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EC・通販サイトをリニューアルし成功するなら必ず押さえておきたいポイント

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EC・通販サイト運営における売上アップを考えたとき、ECサイトそのもののリニューアルを行うのは有効な手段です。特にサイト作成から時間が経過している場合、デザインも技術も古くなっている可能性があり、ユーザーにとって「使いにくい」サイトになっている可能性があるからです。古いシステムはセキュリティ上の問題がある場合もあり、最新技術への対応が難しいケースもあります。金銭のやりとりが発生するWebサイトにおいて、セキュリティ上の不安があるというのはユーザーが離脱する大きな要因にもなりかねません。

しかし、単に見た目だけを新しくしたリニューアルでは、売上や流入数が思ったより増えないかもしれません。リニューアルを成功させるためには、現状の問題点を洗い出し、それを解決するためのサイトを構築するという考え方が必要です。

この記事では、EC・通販サイトリニューアル時のポイントとして、企画、設計、制作、公開の4つの段階で気をつけるべき内容をご紹介します。これからリニューアルを検討している担当者の方は、制作を始める前に確認してください。

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リニューアルの企画を行う際のポイント

まずは、企画を行う際に注意したいポイントについて解説します。リニューアルが成功するかどうかは、企画段階でどのくらい問題点を洗い出し、詰めることができるかにかかっています。企画に時間を割いても、リニューアル作業自体が進むわけではないので焦りを感じるかもしれませんが、ここで方向性を誤ってしまうとリニューアルが失敗します。

以下のポイントに気をつけて、やるべきことを具体化していきましょう。

ECサイトリニューアルの目的と目標を明確にする

漠然とリニューアルを進めるのではなく、その目的と目標を明確に設定しましょう。「何のためにリニューアルを行うのか」を企画段階でしっかり定義しておくことで、やるべきことの優先順位が明確になり、方向性のズレが抑えられます。

目標達成度を評価するための指標をKPIと言いますが、ECサイトリニューアルにおいても具体的にKPIを定めてください。

分かりやすい例としては、下記になります。

  • 売上を20%アップさせる
  • 客単価を500円上げる
  • リピーター率を20%上げる
  • カゴ落ちを半減させる

単に「売上を上げる」などのあいまいな目標ではなく、数値を含めて明確に設定します。

現在のサイトの課題点を洗い出す

実際の設計に入る前に、現状改善すべき問題点を洗い出します。今回のリニューアルですべて改善することは難しいかもしれません。しかし、「思いつく問題点を洗い出し、その中で優先順位を決めて設計に落とし込む」というステップを入れることで、重要な改善点の対応漏れを防ぐことができます。

このとき、リニューアルに関わる担当者だけではなく、他の部署のスタッフや実際のお客さんなどにも意見を聞き、ユーザー目線での意見も取り入れると、開発側の目線では見えない部分にも気づくことができるかもしれません。

他のシステムとの連携状況を確認する

ECサイトの多くは、顧客情報管理などさまざまなシステムと連携しているケースが多いです。リニューアルにあたって、連携先に影響が及ばないかを事前に確認しましょう。

せっかく完成しても、いざ動かし始めたらエラーが発生し、1からやり直しになってしまう…という可能性も考えられますのでとても重要です。

スケジュールを確認する

いつまでにリニューアルを完成させるのか、具体的なスケジューリングを行いましょう。もちろん、早めに完成するのが望ましいですが、繁忙期直前や大きなイベント(例えば、消費税増税など)のぎりぎり前にリニューアルが完了するスケジュールにはならないようにしましょう。

得てして、社内での確認作業が遅れたり、他の作業との兼ね合いで、スケジュールが遅れてしまう可能性があります。もしギリギリのタイミングでスケジューリングしてしまうと、遅れが生じた場合に売上に大きな影響が出てしまうかもしれません。

