少し前の話題ではありますが、有名インスタグラマーのGENKINGさんが「Googleは使わない、SEO対策しているから」と発言したことを覚えていますか?
Instagramの台頭をはじめ、Facebook離れが話題になるなど、若者の動向はとても移り変わりが激しいです。そんな最近の若者は、どのような方法で情報を調べているのでしょうか。
GENKINGさんの言うとおり、もう検索エンジンは使っていないのでしょうか?今回は最近の若者といえる15~24歳の学生を対象に、情報収集に関するアンケートを実施してみました。
やっぱり1位は「検索エンジン」で調べる方法
「情報収集や調べ物をするときは、主にどの情報源を利用しますか?(複数回答可)」という質問では、1位が「検索エンジン(83.8%)」、2位「ソーシャルメディア(51.9%)」、3位「テレビ(35.2%)」という結果になりました。
8割以上の若者が今でも検索エンジンをメインに情報収集を行なっていることが分かります。また、少し意外だったのが、ニュース系アプリよりも新聞を情報源に使っていること。若者の新聞離れが叫ばれて久しいですが、最近の若者はニュース系アプリよりも新聞を読むようです。
オウンドメディアの信頼度は高い
情報源の信頼性を聞いた質問2では、面白い結果が出ました。「非常に信頼している」「ある程度信頼している」の合計値は86.8%で検索エンジンがトップですが、「非常に信頼している」のみであれば「オウンドメディア(36.7%)」の信頼性が最も高いことになります。
コンテンツマーケティングの一環として自社オウンドメディアを立ち上げる企業も多いですが、質問1の結果から若者の間では、まだ情報源としては浸透し切れているとはいえません。しかし、信頼性の高さからファン作りやリピーター獲得に繋がる施策といえるでしょう。
また、ソーシャルメディアについては「あまり信頼していない」「まったく信頼していない」が35.7%と、全情報源の中で最も信頼性が低いという結果になりました。
検索エンジンが信頼できない理由は「匿名だから」
続いては、「Googleは使わない、SEO対策しているから」という言葉が本当なのか聞いてみた質問3「検索エンジンを信頼していない理由を教えてください」の回答内容をご紹介します。
- 「適当な情報も山ほど載っているから」(24歳・女性)
- 「正しい情報と正しくない情報が混ざっていて、自分で判断しなければならないから」(19歳・女性)
- 「色々な人が自由に書き込んでいるから」(17歳・女性)
- 「匿名の投稿だから」(19歳・女性)
そもそも、検索エンジンの信頼性は高いという結果が出ているため、回答数が少なめですが、「虚偽の情報もヒットする」から信頼しておらず、その理由は「匿名で自由に書き込んでいるから」といえそうです。
この理由は、匿名で楽しめるソーシャルメディアの信頼性が低いことにも通じているかもしれませんね。
質問1でソーシャルメディアを情報源としていると回答した学生を対象に「情報収集・調べ物に利用するソーシャルメディア(SNS)を教えてください」と具体的なSNS名を尋ねたところ、「Twitter(89.3%)」が圧倒的なシェアを誇りました。実に、SNSで調べ物をする学生の約9割がTwitterを利用していることになります。一方、冒頭で触れたFacebookは34.8%と2位のLINE(56.3%)にも水をあけられている状況です。
若者がターゲットの場合は、Twitterにおけるマーケティングに力を入れることはもちろん、
2016年6月に開始されたLINE Ad Platformを利用してみるなど、LINEマーケティングを試してみると良いかもしれません。
SNSでは「リアルタイム」で「状況」を知りたい
では、実際に最近の若者はソーシャルメディアで何を調べているのでしょうか?質問5「 最近ソーシャルメディア(SNS)を利用して調べたことを具体的に教えてください」では、さまざまな回答が寄せられました。
- 「イベントの感想や中継」(Twitter・16歳・男性)
- 「メイクやファッション」(Twitter/LINE/Instagram・17歳・女性)
- 「レストランなど人気のあるグルメ」(Twitter/Facebook/LINE/Instagram・23歳・女性)
- 「熊本地震の避難所や水のもらえるところを調べた」(Twitter/Facebook/LINE・21歳・男性)
その他には、好きなアーティスト・芸能人の情報やテーマパークの混雑状況、商品の口コミや外観の写真などもSNSで情報収集しているようです。また、交通情報や地震情報を挙げた方も多く、今何が起こっているのか、今何が流行っているのか、などリアルタイムで得られる情報を集めたいときにSNSが使われているといえるでしょう。
おわりに
まだまだ、最近の若者にも検索エンジンは主な情報収集手段として利用されています。一方で、情報収集や調べ物をするときにソーシャルメディアを利用する方が半数以上いることも見過ごせません。信頼度は低いものの、多数の人がソーシャルメディアで話題にしているものであれば、つい気になるでしょう。
なお、コンテンツの信頼性を高めるにはSNS、検索エンジン問わず、誰がその情報を発信しているかという「情報源」を明確にすることが重要です。さらに、できるかぎり根拠を明示し、信頼できる情報であることをアピールしましょう。良いソースがないときは、この記事のように自分たちでアンケートを取って根拠を示すこともおすすめです。
調査概要
調査区域:47都道府県
調査方法:インターネットリサーチ
実施期間:2016年5月6日~13日
有効サンプル数: 216(15~24歳の学生である男女)
The following two tabs change content below.
デジタルマーケティング研究所では、デジタルマーケティングの施策・広告・技術を、分析・実装・検証して、WEB担当者・マーケティング担当者の方の役立つ情報を発信していきます。