圧倒的なユーザー数で新規ユーザー獲得へアプローチできるLINE広告。特にBtoC領域において興味があるマーケティング担当者も多いのではないでしょうか。
LINE広告は頻繁にアップデートを繰り返しており、ターゲティングの種類も増えているため、今回はLINE広告がどのような設定を行ってユーザーへアプローチができるのか、最新のターゲティング、セグメント、配信面についてまとめていこうと思います。
目次
LINE広告は、日本で月間アクティブユーザーが8,400万人のコミュニケーションアプリで配信ができる広告プラットフォームのことです。LINE広告最大のメリットは他のSNSと比較しても圧倒的なユーザー数です。Facebook、インスタ、Twitterではリーチ出来ないユーザーにアプローチし、最も新規ユーザーを獲得できる媒体と言っても過言ではありません。
下記、主要SNSのMAU(Monthly Active Users)の図を見てもわかるように、圧倒的なユーザー数シェアを占めているのがLINEの強みでしょう。
画像元:LINE広告公式ページ
広告配信で基本となるターゲティングの一つである地域ターゲティング。LINEの地域ターゲティングは都道府県、市区町村単位での地域ターゲティングができます。大雑把でいいが区を指定したい等細かな指定をしたい場合は、後述する地図上のピンによる半径指定を推奨します。
LINE広告で2020年4月新たに追加された機能で、配信したい地域を地図上から半径で指定することが出来ます。検索窓で中心としたい場所を打ち込むことで設定することが出来ます。都道府県、市単位でしか地域指定はできないため、狙いたい地域がある場合半径指定しましょう。
さらにピンモードも使用することも出来るため、思い通りの場所を中心地にすることが可能です。好きな場所でクリックすると中心地とすることが出来ます。ちなみに海にもピンがさせます。あまり使う機会はないかもしれませんが、このような指定も出来ます。
上記は海にピンを指して、海側のみ指定しています。半径の指定は3㎞以上~50㎞までで指定できます。また、半径での除外も可能となっています。
除外すると円は赤い状態になります。
配信対象とするユーザーを選ぶことが出来ます。商材によって使い分けたい設定箇所の一つです。
位置情報を元にしているため、判断基準は下記になります。
住んでいる | 夜間にいる時間が長い |
働いている | 日中にいる時間が長い |
最近いた | GPSによるもの |
こちらも広告配信では欠かせないユーザー属性の指定。この性別や年齢はLINE内での行動履歴を元にした「みなし属性」となります。LINEが保持する膨大なデータから算出されているためユーザーの絞込みには有効です。
男性、女性、すべてから選択可能。
年齢の指定は下記から可能です。
14歳以下 |
15-19歳 |
20-24歳 |
25-29歳 |
30-34歳 |
35-39歳 |
40-44歳 |
45-49歳 |
50歳以上 |
実名実年齢で登録するFacebookのように1歳単位で設定は出来ませんが、GoogleやYahoo!のようにある程度の指定は可能となっています。
ios、android、すべてから選択可能となっております。
詳細ターゲティングは「趣味・関心」「行動」「属性」に分かれています。FacebookやGoogleと比較するとまだまだ少ないですが、今後アップデートで増えてくるのではないでしょうか。
ゲーム |
デジタル機器・家電 |
スポーツ |
職業・ビジネス |
ファッション |
家・インテリア・園芸 |
テレビ・映画 |
音楽 |
教育・学習・資格 |
金融 |
健康 |
書籍・マンガ |
自動車 |
軽自動車 |
コンパクトカー |
ハッチバック |
セダン |
スポーツカー |
ステーションワゴン |
ミニバン |
SUV(コンパクト) |
SUV(ラージ) |
食べ物・飲み物 |
美容・コスメ |
旅行 |
エンタメ |
ショッピング |
テレビ視聴頻度 | |
テレビ視聴頻度が高い | |
テレビ視聴頻度が平均 | |
テレビ視聴頻度が低い | |
キャリアの変更 | |
過去2年間でキャリアを変更した | |
過去2年間でキャリアを変更していない | |
コンバージョン | |
ウェブサイトコンバージョンが多い | |
アプリのインストールが多い | |
ゲームプレイタイプ | |
アドベンチャーゲームプレイヤー | |
カジュアルゲームプレイヤー | |
RPGゲームプレイヤー | |
モバイル端末の変更 | |
過去2年間で端末を変更した | |
過去2年間で端末を変更していない | |
ネットワークの利用状況 | Wi-Fiを利用しない |
配偶者 |
既婚 |
未婚 |
子供 |
子供あり |
