ウェブサイトと立ち上げる際、ドメインの使い方として、サブディレクトリとサブドメインのどちらにするべきか、迷うことはないでしょうか?ドメインについて詳しく知らない方なら、新規サイトや新規ページを作成するたびに、新しくドメインを取得しなければならないと思っているかもしれません。
そのような管理の仕方をしなくても、サブディレクトリとサブドメインの違いについて正しく理解し、SEO的な観点から検索エンジンにどのような評価を受けるのか把握すれば、運用用途に応じたドメイン管理方法が習得できます。そこで今回は、サブディレクトリとサブドメインの違いと具体的な使い方についてご紹介します。
目次
まずは、サブディレクトリとサブドメインの特徴について例を交えてご紹介します。一緒に、ドメインの基礎知識を学んでいきましょう。
ここでは、サブディレクトリの特徴をご紹介します。ちなみに、サブディレクトリの言葉の意味は、下記のようなものです。
少し難しく聞こえるかもしれませんが、ディレクトリがどんなものかが分かれば、簡単にイメージできます。ディレクトリとは、パソコンの世界では、フォルダのことを指します。
Windowsが普及した現在では、ファイルを管理する箱をフォルダと呼んでいますが、もともとコンピュータ業界全体では、ディレクトリと呼んでいました。
ここでは、ディレクトリについて、下記のようなイメージを持ってください。
ここまでの説明で、ディレクトリがフォルダや箱のようなものだと分かれば、サブディレクトリの言葉の意味もお分かりいただけると思います。つまり、大きな箱の中の荷物を小さな複数の箱で分類していきます。
世の中には、膨大なドメインが存在しますが、どのようにサブディレクトリであることを見分ければよいのでしょうか?
このサイトを例に考えてみましょう。
当社のベースドメイン(ルートドメイン)である「digital-marketing.jp/」の下層に英数字が入力されているようにサブディレクトリは、ベースとなるドメインの下層に個別ページを増やしていきます。
たとえば、同じアパートでも部屋番号が違えば居住する位置が違います。この部屋番号が、サブディレクトリで使用される英数字のドメインとなります。
考え方としては、「digital-marketing.jp/」という大きな箱の中に、複数の小さな箱「seo1やseo2、subblog」が入っているような扱いとなります。実際に、サブディレクトリ形式でサイトを運用する場合、1つのドメインを共有しあいながら個別ページを増やすことになります。
一方で、サブドメインには、どんな特徴があるのでしょうか。ちなみに、サブドメインの言葉の意味は、下記のようなものです。
サブドメインは、主に企業サイトなどで利用されています。ドメインを区切り、それぞれ独立した存在として運用します。この運用形式なら既存のドメインを利用して、まったく異なるテーマでサイトを管理できます。
今回は、検索エンジン「Yahoo!Japan」を利用して、どのようにサブドメインが利用されているのか、確認してみたいと思います。Yahoo!Japanの公式サイトへアクセスしていただき、枠の部分をクリックしてください。
例えば、ニュースをクリックすると「yahoo.co.jp/」の前半部分に、「news.」と記述されています。
ニュース以外も見てみると下記のようになっています。
このようにルートドメインが区切られて英字が入力されています。これが、サブドメインであることの特徴なので、見分けるポイントとして押さえておきましょう。
例えば、もし、このウェブサイトでサブドメインによる運用形式を導入し、「SEOに関する情報サイト」と「コンテンツマーケティングに関する情報サイト」、「サイト制作に関する情報サイト」の3つのテーマの異なるサイトを作成した場合、下記のようなイメージになります。
ベースのドメインは、どれも同一ですが、それぞれを独自の個別サイトとして運用できます。
サブディレクトリとサブドメインでは、具体的にどのような点が違うのでしょうか?それぞれ、何が明確に異なるのかご説明します
今後、立ち上げ予定のウェブサイトをサブディレクトリとして運用するのか、サブドメインとして運用するのかによって、それぞれ独立性に大きな違いが出てきます。
サブディレクトリは、ベースとなるドメイン(大きな箱)に、個別の小さな箱が入っている状態であるため、元のドメインのSEOの評価を引き継ぎながら、さまざまなページを作成することになります。そのため、それぞれが独立することなく、ドメインパワーを共有することができます。
一方で、サブドメインは、ドメインを区切って利用するため、1つのドメインのSEOの評価を共有するという概念があまりありません。非常に独立性が高く、形式上は個別のウェブサイトとしての扱いになります。
このように、サブディレクトリとサブドメインでは、独立性に大きな違いがあります。
ベースとなるドメインに強く影響されるサブディレクトリは、元のドメインと関連性のある個別ページ作成する必要があります。
一方で、ドメインを区切ることで新規サイトを運用するサブドメインは、テーマが異なる新規のウェブサイト制作には向いているものの、元のドメインと関連性のある個別ページの作成にはあまり向いていません。
このように、サブディレクトリとサブドメインでは、形成されるページが明確に異なります。
