EC事業を展開している方にとって、活用が欠かせないのが「Amazon広告」です。Amazonは広告ビジネスに力を入れており、今後はGoogleやFacebook、Youtube等に並ぶ主要な広告媒体になると目されています。Amazon広告というと、Amazonに商品を出品している方向けのサービスと思われがちですが、実は出品者以外も広告を出し、自社のマーケティングに活用することができます。
Amazon広告は、購買意欲の高いユーザーに向けて直接商品情報を訴求できる広告なので、上手に活用することで、商品の売上をアップさせる効果が期待できます。
ただ、新しい広告媒体であるが故に、Amazon広告を活用できていない方も多いのではないかと思います。ここでは、Amazon広告の種類や仕組みについて知りたいという担当者の方に向けて、Amazon広告の種類や利用するメリットをわかりやすく解説します。
目次
Amazon広告とは、総合オンラインストアAmazonが運営している広告です。Amazonは、ネットショッピングだけでなくビデオ・オン・デマンドや音楽配信でもシェアを広げており、私たちの生活に欠かせないサービスになっています。
Amazonの広告媒体資料に引用されている調査(※1)によると、ECとしてだけでなくメディアサイトとしても国内トップクラス。ユニークビジター数は13,023万人と推計されていて、この集客力を広告に活かすことで、販売チャンスや売上のアップが目指せます。
※1:参考元:Nielsen Digital Content Measurement 2019年2月度 ブランドレベル 家庭と職場からのアクセス
「なにか情報を知りたい」と思うときには、GoogleやYahooなどの検索エンジンを使う人もいますが、「なにか商品を買いたい」というときには、Amazonで直接商品検索をする人も増えています。つまり、商品購入の際の検索エンジンとしての役割を担うようになっているので、そこを狙って広告を出向することで、購買意欲の高いユーザーに向けてアプローチできるというわけです。
Amazonに商品を出品している場合、売上をあげようと思ったら検索結果の上位に表示されることが重要です。Amazonがアップしている動画※2によると、ユーザーの7割は検索結果の1ページ目しか目にしていません。しかし、検索結果の1ページ目に掲載されるためには、商品へのアクセス数や注文数、レビュー数が評価されます。つまり、「ある程度販売実績があること」が上位表示には必要なのですが、こうなると出品したての商品はどうしても厳しい戦いを強いられてしまいます。
そこで、Amazon広告を活用することで、アクセス数や注文数を増やすことが施策として有効です。
※2:参考元:[JP] AMS (Amazon マーケティングサービス) 101: 入門編
基本的に、Amazon広告はリスティング広告と同じくクリック課金型の広告です。広告の種類については後述しますが、商品の検索結果画面などに広告を表示できます。表示された広告がクリックされるごとに費用が発生する仕組みです。
特定のキーワードを設定して広告出稿を行うことができる点も、リスティング広告に似ていますね。
Amazonで商品を検索するユーザーは、非常に購買欲が高い状態です。「商品を買いたい」という気持ちで検索するユーザーに向けて、その商品と同じ種類の広告を出稿することができるので、コンバージョンにつながる確率も高いです。つまり、Amazon広告はECショップにとって費用対効果が非常に高い広告だと言えます。
ECショップにとって、Amazon広告の利用は非常にメリットの大きいマーケティング施策です。ここでは、7つのメリットをご紹介します。
まず、Amazonというのがメディアとして非常に大きい力を持っているということ。「Amazon広告とは?」という項目でも述べましたが、ユニークビジター数は13,023万人と推計されていて、この集客力はほかのメディアサイトに劣りません。
通常大規模メディアへの広告出稿は費用がかかりますが、Amazonの場合はクリック型課金の広告形式があるので、それを利用すればコストを抑えながらマーケティングに取り入れられます。
広告予算をあまり割けない中小規模の企業であっても、手軽に大手メディアへの広告掲載が始められます。
