Web広告を担当しているWebマーケターの方にとって、デジタル広告による集客や売上アップは企業から課せられている大きな課題ではないでしょうか。特に、eコマースなどを行っている企業にとっては、デジタル広告の結果によって、大きく売り上げに影響し、事業を継続していくためには重要視していかなければならない販促方法になっているでしょう。
そんなデジタル広告の中でも、特にコンバージョンに繋がりやすく、多くの企業が利用している広告が、Yahoo!リスティング広告やGoogle広告といったものではないでしょうか。そのリスティング広告と呼ばれるテキスト広告において、広告枠の中で上位に位置することは、どのマーケターも望んでいるかと思います。
そこで今回は、そんなリスティング広告の中で、重要なポイントとなる品質スコアについて、評価ポイントや改善ポイントなどをご紹介します。
目次
まずは、品質スコアとはどのようなものか、見ていきましょう。
品質スコアとは、Google広告やYahoo!リスティング広告において重要な評価です。広告欄においての順位の決定はこの「品質スコア」と「入札単価」によって決まっており、入札単価でお金をたくさん支払えば上位表示してくれるというものではありません。
品質スコアが重要な役割をしているのは、品質スコアと入札単価の乗算によって評価が決まるため、入札単価を上げるだけではなく、品質スコアを上げない限りは広告枠の中で上位表示することが難しくなっているというところからです。
品質スコアが高いことによって、どのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。
品質スコアが高いということは、入札額が低くても高い評価を受けることが出来るということになります。
具体的には、サンプルとして、入札額が100円、品質スコアが10と仮定すると、以下の様な計算になります。
これはあくまでもサンプルですが、逆に、入札額が1,000円で、品質スコアが1と仮定すると、以下の様な計算になります。
このように、入札額が10倍になっても、品質スコアが悪ければ100円の入札単価と同じ評価となり、100人のクリックで、片や10,000円で済む広告費が、100,000円までかかってしまうため、生産性の悪い広告出稿となってしまいます。
品質スコアが高いことで、広告として上位に表示されるということは、先述したとおり入札単価が低くても言えることです。広告として上位表示されるということは、多くのユーザーに見てもらうことが出来るため、広告として効果を出していくことが出来るでしょう。
品質スコアが上がり、広告として上位表示されて多くのユーザーに見られるということは、その分、コンバージョンするユーザーも多くなるということです。そして、品質スコアが上がるということは、コンテンツの内容もキーワードや広告文の内容も改善されてユーザーにとって良い情報となっているため、コンバージョン率が上がると考えて良いでしょう。
品質スコアはどのようにして算出されているのでしょうか、見ていきましょう。
品質スコアが決定する指標は3つあると言われており、それが「ランディングページの利便性」「推定クリック率」「広告の関連性」です。
これらはGoogle広告などの品質スコアを決めるうえで重要な部分となっているため、この3つの指標を無視することは出来ません。
これらを意識して改善していくことが、品質スコアを上げるポイントと考えても良いでしょう。
品質スコアは10段階によってその評価を受けていますが、その品質スコアによって決まるものが、「広告ランク」です。この広告ランクはどのように決まっているのかを見ていきましょう。
まず、広告ランクの計算方法は以下の通りです。
この計算式の元、広告ランクは決定しており、広告ランクが高くなることが広告枠において他社の広告よりも上位表示されるという結果に繋がります。
具体的な例を挙げると、以下の様な形となります。
広告主
|
品質スコア
|
入札単価
|
計算式
|
順位
|
---|---|---|---|---|
A社 | 10 | 30円 | 10 × 30 = 300 | 1 |
B社 | 5 | 50円 | 5 × 50 = 250 | 2 |
C社 | 1 | 200円 | 1 × 200 = 200 | 3 |
このように、品質スコアと入札単価は乗算での計算となるため、品質スコアが低いということは致命的ということです。
品質スコアに関係する3つの指標についてもう少し詳しく見ていきましょう。
品質スコアに関係する指標の一つに、ランディングページの利便性が挙げられます。
これは、ランディングページがユーザーにとって利便性が良いという必要があり、それには読み込みの速さやユーザーが探している情報がすぐに見つかること、サイト内でポップアップなどを付けない、スマホユーザーにも対応している、無理な誘導はしないなど、多くの指標がありますが、大切なのは、ユーザーのことを考えたランディングページになっているかということです。
推定クリック率とは、過去のデータに基づいてクリック数の予測をするもので、この推定クリック率も評価基準の一つとなります。
