ウェブサイトを制作する際、まず行わなければいけないのがサーバーとドメインの取得。
ドメインはウェブサイトの住所とも言われ、サービスや商品、企業に由来したものなど様々な名称で取得、設定をすることができます。
ただし、ドメインにも様々な種類があり、特徴があります。その中でも「オールドドメインであればSEOに効果的」といった話がよくあがります。
そこで今回は、その「ドメインとSEOの関係性」に着目し、そもそもドメインとは何か、どのような種類があるのか、それぞれSEOに効果はあるのか、についてまずは紹介します。
そして、その後にオールドドメインについて紹介します。
目次
ドメインがSEOに関係するか以前にそもそもドメインとは何か、について紹介します。
上記の場合であれば「example.com」がドメインにあたる部分です。
もともとドメインはウェブサイトのIPアドレスをわかりやすく置き換えたものです。通常、インターネット上ではIPアドレスを基準として通信を行っており、ウェブサイトはがどこに存在しているのかを判別するのはこのIPアドレスになります。
ただ、IPアドレスは「123.45.67.89」といった文字列で構成されており、コンピュータは読み取れますが、人間からは全く区別がつきにくいので、わかりやすいように置き換えられたのがドメインです。
先に記載したようにドメインはウェブサイトの住所と呼ばれています。住所と呼ばれていることからわかるように、ドメインは全く同一のものは存在しません。
日常でウェブサイトを閲覧していると、様々なURL表記が存在しています。
それらは全て独自のURLに見えますが、「.com」や「.net」「.co.jp」など一部共通しているのを良く目にすると思います。
このようにドメインにはいくつか種類があり、それぞれ特徴をもっています。その中でも代表的な下記について紹介します。
「.com」や「.net」などといった文字列のことをトップレベルドメインといいます。
このトップレベルドメインは大きく分けて、分野別トップレベルドメイン(gTLD)と国別コードトップレベルドメイン(ccTLD) の2つに分類されます。
gTLDはジェネリックトップレベルドメインとよばれ、WEBサイト、ページの分野や分類を表すために使用できるドメインのことです。
代表的なドメインとその用途についてまとめます。
ドメイン名 | ドメイン用途 | 登録対象制限 |
---|---|---|
.com | 商業取引組織用 | 特になし |
.net | ネットワーク用 | 特になし |
.info | 特になし、どんな用途でも使用可 | 特になし |
.biz | ビジネス利用用 | ビジネス利用者 |
.org | 非営利団体組織 | 特になし |
基本的に代表的な「.com」など用途として商業取引組織用ではありますが、登録対象者に特に制限はないため、気にせず使用しても問題はありません。
また、一方でこれまで規定されていたドメインから更に自由度をもたせた新gTLDが2012年から実施されました。ここでは、「.tokyo」「.nyc」など地域を示す名称のドメインや「.shop」「.movie」など業種や団体名を示すドメインが新しく提供されました。
ccTLDはカントリーコードトップレベルドメインとよばれ、WEBサイト、ページの所属する国や地域ごとに分類を表すために使用できるドメインのことです。
代表的なドメインとその対象となる国についてまとめます。
ドメイン名 対象国
.jp 日本
.kr 韓国
.fr フランス
.ca カナダ
ドメイン名 | 対象国 |
---|---|
.jp | 日本 |
.kr | 韓国 |
.us | アメリカ |
.ca | カナダ |
.fr | フランス |
.co.jp部分の「.co.」などといった文字列のことをセカンドレベルドメインといいます。
基本的にはトップレベルドメインの手前にあるドメインのことを指し、組織の種類、組織の所在、組織名などウェブサイトの属性を表す際に使用されます。
代表的なドメインとその用途についてまとめます。
ドメイン名 属性
.co.jp 株式会社、有限会社などの企業
.ed.jp 小学校、中学校、高等学校18歳未満を対象とする教育機関
.ac.jp 大学や短期大学などの学校法人
.go.jp 政府系機関など
ドメイン名 | 属性 |
---|---|
.co.jp | 株式会社、有限会社などの企業 |
.ed.jp | 小学校、中学校、高等学校18歳未満を対象とする教育機関 |
.ac.jp | 大学や短期大学などの学校法人 |
