ビジネスの成功に必要なコミュニケーション戦略を策定する中で、重要な位置づけになりうるのがSEOです。サービス認知に悩みを抱える多くの企業は、SEOと他施策をミックスすることで解決できます。今回は、なぜBtoBビジネスでSEOが重要な理由や必ず押さえておきたい基本対策を解説していきます。
目次
BtoB企業がSEO施策に取り組むと多くのベネフィットが得られます。他施策も踏まえたコミュニケーション戦略を考慮することで、効率的に製品・サービスを伝えることができます。
こちらでは以下のメリットについて詳しく解説していきます。
SEOの集客は予算消化したら終わりの広告に比べて、中長期に亘って成果が見込める費用対効果が高い施策です。SEOで上位表示ができたら、中長期的な集客基盤が構築できたと言えるでしょう。永続的な順位保証はできませんので順位変動はありますが、ユーザーに有益なコンテンツは長期にわたって順位を維持することができます。上位表示に必要なコンテンツ作りのコストはかかりますが、SEOの上位表示は無料です。
悩みをもった検索ユーザーに対して、悩みを解決することができる質が良いコンテンツを提供できた場合、ユーザーから高い信頼を得ることができます。
また、SEOで上位表示されることによってWebサイトとユーザーとの接触機会が増えれば、特定の業界で専門性のある会社として認知度を高められ、貴社サービスを想起する可能性が拡がります。
SEO戦略を考える上で重要なのは、検討度合いに応じた集客キーワードをリストアップすることです。情報収集フェーズのキーワードとサービス比較フェーズのキーワードは異なります。検討フェーズ毎のキーワードを戦略的に選定し、コンテンツ作成を行います。
検討層別に集客キーワードを明確化することで、施策の優先順位も決めることができます。
SEO対策によるWebサイトの運営に力を入れておけば、検索結果で上位表示しやすくなるためコンペ依頼先の情報収集先として見つけてもらいやすくなります。特に、自社とライバル企業の商品やサービスの特徴が類似している場合、顧客の交渉担当者は三者三様の提案内容から自社にとってベストなものを選びます。
コンペ依頼先を探す際に検討候補に残るためには、間違いなくWebサイトが情報収集先として他社よりも露出している必要があります。
BtoBビジネスでSEO対策に取り組めば、大きな効果を期待できますが、着手前に知っておくべき難点があります。こちらでは、BtoBビジネス特有のSEO対策における難点についてご説明します。
BtoB領域でSEO戦略を立てようとすると、効果的なキーワードが見つけづらいケースもあります。またキーワードが検索されるボリューム自体が少ないこともあります。しかし、なぜ検索回数が少ないのでしょうか。その大きな理由は、ターゲティング範囲の小ささです。
BtoBのSEO対策では、企業の顧客担当者を相手に仕事をします。BtoCと比べれば、その母数は非常に小さく、取り扱う商材によっては月間で数十アクセスもあれば良いこともあるでしょう。
また、その製品が特殊で専門性の高いものであるほど、関係性やつながりのある企業や人が少なくなります。そのため、BtoBのSEO対策をBtoCと同じように考えている方は、注意が必要です。
検索回数が少なくても集客効果が見込みやすいキーワードを重点的に対策した方がよいケースもしばしばあります。まずは確実に集客効果が見込めるキーワードの対策を行い、より幅広い集客をしたい場合は、ターゲットキーワードを広げてみましょう。
BtoBの場合、その商品やサービスによりますが、決済、または採用されるまでの検討期間が長くなります。なぜなら、BtoCのように商品やサービスの値段が安価ではなく、数十万円~数千万円と高額なケースが多いからです。
値段以外にも、社内体制の変更や具体的な運用方法などにもしっかりと納得がいったうえでの導入となるため、どうしても検討期間が長期化します。そのため、成約までの期間を踏まえたキーワード戦略を立ててSEO対策に取り組むことが大切です。
実際に、BtoB企業がSEO対策をする場合、何から取り組めば良いのでしょうか。BtoB企業のためのSEOの基本対策をご紹介します。
まずは、SEOで対策していくキーワードを選定していきましょう。キーワード選定で対策するのは、検索ユーザーが情報収集の際、検索エンジンで入力するキーワードです。ただし、一語のみの単一キーワードでのSEO集客を成功させるのは、非常に難しいです。
そのため、製品名や使い道、利用状況などからイメージできるキーワードを組み合わせて、ひとつの製品でもあらゆる角度からアプローチします。
この他にも、様々なキーワードがありますので、イメージを働かせて重要なものをリストアップしていきましょう。
SEO対策が可能なキーワードをリストアップしたら、検索ボリュームを調べて対策の難易度を調査していきます。検索ボリュームとは、GoogleやYahoo!などの検索エンジン上で検索されている回数のことです。
この検索ボリュームが多ければ、検索ユーザーの興味や関心が高く、上位表示に成功すれば、Webサイトのアクセスを大幅にアップできます。一方で、対策の難易度とは、同一キーワードで対策している企業サイトの競合性を意味します。
もし、SEO対策にかけられる時間が限られているのであれば、検索ボリュームが多く、対策の難易度の低いキーワードを中心にSEO対策していくことで効率良く上位表示できます。
Googleに評価してもらうためのコンテンツ量(文字数)に正解はありません。検索されたキーワードの悩みを解決できることを第一にコンテンツは考えることが重要です。昔ほど、文字数と検索順位に相関関係は無いケースが多く、長いコンテンツだから上位表示できるわけではありません。
コンテンツの質は、Googleの検索品質評価ガイドラインで示されているE-A-Tを意識するとよいでしょう。E-A-TとはExpertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、 Trustworthiness(信頼性)の頭文字をとった語句です。
E-A-Tの様々な観点からコンテンツを評価することで、より良いコンテンツをユーザーにGoogleは届けます。より良いコンテンツが提供できるように、コンテンツの質を上げる努力が必要です。
