「口コミ」は通常の広告の数倍もマーケティング効果があるといわれています。基本的に友人や知人から紹介されるので情報に信頼性がありますし、同じようなものに興味を持つ人たちの間で広まるため、ターゲットに無駄がありません。企業からすればコストも必要ありませんし、適切なターゲットに素早く情報が広まる非常に便利なマーケティングツールといえます。
パソコンやモバイル端末の普及によって、「口コミ」の舞台もインターネット上に移りました。インターネット上に公開された情報は不特定多数の人が閲覧しますので、実際の人間どうしの情報交換よりもはるかに効率が良くなっています。TwitterやFacebookに代表されるSNSの利用者が急激に増加したことも、インターネット上の「口コミ」を促進する契機になりました。
今回は、インターネット上の「口コミ」効果を最大限に利用するマーケティング手法のひとつ、「バイラルメディア」をご紹介します。
バイラルメディアとは
「バイラルメディア」という言葉自体、まだ馴染みがないという人も少なくないでしょう。言葉くらいは聞いたことがあるが実際はどのようなものかよくわかっていない、という人もいると思います。しかし、2013年から2014年にかけて、この「バイラルメディア」が世界や日本で非常に注目を浴びているのです。
「バイラルメディア」を簡単に説明すると、「TwitterやFacebookなどのSNSで拡散されることを目的とした、動画や画像を中心に構成されたブログなどのメディア」となります。インパクトのある動画や画像を集め、気の利いたタイトルを付け、話題性のある旬な記事を添えることで、多くの人に興味を持ってもらうことを目的としています。興味を持ったユーザーたちが自分自身のFacebookなどでそのコンテンツを拡散することで、大規模な「口コミ」効果を期待するわけです。
「バイラル」とは、英語で「ウイルス性の」という意味を持っています。「ウイルス」というと不穏な感じもしますが、ウイルスのように爆発的に感染(拡散)する、という意味合いです。SNSによる拡散効果をうまく利用して、低コスト・短期間で効率的な宣伝をする手法を「バイラルマーケティング」と呼び、それを実現するためのコンテンツが「バイラルメディア」なのです。
バイラルメディアの特徴
それでは、「バイラルメディア」には具体的にどのような特徴があるのかご紹介しましょう。
SNSをターゲットにしたコンテンツ構成
これまでのインターネットを利用したマーケティング活動では、SEO対策が重要とされてきました。検索エンジンなどで情報を探すときに、いかに検索結果の上位に表示されるかが、マーケティングの成功のカギになっていたのです。そのため、キーワードの選定やキーワードに合わせた記事作成に力を注いできました。
しかし、「バイラルメディア」はSEO対策にこだわりません。そもそもユーザー自身の検索によって見つけてもらうことは想定しておらず、SNSを通じて自然に情報が拡散されることを目的としているからです。SNSで拡散されやすくするためには、ソーシャルボタンと呼ばれる情報を共有・拡散するためのボタンをうまく使うことが大切です。
ソーシャルボタンで有名なのはTwitterの「ツイート」、Facebookの「いいね!」、Googleの「g+1」などですが、「バイラルメディア」ではこれらのボタンを記事の上下に大きめに配置するなど、SNSで拡散されやすくする工夫がされています。また、スマートフォンなどの利用者をターゲットにしているため、ページのレイアウトもスマホ向けに最適化されているのも特徴のひとつです。
興味を引くためのコンテンツ
いろいろな人にSNSで情報を拡散してもらおうとしても、コンテンツ自体に魅力がなければ誰も共有したいとは思いません。「これは面白い!」「誰かに教えたい!」と思わせるようなコンテンツを作成できるかどうかが、成功のカギになります。
また、ユーザーに効率よく興味を持ってもらうには、動画や画像が効果的です。文字ばかりのコンテンツよりも、動画などのほうが気軽に閲覧してもらえますし、直感的なインパクトも大きいといえます。動物が好きな人であれば、もちろん動物に関する記事も読むでしょうが、かわいい動物や珍しい動物の動画・画像のほうを優先して見てしまうのではないでしょうか。
閲覧数を上げる工夫として、コンテンツのジャンルを特化する場合もあります。お笑いの動画を中心に集めたり、スポーツの動画専門にしたり、各メディアで独自のカラーを出すことでユーザーにアピールすることも必要です。ジャンルが複数にまたがる場合は、「驚く」「笑う」「泣く」「和む」などのキーワードでカテゴリ分けして、ユーザーに分かりやすくする工夫も重要です。
参入のしやすさと今後の課題
実は、「バイラルメディア」を作ることは非常に簡単です。YouTubeなどの動画サイトから面白そうな動画を見つけ出し、話題を呼びそうなタイトルを付けてブログなどにアップすればいいのです。サイト作成の知識があまりない人向けに、「バイラルメディア」用のテンプレートまで市販されています。しかし、あまりに簡単に作ることができるため、あっという間に多くのメディアができてしまい、現在では類似メディアが乱立する事態になっています。
アップされているコンテンツが本当に面白い動画であったり、その動画に関して書いた記事が魅力的であったりすれば、確かに多くのアクセス数を稼げるでしょう。しかし、単純に珍しい動画や画像を貼るだけではユーザーは反応しなくなってきています。
今後、成功する「バイラルメディア」を運営するためには、どのような動画や画像を集めるか、どれだけ魅力的なタイトルを付けるかだけでなく、いかにオリジナルな記事を提供できるかがポイントになってきています。たとえば、お笑い系のメディアであればお笑い芸人の芸風の分析記事を載せたり、猫に特化したメディアであればしつけに関する記事を載せたりすることが考えられます。記事の品質が高ければ、それだけユーザーの受ける印象もよくなり、結果として拡散につながるでしょう。
また、「口コミ」を期待するからといって、万人向けの内容にしてしまっては効果が半減してしまいます。世の中にはいろいろな好みの人がいます。どのような情報に興味を持った人にターゲットを絞るのか、メディアの方針がはっきりしていないと、うまく拡散させることができません。一般的には人気がないが、一部の人たちからは強烈な支持を得ているようなメディアを目指せば、同じものに興味を持った人たちへの拡散効果は大きくなるでしょう。
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おわりに
現状、乱立している「バイラルメディア」の中には、おざなりのコンテンツ記事でお茶を濁しているものもあるようですが、将来的にはオリジナル記事に力を入れているメディアには太刀打ちできなくなるはずです。すでに更新が止まってしまったメディアもあり、実際に淘汰が始まっているともいわれています。
動画や画像はあくまでもユーザーのアクセスを促す呼び水として利用し、集まってきたユーザーに対して追加の有益な情報(オリジナルな記事)を提供する。こうした運営をしていかなければ、今後の「バイラルメディア」の成功は難しいといえます。
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