.go.jp | 政府系機関など |
.or.jp | 財団法人、社団法人、医療法人など |
これらは、「.jp」などトップレベルドメインとの組み合わせで「どの国のどんな組織」かを表すことができます。例えば「.co.jp」であれば「日本の株式会社企業」といった属性を表していることになります。
独自ドメインとはこれまで紹介したような自分専用のドメインのことです。
比較をするならば、アメブロや楽天モールなど既に指定されたドメインの中でブログやECサイトを立ち上げる場合は「ameblo.jp/~~~」や「rakuten.co.jp/~~~」などの、その会社の文字列が含まれて作成されます。この場合は運営会社からドメインをレンタルしている状態です。
それに対して独自ドメインは、これまで紹介したようなトップレベルドメインやセカンドレベルドメインを用いて「~~~.com」「~~~.co.jp」といった自分独自で作成したドメインのことを指します。こういった独自ドメインはドメイン専門販売の会社サイトから購入できます。
サブドメインとは「~~~. jp」の「~~~」より前に文字列を追加し、「〇〇○.~~~. jp」のようにすることで、ドメインを区分けすることを指します。
このサブドメインは、1つのドメインを用途や種類に応じて複数に分割したい場合に使用されます。
例えば、楽天の場合は、本については「books.rakuten.co.jp」というサブドメインに旅行については「travel.rakuten.co.jp」というサブドメインを分けています。
このようにジャンルが異なるために、デザインをそれぞれ変更し別物として運営したいという場合に使用されるケースが多いようです。
ここまでドメインの種類について紹介してきましたが、次に各ドメインとSEOの関連性について見ていきましょう。
まず、分野別トップレベルドメイン(gTLD)に関してですが、Googleは公式にSEOには全く効果がない、関係しないと明言しています。
新gTLD(.tokyoや.shopなど)も同様で、取得したとしても従来におけるgTLDと同じように処理され、検索結果において特定のキーワードで順位が上位表示する後押しにはならないと言っています。
一方、国別コードトップレベルドメイン(ccTLD)は一部SEOに関係している点があると言っています。Googleは規定の処理上、ccTLDをウェブサイトの地域ターゲティングとして使用しています。もしウェブサイトをオープンして、商品を販売しようと思った際に販売する国とドメインの国が異なっていた場合は、SEO的に不利だということです。
そのため、ccTLDを使用し、日本でのマーケティングを展開する場合であれば、基本的に「.jp」を用いましょう。
トップレベルドメイン同様にGoogleはセカンドレベルドメインを使用することでSEOに効果があるとは名言していません。
基本的にセカンドレベルドメインは「.jp」のようなccTLDと組み合わせるドメインであるため、属性としては同じになります。ただし、一方でユーザー目線だとメリットはいくつかあります。
上記の表にまとめたように、それぞれ属性が定められているため、日本の株式会社でなければ「.co.jp」は取得できませんし、日本の大学でなければ「.ac.jp」は取得できません。所在をはっきりさせ、ユーザーから見ても信頼度や表現できるというメリットのもとで、このセカンドレベルドメインを選択することも有効だと考えられます。
独自ドメインに関しては以下のような点からSEOに対しても有利と考えられます。
現在Googleはサイト内おけるコンテンツがユーザーにとって有益なものかどうかをサイトの構造面においても、そのコンテンツと関連性がもたれているかを重要視しています。
そこで、URL、ドメインについても該当のサイト、ページ内のコンテンツに関連した名称でドメインを取得するためにも自由度がきく独自ドメインは有効と考えられます。
一方でサブドメインの場合は以下のようにSEOに対して不利な点があります。
検索エンジンはサブドメインのサイトを本体のドメインのサイトは別として評価をします。そのため、ルートドメインが評価されたとしても、サブドメインまで評価されず、評価が分散し、検索順位が上がりにくくなる可能性があります。
検索エンジンからルートドメインがペナルティを受けた場合、サブドメインも同様に関連の自社サイトとして、ペナルティを受けてしまう可能性があります。
一方で、サブドメインがペナルティを受けた場合には、本体のドメインには影響はなく、サブドメインのみに影響が出る可能性が高いです。