Amazonで商品を検索するユーザーは、非常に購入意欲の高いユーザーです。ネットショッピングが一般的になるにつれ、検索→購入という単純な流れではなく、「比較する」というフェーズを大切にする人が増えています。
自分のネットショッピングを振り返っても、「Googleで検索してみよう」「楽天で検索してみよう」「Amazonなら一番安く買えるかも」と複数の媒体で検索し、候補の商品を比較するという経験をしたことがある人は多いでしょう。
比較検討してもらう上で、ユーザーの目に付きやすい場所に商品情報を掲載すること非常に重要です。いくら良い商品であっても、検索結果の数ページ目に表示されるだけの状況では、気づいてもらえないからです。
販売実績が少ない商品は、Amazonの商品検索結果の上位には表示されません。購入意欲の高いユーザーに自分の商品を認知してもらうためには、広告出稿が必須の対策と言えます。
ショッピングモールへの広告出稿の大きなメリットに、「購入までの行動の負担の少なさ」が挙げられます。広告を経由してAmazonで商品を知った場合、そこでその商品を気に入れば、ユーザーはワンクリックで購入することができます。
これが自社サイトへの導線の場合、いくら良い商品でそれを購入しようと思ったユーザーがいても、住所の入力や決済のステップがめんどうくさいと感じ、離脱してしまうケースもあります。その点、広告で良いと感じさせられれば、一気に購入へとコンバージョンする可能性が高くなります。
一番望ましいのは、「広告を出稿しなくても、Amazonの主要キーワード検索結果の上位に表示されるので、商品がよく売れる」という状態です。ただ、Amazonの検索エンジンの仕組み上、「よく売れている」「レビューの評価が良い」という商品にならなければ上位表示は見込めません。
販売を始めたばかりで販売実績が少ない商品は、Amazon検索では不利な状態です。その弱みをカバーするために、Amazon広告を取り入れるのが重要です。Amazon広告の力を借りて、Amazon内で商品の販売実績が上がり、それに伴いレビュー評価を集めることができれば、自然と検索結果でも上位に表示されるようになります。上位に表示されればされるほど商品を見つけてもらえる可能性も高くなります。まさに、好循環が続きます。
その好循環を生み出すためのブースターとして、Amazon広告は効果を発揮します。
Amazon広告は、リスティング広告と同じくキーワードを利用した広告出稿ができます。これを利用すると、競合の商品を検索しているユーザーに対しても広告を出すことができます。強制的に自社商品を比較対象として認知させることになります。詳しくは後述しますが、検索結果画面で広告が表示されるのは、通常の検索結果よりも目立つ位置なので、場合によっては競合商品を買おうと考えているユーザーを呼び込めるかもしれません。
Amazonでは、国内外を問わず多数の商品が出品されています。真摯に取引されている商品がほとんどですが、中には悪質な転売を行っている業者もいます。自社のオリジナル商品を展開している場合、「Amazonには出品していないはずなのに、なぜか自社商品がAmazonで販売されている」というケースも起こりえます。
Amazon広告を利用することで、正規商品への導線を設置すことにもつながります。これにより、商品の売上も確保しながら、転売対策も同時に行うことができます。
Amazon広告の中には、ターゲティング配信を行えるものもあります。Amazonが扱うのは、商品の閲覧履歴や購買履歴のデータなので、「購入する可能性が高いユーザー」に絞った強力なターゲティングができます。
ここからは、Amazon広告の種類を具体的に解説します。
代表的な広告として、
・スポンサープロダクト広告
・スポンサーブランド広告
・スポンサーディスプレイ広告
・ストア広告
の4つについて、特徴や表示箇所、利用条件をご紹介します。
スポンサープロダクト広告は、検索キーワードや閲覧商品をターゲットにした広告です。検索結果に表示したいキーワードや、個々の商品・カテゴリー・ブランドを指定して、検索結果や個別の商品広告を表示できます。
表示される場所はAmazon内の検索結果や商品詳細ページ上部のような、「ユーザーの目に止まりやすい場所」です。広告をクリックすると、商品詳細ページにリンクします。
ユーザーが購入を検討している商品と関連性の高い広告が目立つ場所に掲載されるので、商品詳細ページへの流入が増え、結果として売上アップが期待できます。
