ファインド広告は2019年に一部のアカウントでのみベータ版として配信可能だったGoogleディスプレイ広告の新しい配信メニューなのですが、2020年に入りようやく全アカウントで使用可能となりました。
Google広告の新プロダクトということ、Googleディスカバーフィードに初めて広告配信ができるメニューということで2019年から非常に注目が集まっていました。今回はGoogle広告の新プロダクトであるファインド広告について説明していきたいと思います。
目次
ファインド広告は、Googleディスカバーフィード、Youtubeホームフィード、Gmailに広告配信することができるGoogle広告の新プロダクトです。配信面が上記に絞られていることでより関連性の高い広告をフィード型で配信することが出来ます。GDNとの違いや、ファインド広告特有の注意点がありますので確認していきましょう。
Googleディスカバーについてはこちらで詳しくご紹介しています。
ファインド広告の注意点としてGDNと違い、その特性上以下の調整や設定が出来ません。
ファインド広告の特長は、ユーザーが商品やサービスに関心を示して行動する可能性が高いタイミングを捉えて、より関連性が高い有益な広告を表示し、自動で成果を上げていくことが出来る点です。そのため、ファインド広告の入札戦略は「コンバージョン数の最大化」か「目標コンバージョン単価」しか選択できないようになっています。Googleの高度な機械学習でコンバージョンに至る可能性の高いユーザーへ広告配信することができるため成果向上が見込めます。
また、目標コンバージョン単価にする場合、日予算を目標コンバージョン単価の10倍に設定することが推奨されています。管理画面でGoogleの推奨するコンバージョン単価が10,000円だった場合、日予算は100,000円に設定します。月間約300万円の予算が必要になるため、月間の予算を考慮して多いようであればコンバージョン数の最大化を設定しましょう。フリークエンシーキャップ、広告のローテーションも自動最適化の観点から設定が出来ません。
デバイスターゲティング、プレースメントターゲティング、コンテンツターゲットも配信面の関係上出来ないようになっています。Googleディスカバーフィードのみに配信したい!というような設定も出来ないようになっています。Googleディスカバーフィード、Youtubeホームフィードへの配信でスマホの比率が高くなりますので、例えばGDNでPCの方が圧倒的に良い成果が出ている場合等は、同等の成果が出ない場合があるため注意が必要です。
設定できる点は下記です。
特にオーディエンスの設定は成果を得るために必須です。例えばコンバージョン獲得を目指すアカウントの場合はリマーケティング、カスタマーマッチ、カスタムインテント、購買意向から設定して確度の高いユーザーに配信していきましょう。カスタムインテントを使用する場合、検索広告で成果が高かったキーワードを10個以上追加することが推奨されています。認知の場合はアフィニティやライフイベントを検討しましょう。
また、ファインド広告とGDNを比較して大きく違う点は、「Googleディスカバーフィード、Youtubeホームフィード、Gmail」という配信面です。GDNではGoogleのネットワークを利用して多くのサイトに広告が掲載できるのに対し、ファインド広告は上記のみとなります。そのため、ファインド広告はGDNと比較して配信ボリュームが少なくなります。オーディエンス、地域設定、ユーザー属性を限定し過ぎてしまうと全く配信されないということも起こり得るため、運用しながら調整していく必要があります。
配信面がGoogleディスカバーフィード、Youtubeホームフィード、Gmailであることのメリットは、ユーザーの検索履歴や、YouTubeでの動画視聴履歴、Webサイトの閲覧履歴、Googleディスカバーフィードでのフォローコンテンツの情報を使用するため、高いターゲティング精度で配信することができるという点です。また、配信面によるブランドイメージ毀損リスクもなくなるといえます。また、Googleディスカバーフィードという新しい配信面に広告を配信することで、新しいユーザーにアプローチすることが可能になります。
ファインド広告の配信面であるGoogleディスカバーフィード、Youtubeホームフィード、Gmailのイメージは下記です。
