URLの設定の仕方次第でSEO対策になるのかと気になる方もいらっしゃるかと思います。
本記事ではSEO対策とURLの関係性や、Google推奨のURL構造とはどういったものなのかについてご紹介していきます。
目次
大前提として、SEOとURLの関係性は一般的に大きな相互性はありません。ただし、全く無関係というわけではなく、URLを設定する際に気を付けておくべきことはもちろんあります。
まずは、そもそも「URLとは何か」について簡単に触れておきましょう。URLという概念が生まれる前、検索エンジンにおいて数字のみで構成されたIPアドレスを基にWebサイトの住所を特定していましたが、ユーザーに対して数字で構成されたIPアドレスよりも、文字列で表記した方がわかりやすいとのことで、WEB上の住所表記を文字列にしたURLが用いられるようになりました。
このようなことからも、URLはユーザーにとってわかりやすいものである方が良いと考えることができるでしょう。
また、一般的にURLで短いものが推奨されているのには理由があります。何百文字も含む長いURLを用いると、その何百文字も含む長いURL配下にカテゴリを追加することになります。そのため、ディレクトリ構造が深くなる毎にURLが長くなってしまいます。
このようにユーザーにとってわかりにくくなってしまうことを防ぐため、URLはわかりやすく、長くなりすぎないように設定します。
Googleが推奨するURL構造を一言でまとめるとシンプルですが、詳しくは以下のように公表されています。
その他にも、SEOに直接関係するわけではありませんが、URLは2,000文字以内に収めることが推奨されています。
シンプルなURL構造にする大きな理由はユーザーが理解しやすくするためですが、URLが複雑化するとクローラーが訪れたときに問題が発生して、適切にインデックスされなくなる可能性があることも理由に挙げられます。
近年、SEO対策の基本としてユーザーファーストを考慮しているかが、より問われてきています。URLがユーザーにとって短くわかりやすい構造であるかは、ユーザーファーストを考慮しているかどうかの判断基準とも捉えることができるため、URLの長さなどが全くSEO対策に関係が無いとも言い切れないでしょう。
続いては、Google推奨のURL設定をかみ砕いて説明していきます。
URL において区切り記号を用いることは有効とされており、その際におすすめの区切り記号は「_(アンダーバー)」ではなく、「-(ハイフン)」です。
Googleにおいてなるべく短いURLが推奨されていますが、場合によってはどうしても長くなってしまうこともあるでしょう。URLが長くなってしまう場合は、区切り記号を用いることでユーザーやクローラーの理解を手助けすることができます。
以下、URLの推奨・非推奨の一例をご紹介します。
https://www.example.com/digitalmarketing
https://www.example.com/digital_marketing
https://www.example.com/digital-marketing
出典:Google検索セントラル「シンプルな URL 構造を維持する」
また、アンダーバーよりもハイフンを用いた方が良い理由として、アンダースコアは1つの文字列を表すときの区切り記号として収集されてしまうといったことも言われていました。
しかし、これは以前までの話しであるとも言われており、実際には同列に扱われているとも言われています。
とは言え、Google検索セントラルの公式ガイドラインでアンダーバーが非推奨、ハイフンが推奨と記載がある以上は、ハイフンを使用するのが無難であると言えるでしょう。
※補足:アンダーバーは、アンダースコア・アンダーラインとも呼ばれます。
GoogleはURL構造をシンプルに記述することを推奨しており、ユーザーがスラッグ部分やURL全体を見ただけで、ページの記載内容がイメージできるURL構造が好ましいとされています。そのため、長いID番号や文字列で構成されたURLは推奨されていません。
また、ブラウザによってはURL文字数の上限が2,083文字であったり、サイトマップによっては文字数の上限が2,048文字であったりするため、2,000文字以内に収めておく方が良いとされています。
2,000文字と言わずとも、URLが長くなれば長くなるほど、ユーザーからすると見にくくわかりにくいURL構造になります。WordpressなどのCMSを使用している場合は、パーマリンクの設定と固定ページや投稿ページのスラッグの設定もしておくと良いでしょう。
ここからはSEO的に少なからず効果が期待できるURL構造のポイントについてご紹介していきます。
https(Hypertext Transfer Protocol Secure)とは、利用者のデバイス(PCやスマホなど)とサイト間で送受信されるデータの完全性と機密性を確保できるインターネット接続プロトコルです。
サイトアクセス時、ユーザーは安全かつプライベートにてインターネットを利用していると考えている方が大半なので、サイトのコンテンツだけに問わず、ユーザーによるウェブサイトへの接続を保護するために、HTTPSを導入することが一般的には推奨されています。
HTTPSから送信されたデータは、トランスポートレイヤセキュリティ(TLS:Transport Layer Security)プロトコルにて保護されており、TLSプロトコルでは3つの保護レイヤを提供しています。
3つの保護レイヤとは以下の通りです。
通信データを暗号化することにより、盗聴されるキケンから保護します。
ウェブサイト閲覧時、ユーザーの行動ややり取りを他のだれかに盗み聞きされることや、複数ページにわたって、ユーザーの行動履歴をのぞき見されるような情報が盗まれることは、暗号化により防がれます。
データの転送のやり取り中、データの改ざんや破壊などが、故意か過失か関係なく、検出されずに進行することを防ぎます。
ユーザーにとって意図してアクセスしたウェブサイトにて通信が実施されていることの保証となり、また、ハッカーや別の第三者からのサイバー攻撃から保護されているという証明にもなるため、ユーザーの信頼獲得やビジネス上の利益につながる可能性を向上させることが期待できます。
仮にURLがhttp(s無し)の状態のままだと、ウェブ上での盗聴や行動履歴など情報漏洩、データ改ざんなどのネット被害に巻き込まれたり、サイバー攻撃の対象とされてしまったりする危険性があります。
また、httpsではなくhttpのままであることで、URL出力時に左横に「保護されていない通信」という文字が出力されるため、ユーザーに不審に思われたり、サイト自体の信頼性を損なわれたりすることで、アクセスしたユーザーが離脱する可能性にもつながります。