Amazonへ商品登録をしている出品者であれば、比較的簡単にスタートできます。大まかな手順としては、
・広告を出品したい商品を選ぶ
・入札するキーワード、クリック入札単価を決める
だけです。
広告コンテンツは、商品情報をもとに自動で生成されるので、広告文言を考えたり設定したりという作業も必要ありません。
予算に応じて広告の配信を柔軟に設定できるので、少額の予算から始めたい場合にも向いています。「費用対効果の高い広告がいい」「とりあえずAmazon広告を始めたい」という方は、まずスポンサープロダクトから始めてみてはいかがでしょうか。
スポンサーブランド広告は、ブランドロゴとカスタマイズできる見出しを備えた広告です。以前は「ヘッドライン検索広告」という名称で提供されていた広告で、検索結果の上部に、ブランドロゴ・カスタマイズできる見出し・最大3つのブランド商品をまとめて掲載できます。
利用条件として「Amazonブランド登録」への登録が必要ですが、この広告を利用すると、自社のブランドページへユーザーを誘導することができます。ブランドとして訴求することができるのでブランド認知度の向上が期待できます。
商品の詳細ページに掲載されるのがスポンサーディスプレイ広告です。ターゲティング戦略(オーディエンスや商品)を選択し、入札額と一日の予算を設定し、広告を掲載する商品を選べば、広告を表示できます。広告は自動的に作成されるので、手間もかかりません。
Amazonで商品を販売している人であれば、誰でも利用できる広告です。
関連性の高い購買行動に基づいてオーディエンスを自動的に作成してくれるので、効果的な広告が期待できます。また、競合他社の商品ページに広告が表示されれば、そこから自社商品へのユーザー流入の可能性もあります。
キーワード入力などの手間もないので、「手軽に広告を始めたい」「時間をかけられない」という方には始めやすいでしょう。
ブランド専用のWebサイトを無料で作成することができる機能です。サイトデザインのカスタマイズもできるので、ブランディングに有効です。
テンプレートが設定されているので、商品詳細ページとカテゴリページが簡単に作成でき、そこにブランドストーリーや商品の使用方法を追加します。
Amazonブランド登録に登録しているユーザーは無料で作成できる機能です。複数商品を販売しており、ブランディングを大切にしたいと考えている場合は利用を検討しましょう。
上記4つの広告以外にも、ディスプレイ広告、動画広告、カスタム広告などの広告メニューが準備されています。中でも、Amazonでの商品出品有無に関わらず出稿できるのがディスプレイ広告です。
AmazonのWebサイト、アプリ、デバイスだけでなく、Amazon外の広告エリアにも表示され、ユーザーに商品やブランドのアピールができます。Amazonのディスプレイ広告の特徴は、Amazonの購入行動に関する分析情報を利用してアプローチできること。「商品の購入」の点において、関連性の高いユーザーに広告を配信できるので、高い広告効果が期待できます。
効果の最大化を目指す広告運用
広告予算を色々な媒体に配分する上で、最適な媒体選定や媒体ごとの最適な運用は豊富な経験が求められ、課題抽出から改善を行うPDCAサイクルを行うには多くのリソースが必要です。
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ECショップを運営している人にとって、Amazon広告の利用は軽視できないマーケティング戦略です。Amazonでの売上アップはもちろん、ブランディングにも有効な手法です。
Amazonというメディアの大きさから考えても、費用対効果の面から考えても、売上アップのためには積極的に利用を検討しましょう。
複数の広告がありますが、予算や目的に応じて自社にあったものを選んでください。
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インターネット広告の中でも、視覚的インパクトが大きく、訴求効果の高いディスプレイ広告。インターネット広告の需要が高まる中、新たに出稿したいと…
Google広告の成果を自分で伝えるのではなく、管理画面を直接見てもらうことが出来れば説明の手間や効率アップにつながることもあるかもしれませ…
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