参考元:検索品質評価ガイドライン
比較的費用対効果も高く、取り組みやすいSEO対策が<title>タグと<description>タグです。
特に<title>タグは、順位に影響がある重要な施策です。<title>タグには、対策したいキーワードを必ず入れて、ブラウザに表示される30文字程度を目安に簡潔なものを考えましょう。
また、<description>タグは直接的な順位に影響がありませんが、<title>タグと同様に重要です。<description>タグを設定することで、検索結果上でコンテンツの概要を表示することができ、概要が知りたい情報である場合、ユーザーのクリック率向上が見込めます。クリック率を上げるためにも、検索キーワードに合わせてページタイトルやディスクリプションを最適化していきましょう。
どれだけ優良なコンテンツを作成しても、その記事がGooglebotにクロールされなければ、インデックスされません。Googleにサイトがインデックスされない場合の対策方法については、下記の記事をご参照ください。
自社のWebサイト内でページ同士をリンクさせることを内部リンク対策、関連性の高い外部サイトから相互リンクしてもらうことを外部リンク対策といいます。記事コンテンツは、完全に孤立させるよりも、内部や外部のコンテンツと相互リンクさせて方が高く評価される傾向があります。もし、未対策であれば、下記の記事をご参照ください。
当社がSEO施策をお手伝いした上で、SEO集客効果を実感頂いた成功事例を紹介します。
取り組み企業 |
今回SEOをお手伝いしたミラクル・リナックス様は国産LinuxOSベンダーとしてスタートし、オープンソースソフトウェア(OSS)を活用したシステム監視ソリューションやシステムバックアップ製品、組込みLinuxの開発・提供や技術サポートなど、企業向けのソフトウェアやサービスを提供している企業様です。ミラクル・リナックス公式サイト |
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お客様の課題感 | Webでの認知度向上を積年の課題としていた同社は、数年前にオープンソースのCMSを導入しサイトをリニューアルしてから、メタ情報をはじめとするSEOのチューニングなどを行っておらず、機会損失を出しているのではないかという認識を強くお持ちでした。専任でウェブを担当できる人員がいなかったため、SEOに関してはアウトソースを検討。 |
以下で主なポイントを解説します。
最終的に240キーワードをピックアップし、それぞれの検索回数と検索結果でのクリック率を元に流入と反響の目標を設定しました。具体的な数字まではお見せできないのが残念ですが、後にこれがかなりの精度であったことがわかります。
そもそも目標計測が行われていない、使用しないプロファイルが大量に残っているなどの問題を抱えていましたので、プロジェクトのスタートにあたってこれらをまとめて設定しました。(目標計測についてはフォームの仕様そのものを変更する必要があったため少し遅れての実装となりました)
製品ページを中心に非認知層にアプローチするキーワードを盛り込んだり、CMSの構築会社と協力して重複ページの問題を解消したりといったテクニカルな施策を実装しました。特に前者の内容は上記のアクセス解析の内容をふまえてアップデートされていくこととなります。
既存コンテンツを使いやすくするためにページを分けたり、説明不足のテーマについてはページを追加したり、といった施策です。元々Googleからの評価の高いサイトだったこともあり、これだけでただちに上位表示するキーワードも少なくありませんでした。
CMSの項目ひとつひとつに対して、「今後ページを追加する時はこういう考え方でこのように設定することが好ましい」というマニュアルを作成しました。SEOのインハウス化をお手伝いすることが目的です。
やはりもともと強いサイト。セオリー通りの内部施策とマンパワーが許す限りのページ追加をお手伝いした結果、自然検索経由の流入が140%、自然検索経由の反響(CV)が170%まで伸びてくれました。この値は事前に設定していた目標値に対して流入で100%・反響で115%の達成率です。
様々なキーワードからの流入が増えることで、ブランドキーワード(社名や製品名)の流入割合が下がりました。結果として、Webでの認知度向上に寄与することが出来たと言えます。
当社のSEOコンサルティングサービスで集客向上に成功したBtoBの企業はたくさんございます。他の事例を確認したい方は以下をご確認ください。
BtoBはターゲット数が少ないため取り扱う商材によってはキーワードの検索されるボリューム自体が少なく、BtoCと比べるとSEO対策を行うのは難しいと言えます。
BtoBのSEO対策も基本は通常と同じです。キーワード選定からコンテンツ作成を行い、その後も分析してサイトを最適化していきます。
まずはコンテンツを作成する上で必要となるキーワードの検索ボリュームをチェックするツールや検索順位のチェックツール、その他内部施策・外部施策を行うのに利用する様々なツールの導入が必要です。
当社の場合はPC経由の問合せが多いですが、モバイルで情報収集する見込み客も多いと思っているため、差を付けずにSEO対策を行っております。
BtoBのSEO対策でうまくいかない場合は、対策キーワード設計の見直しやコンテンツの見直し、テクニカルなSEO内部施策を改善しましょう。もしどうすればいいか分からなくなったらSEOサービスを提供する会社に相談しましょう。宜しければ当社のSEOコンサルティングサービスをご確認ください。
BtoBビジネスにおいてWebサイトを主軸とする集客手段はまだまだ健在です。実際に、BtoB向けのコンテンツで情報発信を行い、長期的な視点で積極的に優良コンテンツを作成し続けることで大きく売上を伸ばす企業がたくさん存在します。
BtoBビジネスは、仕事の性質上、どうしても結果が出るまでに時間がかかりますが、SEOの基本対策をしっかりと押さえることで中長期的に安定したアクセスや売上が得られるようになります。
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