繁忙期前後は避けて完成できるように調整することをオススメします。

リニューアルの設計と制作を行う際のポイント

次に、ECサイトリニューアルの設計と制作に関するポイントをまとめてご紹介します。

ユーザービリティとSEOを意識したサイトマップを作成する

企画段階で洗い出した課題を踏まえた上で、サイトマップを見直しましょう。サイトマップを作成する際に意識したいのは、「ユーザービリティ」と「SEO」の2点です。

ユーザービリティを意識することは、サイトを訪問したユーザーの購入を後押しすることになります。どのページからどの導線があればスムーズに購入できるか、必要な情報にスムーズにアクセスできるかを考え、サイトマップを作成してください。

また、ECサイトからの売上を左右する要因として大きいのは、「どのようにして検索からの流入を増やすか」という観点です。検索流入を増やすためには、最新のアルゴリズムに沿ったSEO対策が必要です。その前提として、サイトマップを作成する上でもSEOを意識しましょう。具体的には、SEOに効果があるディレクトリ構造になるように工夫します。

ディレクトリ構造の考え方については以下の記事でも解説していますので、合わせてご覧ください。

SEOを意識したWebサイト設計(ディレクトリ構造)とは?

SEOを実装する

先述の通り、売上アップを実現するためには適切なSEO対策が欠かせません。

この観点をおろそかにすると、「デザインやユーザービリティは改善できたのに、アクセスが激減した…」という事態になってしまいます。どんなに良いECサイトでも、お客さんに見つけてもらわなければ売上は発生しません。デザイン等には直接影響ない部分ですが、確実に実行しておきたい部分です。

  • サイト内リンクの最適化
  • URL変更時のリダイレクト処理(※「公開前のチェック」でも触れます)
  • 存在しないURLへのリダイレクト処理(※「公開前のチェック」でも触れます)
  • 見出しタグの設定
  • altタグの最適化
  • URLの正規化
  • パンくずリストの設定
  • サイトマップとロボッツテキストの記述

各項目については、以下の記事で解説しています。詳細はこちらをご覧ください。

サイトリニューアル時によくある失敗と注意すべきSEOのポイント

レスポンシブデザインを検討する

古いECサイトデザインのままだった場合、PC版サイトのみが存在し、スマホ対応ができていないかもしれません。あるいは、PCサイトとスマホサイトが併存し、事実上2つのサイトの保守管理を行っている体制かもしれません。

上記に該当する場合、ECサイトのリニューアルをきっかけに、レスポンシブデザインへの対応を検討してみてください。

レスポンシブデザインとは、PCだけではなくスマートフォンやタブレットなど複数のデバイスに対応したデザインのことです。スマートフォンからインターネットを利用する人の数は多く、移動時間などのスキマ時間にスマホで通販をするユーザーは年々増加しています。スマホユーザーをもれなく取り込むためにも、デバイス問わずストレスなく表示できるサイトを構築しましょう。

レスポンシブデザインの考え方や、導入にあたってのメリット・デメリットは以下の記事で詳しく解説しています。一読の上、導入するかどうかを判断してください。

レスポンシブWEBデザインとは何か?-メリット・デメリットをしっかりおさえよう

コンテンツマーケティングで新規見込み顧客を獲得する

サイトリニューアルは、新しい顧客を獲得するためのチャンスでもあります。新規顧客の獲得方法として、Web広告等も考えられますが、検討していただきたい方法の一つが「コンテンツマーケティングの実施」です。

コンテンツマーケティングとは、ターゲットになる見込み客に対して価値のあるコンテンツを提供し、購買行動につなげるためのマーケティング施策のことを指します。ECサイトリニューアルに際して検索キーワードを意識したコンテンツを作成したり、SNSやメルマガと連動して見込み客へのアプローチを考えたりすることが有効です。

ECサイトならではの専門性を生かしたブログや読み物(季節ごとのおすすめ商品の紹介、取り扱っている商品の使い方、新商品の案内など)をサイトに加えることが多いです。こうして増やしたページが検索結果に表示されれば、コンテンツを入り口としてECサイトへのアクセスを確保できます。結果として、新しい顧客の獲得とつながり、売上アップに貢献します。