子供なし |
携帯キャリア |
NTTドコモ |
au |
Softbank |
推定収入 |
収入上位51%以下 |
収入上位21%~50% |
収入上位11%~20% |
収入上位10% |
詳細ターゲティングについては、LINEでの行動履歴などを元にしているため精度の問題はあります。設定するとオーディエンスのサイズもかなり減少してしまうので、細かい地域ターゲティング時にはユーザーが少なくなりすぎるということが起きます。これを防ぎ、かつできるだけ確度の高いユーザーに配信するためにオーディエンスリスト活用していきましょう。
LINE広告で使用できるオーディエンスリストは2020年7月現在で下記が使用可能です。
ウェブトラフィックオーディエンス |
モバイルアプリオーディエンス |
IDFA/AAIDアップロード |
電話番号アップロード |
メールアドレスアップロード |
LINE公式アカウントの友だちオーディエンス |
類似オーディエンス |
動画視聴オーディエンス |
ウェブサイトトラフィックオーディエンスではLINETagを設置することでサイトに来たユーザーをターゲティングすることが出来ます。いわゆるリターゲティング配信が可能です。URLを指定することで特定のURLだけに限定したり、設置したカスタムイベントコードでリストを作成したりが可能になっています。
他には連携しているLINE公式アカウントの友だちに配信したり、その類似ユーザーに配信したりも可能です。また、最近のアップデートで電話番号とメールアドレスのアップロードも可能になりました。アップロード用のURLも発行できるため、社外に情報を渡さずに安心に行えるようになっています。
作成したオーディエンスリストは類似オーディエンスが作成可能になります。1%から15%まで選択が可能になっていて、大きくすればするほどサイズは大きくなり、配信ユーザーが増加しますが、類似度は下がっていき確度が低くなります。運用の成果を見ながら何%にするか決めていく必要があります。
LINE広告の配信面は自動配信か、配信面を指定するかを選択することが出来ます。自動配信にすると、LINE広告で配信出来るすべての配信面に配信され、キャンペーンの目標に合わせて最適化が行われます。
LINEの配信面に広告配信が可能です。現在Smart Channel、LINE NEWS、タイムライン、ウォレット、LINEマンガ、LINEポイント、LINE BLOG、LINEチラシ、LINEショッピングに配信することが出来ます。ただし、どの面に配信するかということは選ぶことが出来ません。
画像元:LINE広告公式
この配信面も続々と追加されており、直近だとLINEチラシにも配信可能になっています。
LINE広告ネットワークはディスプレイ広告と動画リワード広告を選択することが出来ます。LINE広告ネットワークとは、LINE外のモバイルアドネットワークのことで、LINEが提携するアプリの配信面に掲載可能です。広告主のブランドイメージを損なうことがないように厳正に配信面の審査が行われています。
画像元:2020年7-12月期 媒体資料 LINE Business Guide 2020年7月-12月期
動画リワード広告とは、動画広告を見たユーザーにアプリ内で使えるインセンティブを付与する仕組みの広告です。フルスクリーンであることと、インセンティブによる高い視聴完了率が得られます。
画像元:2020年7-12月期 媒体資料 LINE Business Guide 2020年7月-12月期
LINE広告のターゲティング、配信面をまとめました。地域ターゲティング、ユーザー属性、興味関心、オーディエンスと基本的な機能は実装されており、地域の半径指定、電話番号、メールアドレスのアップロードと次々にアップデートされている状況ですので、今後のLINE広告には期待できます。昔と比較し機能が追加され、様々な配信が出来るようになりました。クリック課金の運用が使用できるようになったのも急速に普及している要因の一つだと思います。また、Facebook、Instagram、Twitterと比較してもLINEは日本人であれば必ずといっていいほどコミュニケーションアプリとして使用している身近な存在で、MAU8,400万人という数値からも、今最もリーチできるSNS媒体と言えます。機能としても個人的にはFacebookに寄せに行っている?という印象で、あとはターゲティングの精度がもう少し確立されればというところです。ユーザー属性や興味関心に頼り切らずにオーディエンスの作成や、類似オーディエンスで配信することでもっとも効率の良い配信を行っていくことが重要だと言えます。
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