推定クリック率が高い方がもちろん良いですが、実際のクリック率とは異なるため、あくまで推定であり予測である範囲を越えません。
広告の関連性については、出稿する広告の広告文による関連性と、キーワードとの関連性、タイトルや広告文、コンテンツの内容がキーワードと関連しているかなどを評価するもので、ユーザーが広告をクリックした際に「騙された」と思うような相違のあるものについては評価を下げてしまうことになります。
ユーザーを騙すことなく、ユーザーに寄り添った内容にすることで、キーワードと広告内容の関連も十分につけることが出来るでしょう。
ここからは、品質スコアの確認方法について見ていきましょう。今回は、Yahoo!リスティング広告の確認と、Google広告の確認について見ていきます。
まずは、Yahoo!リスティング広告による確認方法ですが、確認方法は以下の通りです。
このように操作することで、品質インデックスの情報を確認することが可能です。
続いて、Google広告による確認方法です。
Google広告では、品質スコア列というものを有効にすることで品質スコアを確認することが出来ます。
この操作によって、Google広告による品質スコアを確認することが出来るようになっています。
Yahoo!リスティング広告にしてもGoogle広告にしても、品質スコアを確認する方法は変更されることがあるため、その都度確認する必要があります。
次に、品質スコアを改善するポイントについて見ていきましょう。
まずは、ファーストビューを意識するということが必要です。
ファーストビューによるユーザーの行動の変化は顕著に出るため、ファーストビューでユーザーが惹きつけられなければユーザーは直帰してしまう可能性が高いです。また、ランディングページを下までスクロールすることなく離脱してしまいます。そうなると、品質スコアは低くなり、サイトの評価自体も下げてしまうことになるため、ファーストビューは大事なポイントの一つになります。
ファーストビューで離脱させないためには、ファーストビューで、ユーザーが検索したキーワードや、クリックしたタイトルや広告文などと連動した内容になっていることが重要です。また、画像についても重要で、画像をそれぞれABテストなどで良い結果が出る方はどちらなのかといった比較をしてみることでより改善していくことが出来るでしょう。
タイトルと中身の整合性を保つことも重要なポイントです。
タイトルと中身というのは、広告文に記載されているタイトルを見てユーザーはクリックしてサイトに訪れますが、そのユーザーがクリックしたタイトルにとても良い内容が書いているのにもかかわらず、訪れたサイトではそのようなことが記載されていないということや、ユーザーが期待する内容になっていないことは、ユーザーを離脱させてしまう原因となります。
そのため、タイトルとコンテンツの中身は整合性を保つことが必要です。
クリック率を高くするタイトルを意識することも改善策の一つです。
クリック率を高くするタイトルというのは、ユーザーに「見てみたい」と思わせるようなタイトルにすることが重要です。クリックしてもらわない限りはサイトを見てもらうことが出来ず、コンバージョンに繋がることはありません。
そのため、クリックしてもらうためにタイトルを意識して作成し、クリック率が高くなりコンバージョンの増加が狙えるようにしましょう。
4つ目の改善ポイントとしては、クリック率の高いキーワードを選択しましょう。
自然検索でクリック率が高いキーワードでまだ出稿していないキーワードを選定し、ランディングページとの関係性が高いキーワードで出稿を強化してみてください。こうすることリスティング広告で獲得できていなく、品質スコアが高いキーワードで出稿できます。品質スコアも改善でき、なおかつ、コンバージョン増加が期待できます。
最後の改善ポイントは、何よりもユーザーのことを想うということです。
どのような小手先のテクニックも、最終的にはユーザーのことを想っているサイトや広告文の評価が高いという結果に繋がるため、全てにおいて、ユーザーのことを考え、ユーザーに視点を置いて広告を出稿することが、結果的に品質スコアを上げることに繋がるでしょう
小手先の技術に捉われずに、ユーザーに視点を向けることで、リスティング広告にしてもオーガニック検索にしても対策をすることが出来るでしょう。
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ここまで、リスティング広告には重要な指標となる「品質スコア」について、品質スコアが高いことでどのようなメリットがあるか、品質スコアによる広告ランクの算出方法、品質スコアを上げるために改善できることなどを、ポイントを絞ってご紹介してきました。
品質スコアを上げることは、オーガニック検索の対策にも効果的で、小手先のテクニックではなく、最終的にはユーザーに視点を合わせたサイト作りや広告作りが必要であるということをお伝えしてきました。質を高く、コンバージョン率を高くしたいというマーケターの方は、是非、品質スコアを意識して広告を作るようにして下さい。
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