアピールできるのは魅力的です。警戒心が少ないので、購入にもつながりやすいと言えるかもしれません。
ショッピング広告からは、商品ページに直接リンクさせることができます。リンク前の情報とリンク後の遷移ページの内容に相違がないので、ユーザーは違和感を覚えることがなく、購入に結びつく可能性が高くなります。
Googleショッピング広告のメリットはご理解いただけたと思います。ここからは、具体的な出稿方法について解説していきます。
Googleアカウントを所持していない場合は、アカウントを作成しましょう。そのアカウントを用いて、Google広告とGoogle Merchant Centerへログインし、それぞれのサービスへアカウントを開設します。
Google Merchant Centerとは、商品情報を管理するツールです。Google Merchant Centerにアカウントを登録する際には、ビジネス拠点、ショップ名、サイトURL、連絡先などの入力が求められます。これらの情報は、あとで変更も可能です。
アカウント開設時に、サイトURLの確認も求められます。URLの確認方法は、下記から選べます。やりやすい方法を選びましょう。
広告配信を管理するGoogle広告のアカウントと、商品情報を管理するGoogle Merchant Centerのアカウントを連携させます。
Google Merchant Centerの管理画面上に「アカウントのリンク」というボタンがあるのでクリックし、リンク先のページでGoogle広告のIDを入力します。Google広告側で内容が承認されれば、アカウントの連携は完了です。
Merchant Centerアカウントに商品情報(フィード)を登録します。フィードの項目としては、商品固有のID、商品名、商品説明文、URL、メイン画像、在庫状況、価格、カテゴリなどが挙げられます。一つ一つ登録するのではなく、スプレッドシートやテキストファイルで一括アップロードをするイメージです。
Google広告の管理画面からショッピングキャンペーンを追加し、入札戦略や予算を設定します。商品のカテゴリを設定し、個別に入札価格を設定することもできます。
キャンペーンの設定が完了すると、広告配信がスタートします。
商品情報を登録すれば終わりと思われるかもしれませんが、効果的な広告運用のためには適切な見直しが欠かせません。運用する際のポイントをいくつかご紹介します。
一般に、広告の表示回数やクリックに影響を与える要素は、「タイトル」「画像」「登録カテゴリ」です。競合他社の表示内容も確認しながら、クリック率の低いものに関しては適宜調整するようにしましょう。
わかりやすいタイトル(商品名)をつけることで、クリックに良い影響を与えます。商品画像だけではわからないことも多いので、ブランド名や色などのバリエーションなど、ユーザーが検索するワードを含んだ商品名を設定しましょう。
広告表示結果を見ても分かる通り、ショッピング広告は画像の占める割合の非常に大きな広告です。ひと目で商品の情報が分かり、かつ魅力的に見える商品選びは、クリックの質に大きく影響します。また、スマートフォン表示では複数の商品画像を表示する機能もあるので、可能であれば追加画像も準備したいですね。
適切なカテゴリに登録することで、適切な検索結果に表示されるようになります。テキスト広告と違ってキーワードを登録しない分、カテゴリの設定が非常に重要です。
広告の表示回数やクリックが少ない場合は、それだけ露出が少ないということです。入札単価を引き上げて広告が表示される可能性を高めましょう。一部の商品しかフィードに登録していない場合、他の商品の登録を進めることで裾野を広げることができます。
中には、広告を出稿するほど利益が削られてしまう商品もあるかもしれません。例えば、低単価商品などです。それらについては、あえて広告掲載しない設定をすることで、広告のコストパフォーマンスを高めることができます。
Googleショッピング広告は「無料リスティング」のリリースによって無料で広告を掲載できるようになりました。無料広告は有料広告枠の下に掲載される形となっています。
Googleショッピング広告は、入札単価、広告の質、ユーザーのクイック率など複数の要素によって表示される場所が決定します。
Googleショッピング広告は、オンラインサイトへのアクセスや実店舗への来店を増やし、売り上げを向上させることを目的としています。Googleショッピング広告からの流入は購買意欲の高い顧客である可能性が高いので、質の高い見込み顧客の獲得へとつながります。
Googleショッピング広告に掲載できない商品の例として、金融商品、チケット、電子書籍、不動産などが挙げられます。
詳しくはGoogleの「ショッピング広告のポリシー」に記載されている広告掲載要件を確認しましょう。
Googleショッピング広告は運用開始後も改善を行っていくことが大事です。定期的に広告の掲載結果を確認し、広告の見直しやクリック率・表示回数の少ないものは改善しましょう。もしGoogleショッピング広告の運用で悩んだ場合は、広告運用会社へ相談しましょう。
Googleショッピング広告について、他の広告との違いや出稿方法、運用のポイントについて解説しました。テキスト広告やディスプレイ広告とは出稿方法が大きく異なりますが、ネットショッピングに特化した広告媒体として非常に強力なツールであることがおわかりいただけたのではと思います。
Google広告のアカウントだけでなく、Google Merchant Centerの登録も必要になるので、なんだか難しそうと尻込みしていた方も多いかもしれません。しかし、入札単価が比較的低く、質の良いクリックが得られるショッピング広告は、上手に活用しなければ損です。この記事をきっかけに、ショッピング広告の掲載に挑戦していただければと思います。
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