すでに、膨大なドメインを管理しており、これ以上、新しいドメインを管理したくないという方は、サブディレクトリとサブドメインの使い分け方を学んでいきましょう。そうすれば、ドメイン管理による手間が軽減できます。
しかし、新しくサイトを作ることになったときや、同じようなページを大量に複製する必要があるとき、どのように使い分ければよいか、判断に迷ってしまうかもしれません。
まずこれまでご説明してきたサブディレクトリとサブドメインの違いを踏まえ、簡単にそれぞれのメリットデメリットから説明しましょう。
具体的な運用例を提示しますので、一つずつ確認していきましょう。
今後のウェブサイトの運営指針に、同類のテーマを持ったコンテンツページを1つのドメインで管理していきたいという考えがある場合、サブディレクトリによる運用形式をおすすめします。
たとえば、それぞれ並列な関係性を持つコンテンツページが掲載された「ウェブマーケティング入門サイト」を立ち上げようとしていると仮定しましょう。そこに掲載される情報は、メールマーケティングや動画マーケティング、リストマーケティングなど、それぞれコンテンツの種類が異なるものの、お互いが「マーケティング」というテーマでつながっています。
このような情報に集まるユーザーは、皆同じような悩みや課題を抱えているため、それぞれの情報を個別に管理する必要はありません。そのため、1つのドメインで一元管理できるサブディレクトリによる管理方法が、もっともおすすめです。
もし、あなたが通販サイト「楽天」のようなウェブサイトを作成したければ、サブディレクトリを利用して、個別ページをたくさん作成していきましょう。イメージとしては、下記の通りです。
ベースとなるドメインと連結される情報は、それぞれのショップから販売される商品詳細に関するページです。そのため、商品の機能性や値段、注文方法が掲載されたランディングページが何百、何千と商品の数だけ追加されていくことになります。これらは、すべて関連性を持っているため、サブディレクトリ形式を選ぶことで、各ページの管理が非常に楽になります。
もし、あなたの手持ちのウェブサイトと、全く関連性のないテーマで新規のウェブサイトを立ち上げる予定がある場合、サブドメインによる運用形式をおすすめします。この運用形式なら新規でドメインを契約しなくても、既存サイトとは全く異なるテーマのウェブサイトを立ち上げることができます。簡単な例をあげるとするなら、下記のようなものです。
仮に、長年、自社で運営しているウェブマーケティングに関する専門サイトがあったとしましょう。このサイトとは別に、家具販売をメインとするサイトを新たに立ち上げることになりました。もちろん、ウェブマーケティングと家具販売では、テーマがまったく異なります。このような場合は、サブドメイン形式で運用し、管理による手間を軽減するとよいでしょう。
実際に、サブディレクトリとサブドメインでは、SEO上、どのような違いがあるのでしょうか?Googleは、ドメインの形式によって検索順位に差をつけているのでしょうか。
サブディレクトリは、ベースとなるドメインの評価を新規サイトが受け継ぎます。そして、サブディレクトリで作成した新規ページからベースとなるドメインに向けてSEOの評価を送ることもできます。
イメージとしては、下記の図の通りです。1つのドメインを共有していることからも、SEO評価を受け継ぐことがイメージしやすいと思います。
一方で、サブドメインは、サブディレクトリのように、ベースとなるドメインのSEO評価を受け継ぐことはできないのでしょうか?そんなことはありません。サブドメインもサブディレクトリと同様に、SEO評価を受け継ぐことができます。しかし、サブディレクトリと比較すると、その受け継ぎは非常に小さいものです。
やはり、サブドメインは、新規サイトを個別に管理する方法であるため、ドメインの評価の受け継ぎが小さいのは、仕方がないことなのかもしれません。
サブドメインからのリンクと、サブディレクトリからリンクには違いがあるのでしょうか。サブドメインのリンクは被リンク(外部リンク)として効果を見込んで設置する方もいるかもしれません。
2011年のGoogleの公式ブログの発表では、それ以前はサブドメインのリンクは外部リンク扱いだったが、内部リンクの扱いに変わったとしています。
このことから、サブドメインでもサブディレクトリでも同様の内部リンクとなり、違いはほとんどないものを考えられます。
参考:https://webmaster-ja.googleblog.com/2011/09/blog-post_09.html
今まで、ドメインについて学ぶ機会がなく、新規サイトを立ち上げるたびに、新しいドメインを契約していた方は、これを機会にドメインを一度整理してみてはどうでしょうか?
利用用途に応じて、サブディレクトリとサブドメインによる運用形式を選ぶことで、年間のドメインによる維持コストを抑えながらウェブサイトを運用することができます。
しかし、1つのドメインで、さまざまなウェブサイトを運営しているとペナルティ判定を受けたときに、すべてのコンテンツが圏外に飛んでしまう可能性があることを理解しておいてください。テーマごとにドメインを取得する行為は、リスクを回避する行為につながるため、安易に運用形式を決めるのではなく、慎重に決定していきましょう。
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