※左からGoogleディスカバーフィード、Youtubeホームフィード、Gmail
GoogleディスカバーフィードはGoogleアプリやGoogleChromeで表示されるフィードのことです。Googleアカウントにログインしていると、履歴から自分の興味がある内容の記事が表示されます。知らず知らずのうちに使っている機能の一つなのではないでしょうか?Youtube ホームフィードはYouTubeのホーム画面、Gmailはソーシャルタブやプロモーションタブに広告が配信されます。
ファインド広告の特徴の一つにfacebook広告やLINE広告で可能なカルーセル広告が設定可能になったことも挙げられます。広告を作成時にファインド広告、ファインドカルーセル広告の2種から選択が可能です。
広告見出し | 半角40文字(最大5個) |
---|---|
説明文 | 半角90文字(最大5個まで) |
画像横長 | 1.91:1(最小サイズ: 600×314) |
画像正方形 | 1:1(最小サイズ: 300×300) ※横長とスクエア最大15個まで |
ロゴ正方形 | 1:1(最小サイズ: 128×128) |
会社名 | 半角25文字以内 |
行動を促すフレーズのテキスト | 作成画面のリストから選択 |
広告見出し | 半角40文字(最大5個) |
---|---|
説明文 | 半角90文字(最大5個まで) |
画像横長 | 1.91:1(最小サイズ: 600×314) |
画像正方形 | 1:1(最小サイズ: 300×300) ※追加する画像の数とアスペクト比は、他のカードで使用されている画像と同じにする必要があります。 ※カードは最低2枚~最大10枚まで |
ロゴ正方形 | 1:1(最小サイズ: 128×128) |
会社名 | 半角25文字以内 |
行動を促すフレーズのテキスト | 作成画面のリストから選択 |
ファインド広告の審査基準についても触れておきたいと思います。
広告を Google の広告掲載のポリシーに準拠させる
消費者に質の高い広告エクスペリエンスを提供する
ファインド広告のクリエイティブはGoogleのポリシーを守ることはもちろんのこと、画像の品質も重視されています。
また、広告が Google の品質に関するガイドラインに準拠していることを確認し、ユーザーに適切なメッセージを提供することを重視してください。これには、広告の全体的な効果、見た目の美しさ、質の高さ、プロモーションとの関連性などが含まれます。不当に注意を集める広告や意図しないクリックを誘発する広告は、低品質と見なされます。
不快、挑発的なものや、画像にクリックできないボタンを配置してクリックを促すような画像は低品質なクリエイティブだとみなされます。画像付きの詳しい説明はファインド広告のクリエイティブ ガイドラインに掲載されていますので、クリエイティブ作成の際には確認しておきましょう。
Google広告の新しいプロダクトであるファインド広告の概要を紹介させて頂きました。GDNとの違いなど分かって頂けたかと思います。ファインド広告は全アカウントが使用可能になってからまだ日が浅いこともあり、まだ全体的な配信が少ないため安いクリック単価になる傾向があります。これからどんどん増えてくると予想されますので、配信するなら今がチャンスです。
アカウントにGDNで一定の成果が出ているキャンペーンがある場合は、その設定を踏襲してファインド広告を配信しても成果が出やすいかと思います。ただ前述した通り、ファインド広告の配信面であるGoogleディスカバーフィード、Youtubeホームフィード、Gmailの関係でデバイスの設定やプレースメント、コンテンツターゲットは出来ないため注意が必要です。
今回初めて広告配信可能になるGoogleディスカバーフィードを実際に自分のスマートフォンで見ると非常に精度高く表示されている印象で、フィード広告なのでよりユーザーに馴染む広告をGoogleも選定して配信することを考えると、オーディエンスで設定したユーザーに適格に配信できると考えています。
ファインド広告は、これからディスプレイ広告でスタンダードになっていくことが予想されますので施策の一つとしていかがでしょうか?
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