ユーザーにとって魅力的なコンテンツが多いECサイトになれば、サイトそのものの検索順位が向上する可能性も高まり、さらなる集客が見込める好循環が期待できます。

具体的な手法や考え方は、以下の記事で詳しく解説しています。合わせてご確認ください。

コンテンツマーケティングとは?基礎や成功するための戦略について

サイトの規模が大きくなる場合はそれに対応できるサーバかどうか確認する

上記の項目とは少し内容が違いますが、リニューアル後にも問題なく動作するかどうかも事前に確認しておきたいポイントです。リニューアルによって、サイトの規模が大きくなる可能性も十分に考えられます。また、将来的にリニューアルの効果が発揮され、アクセスが増えてトラフィックも増えることが予想されます。その結果、サーバのプランによっては容量が不足してしまったり、動作が遅くなったりしてしまう懸念があります。

必要に応じてプランのアップグレードなどの対応ができるか事前に確認しておきましょう。また、サーバの運用や保守にかかる費用は固定費として発生する費用です。場合によっては、サーバ移管も視野に入れて比較検討するのも良いタイミングかもしれません。

サーバに関しては、以下の記事で詳しく解説しています。合わせてご確認ください。

SEO会社のオススメする目的別レンタルサーバー比較
共用サーバ、VPS、専用サーバ、パブリッククラウドの特徴・違いと選び方について

リニューアルの公開を行う際のポイント

いざリニューアル後のサイトデザインが完成しても、それで終わりではありません。どのように公開するかどうか、公開時にトラブルがないように対応できるかどうかで当初に立てた目標を達成できるかが大きく変わってきます。

最後の最後に気を抜かず、以下を確認・設定しながら確実に公開を進めていってください。

システムとの連携に不備がないか確認する

顧客情報の一元管理や経理上の理由から、複数のシステムを連携させている場合も多いです。リニューアルによってそうした連携に問題がないか、テストを行って確認しましょう。

せっかく完成しても、不具合があったり、運用上の手間が増えたりするようであれば本末転倒です。ついついECサイト内の動きの確認だけで完結してしまいがちですが、実際のショップ運営の観点からも問題はないか公開前に確認しておきましょう。

ドメインやURLが変更になる場合は必ずリダイレクトを行う

既存のECサイトからのお客さんを逃さないためにも、SEO上で不利な評価を受けないためにも必ず設定しておきたいのが「リダイレクト」です。

  • ECサイトのURLを変更したとき
  • サイト構成の変更により、削除したページが有るとき

上記のような場合は、必須の対応です。

リダイレクトとは、以前のURLにアクセスしたユーザーがいた際に、正しいURL(現在使われているURL)に転送を書けるための設定です。URLが恒久的に変更されるときに使う「301リダイレクト」と、ページを移管せずに削除する場合の「404エラーページ」の設定があります。

リダイレクトを適切に設定しておかなければ、下記のようなデメリットがあり、ユーザービリティを損なってしまいます。

  • 旧URLをブックマークしていたユーザーがアクセスできなくなる
  • 旧URLへのリンクからアクセスできなくなる
  • 旧URLの検索結果からアクセスできなくなる(リニューアル後暫くは旧URLも検索結果に登場してしまう)

また、旧URLにリンクが付いていた場合、その評価が引き継がれませんし、新しいページのインデックスも遅くなります。つまり、SEO上も不利になってしまいます。

以下の記事を参考に、適切な設定を行いましょう。

301リダイレクトとは?サイトリニューアル時に必ず設定したい.htaccessの記述方法

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おわりに

ECサイトのリニューアルは、通常のWebサイトリニューアルよりも考慮すべき項目が多く、決して簡単なものではありません。「リニューアル」という言葉から、少し手を加えるだけというイメージを持たれるかもしれませんが、場合によっては1からサイトを構築するのと同じくらい(か、それ以上に)大変な作業です。しかし、適切なリニューアルをすることでしか改善できない問題もたくさんあります。

既存のお客さんにとってより安心で使いやすいECサイトにするため、そして新規のお客さんを獲得するため、ポイントを抑えたリニューアルを行いましょう。最初に考えた企画意図をもとに着実にECサイトリニューアルを行っていけば、売上アップ目標を達成できるはずです。

 

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