https化する際には、費用や移行の手間がかかったり、GoogleアナリティクスやSearch Console等を再設定しなければならなかったりしますが、これらの手間を踏まえた上でもhttps化は実施する方が良いでしょう。
Googleがhttps化を推奨しているため、https化はSEO対策として少なからず効果が期待できます。ユーザーにとってのWEBサイトの信頼性向上やSEO対策においても有効な施策になり得るので、実施するようにしましょう。
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URLの正規化もSEO対策において非常に重要な役割を担います。
URLを正規化することは、意図的に生成されたページではない、つまり評価対象ではない内容が重複してしまっているページに対し、Googleが認識して評価が分散されることを防ぐことができます。
SEO対策において何故URLを正規化すべきなのかを知るためには、Googleの検索エンジンがどのように各ページを評価しているかを理解する必要があるので見ていきましょう。
まず、検索エンジンはURLによって各ページを評価しています。同じドメイン配下において、ページ内容が似ているもしくは瓜二つで、異なったURLの場合、検索エンジンはそういったページを全く別の個々のページとして評価することがあります。
このように同じ内容のページが複数認識されてしまうと、複数のページに評価が分散されてしまい、正しく評価されないといった事象が生じてしまいます。
意図的でなくページ内容が瓜二つで尚且つURLが異なったページの例をいくつかご紹介します。
※正規URLをhttps://example.com/と仮定する。
https化されたURL(正規URL) | https://example.com/ |
---|---|
http(s無し)のURL | http://example.com/ |
「www.」が含まれるURL | https://www.example.com/ |
URL末尾の「/」の有無 | https://example.com |
末尾に「/index.html」が含まれるURL | https://example.com/index.html |
末尾に「/index.php」が含まれるURL | https://example.com/index.php |
上記のような内容が重複している個々のURLを検索エンジンが評価しないようにするためには、301リダイレクトやcanonicalタグで正規化を行いましょう。
正規化でより強いシグナルは301リダイレクトですので、何らかの理由でリダイレクト設定が不可能な場合にcanonicalタグを代用すると覚えておいてください。
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URLに含むキーワードを工夫することも、SEO対策においては押さえておきたいポイントの1つです。
検索エンジン最適化スターターガイドでも、URLにキーワードを入れることが推奨されています。推奨されている理由はキーワードが含まれているURLの方が、キーワードが含まれていないURLよりユーザビリティーが考慮されていると考えられているためです。
また、URLは検索結果画面に出力されるため、URLにキーワードが含まれているかどうかで、ユーザーのクリック率にも少なからず影響はあると考えられます。URLにキーワードを含む際には、ハイフンなどの区切り記号を用いて視認性を上げるようにすることも意識しましょう。
以下、URLで使用する文字列として、英数字か日本語どちらが推奨されるかについて解説します。
URLの記載は英数字で設定する方が無難です。
日本人向けのサイトの場合、日本語URLの使用が可能なため、使用することでユーザビリティーを考慮していると思えますが、一概に正しいとも言い切れません。ブラウザの環境によっては日本語のURLを出力できずに、全く意味をなさない英数字の羅列に変換されることもあります。
また日本語URLが長ければ長いほど、無意味に変換される英数字の羅列も長くなってしまうので、URLは英数字で表記する方が無難だと言えます。
2022年にGoogleは「ローカライズした単語を URL に使用する(該当する場合)。必要に応じて UTF-8 エンコードを使用してください。」と追記しています。
出典:Google検索セントラル「シンプルな URL 構造を維持する」
日本語表記が良いといった直接的なものではなく、ローカライズした単語を使うことが推奨されています。例は以下の通りですが、日本においてのローカライズは「例2」になります。
例1:example.com/lebensmittel/pfefferminz
例2:example.com/フード/ペパーミント
ローカライズした単語をURLに使うように推奨されていた理由も、ユーザーにとってわかりやすくなるといった観点です。とは言え、運用中のWEBサイトも日本語URLに変えた方が良いというわけではありません。
既にあるページのURLの変更が伴うのであれば、むしろ控えた方が良いケースがほとんどです。インデックスやランキングに大きな影響はありませんので、無理に日本語URLを導入しなくても良いでしょう。
URL構造に関するよくある質問をご紹介します。
一般的にURLについて考えさせられる機会として、サイトの新規作成時やリニューアルといったタイミングが多いと思います。
サイト制作時やリニューアル時はSEO対策のことを全く考えていらっしゃらず、既に公開済みページのURLもSEO対策の観点から変更した方が良いのかといった相談をいただくことがあります。
基本的には変更する必要はありませんが、公開後間もなかったり、管理面から変更した方が良かったりする場合にはその限りではありません。
必須ではありません。
もちろんブラウザで表示されるときにはわかりやすい構造ですが、ブラウザによってはエンコードが必要になったり、そもそもランキングへの大きな影響は無かったりと、あまりメリットが無いと言えるでしょう。
SEO対策とURLの関係性やGoogle推奨のURL構造とはどういったものなのかについてご紹介しました。
URLにキーワードを含めるだけで、ランキングに大きな影響をもたらすといったことはありませんが、ユーザーやクローラーがわかりやすいURL構造にはしておくと良いでしょう。
Googleが推奨するURL構造は以下のように公表されているので、参考にしてみてください。
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