以上のことからユーザー目線でのメリットはありますが、SEO的にはデメリットが存在することを覚えていただければと思います。
サブドメインと取得する際には、サブドメインにするか、サブディレクトリにするか悩まれる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
こちらの違いと注意点について下記まとめておりますので、悩まれている方は参考にしてください。
これまで紹介してきたドメインは、ウェブサイトを制作する際に「新規で取得する」のが一般的ですが、一方で「中古で取得する」こともできます。この「中古で取得する」いわゆる中古ドメインをオールドドメインといいます。
オールドドメインは過去に別の人が利用しており、現在は期限切れとなっているドメインのことです。通常、ドメインの更新期間は取得した日から1年間とされており。その期間をすぎて放棄されたドメインがオールドドメインとなります。
オールドドメインは中古であるが故にいくつかのメリットがあります。
ドメインが取得されてからの年数を「ドメインエイジ」といいます。
このドメインエイジが長ければ長いほど効果的といわれています。その理由として、運用年数がながければ、「それだけ古くから運用していて信頼度も高い」という検索エンジンからも評価を受け、SEOの効果も高まる可能性があります。
新しくサイトを立ち上げた際にオールドドメインを使用していると、これまでに検索エンジンが過去にクロールしてくれた実績があるために、クロールのスピードが速く必然的にインデックスされるスピードも速くなります。
インデックスされるスピードが速くれば、検索結果にも早く露出される可能性があります。
検索エンジンによる、そのページ、サイトの評価指標であるページランクを引き継ぐことができます。つまり、ページランクが高ければ高いほど、新しくサイトを立ち上げた際にも検索エンジンからの評価は高まる可能性があります。
検索エンジンからの評価指標の一つである被リンクも引き継ぐことができます。これは運用していた期間の中で、そのドメインに向けて貼られたリンクのパワーもそのまま引き継ぐことができます。
では一方でオールドドメインを購入するデメリットはどうでしょうか。
先に被リンクのパワーを引き継ぐことができると記載しましたが、これに関しては特に注意が必要です。現在Googleは、低品質なリンク、特に業界者からのリンクや意味のないリンクが大量に貼られていると、最悪の場合、ペナルティを受ける可能性があります。
そのため、被リンクに関してはオールドドメインを購入した時点で一度チェックし、精査を行う必要があります。
上記は、低品質な被リンクを受けていたサイトのことですが、一方で購入したサイトが低品質コンテンツを公開していたような場合も評価を下げる要因となります。
例えば、他のメディアから文章を継ぎ接ぎしたコンテンツや、読み物として成立していないコンテンツなどが過去に公開されていた場合は、低評価を受けている状態になります。そのため、ドメインを取得したタイミングによっては、評価が低いまま新規サイトを公開することになります。
低品質なコンテンツを公開していた時のように、ペナルティを受けていたドメインの場合は評価もそのまま引き継いでしまいます。そのため、SEOの効果を狙ってオールドドメインを購入しても、逆に評価が低いままで新規サイトを運用することになってしまいますので、注意が必要です。
オールドドメインは過去に運用されていたものであるため、新規で購入するドメインのように、URLを独自のもので設定できません。そのため、サービス名や商品名に関連付けられたURL名に変更ができないため、特にブランディングを考えた新規サイトを立ち上げる場合には、新規ドメインの購入も検討する必要があります。
このように、オールドドメインは検索エンジンから評価を受ける要素はあるものの、メリットばかりではないため、リスクも踏まえたうえで使用しましょう。
今回紹介したように、ドメインには様々な種類があり、それぞれに特性があります。自社のサービスや、今後自身が作成したいサイトの属性に合わせて、ドメインを選択していくことで、検索エンジンからの評価だけでなく、ユーザーから見た場合の信頼度にも関わってきます。
ドメインを取得し、URLを作成する際には、必ずそのサイトに基づいた名称で作成し、関連性をもたせることが最大のSEOとなり得るので、是非活用してみてください。
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