現在SNSは、若者から高齢者まで年齢を問わず誰もが利用するコミュニケーションツールとして、欠かせない存在となっています。マーケティング担当者の中には、Instagram、Facebook、Twitter、LINEなどに潜在するユーザーに対して、プロモーションを実施したいと考えている方もいるのではないでしょうか。
その際にはしっかりと各媒体で出稿可能な広告の特徴や市場動向を事前に把握しておくことが大切です。そこで今回は、各種媒体の市場動向や主要SNSとしてInstagram、Facebook、Twitter、LINE広告の概要や特徴、メリット、デメリットなどをご紹介いたします。
目次
既に数多くのサイトで主要SNSに関する市場調査データが発表されていますが、独自のアンケート調査によるものが多く、集計期間もあいまいである可能性が高いです。そのため、SNSの利用者数については、信憑性の高い公表発表によるデータを参照します。
そして、「利用者の年代とアクティブ率」に関するデータは、総務省が2017年7月発表に発表した「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」を参照します。
他者と写真の共有できるInstagramは、高機能なデザインツールを無料提供することで、写真共有SNSとして高いシェアを獲得しています。
Instagramは、専用のアプリを使用しなければ、Twitterのようにリツイート(リポスト)機能が使えないため、自分が気になった情報を他者へ共有することはできません。そのため、ハッシュタグを用いることで情報共有を行う独自の文化が形成されています。
Instagramの利用者数は、下記のように増加しています。下記のデータは、Instagramの公式サイトから発表されたデータを基にして記載しています。
下記の推移値を見ても分かるように、1年を待たずして利用者数が1億人ずつ増加していることが分かります。利用者数は、2018年に10億人を突破するでしょう。
2013年2月1億人
2014年3月2億人
2014年10月3億人
2015年9月4億人
2016年6月5億人
2016年12月6億人
2017年4月7億人
2017年9月8億人
2016年に総務省で発表されたInstagramの年代別利用率の市場調査によると、10代~30代をベースとして、高いアクティブ率を獲得しており、若い女性を中心とした人気の高いSNSであることが分かります。
また、日本新聞社の調べによれば2017年2月時点の国内の月間アクティブユーザーは、1,600万人であると発表されています。
参照元:総務省情報通信政策研究所「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」2016年
参照元:Number of monthly active Instagram users from January 2013 to September 2017 (in millions)
Instagramは、海外のアクティブユーザー数が7億人を突破したと発表されています。国内の月間アクティブユーザーが、「1,600万人」であることを考えれば、少ない数字であるようにも見えます。
しかし、検索エンジンからの流入よりもInstagramからの流入率を高めることで、数多くのコンバージョンを獲得し、売上を伸ばす企業が増加しているため、今後も集客に力を入れる企業は増え続けると考えられます。
Instagramと同様にSNSの一種とされるFacebookは、社会的なつながりが容易に作り出せる利便性の高いサービスとして、ビジネスからプライベートまで幅広く利用されています。Facebookには、「人とのつながり」を作り出す独自の機能が組み込まれており、共通の趣味や学校、生年月日、住所などから「知り合い」と思われる人物を表示してくれます。
ちなみに、Facebookは、「実名登録」を義務付けています。また、情報の拡散スピード他のSNSと比較すれば、Twitterにはかなわないでしょう。しかし、それでもFacebookを利用するのは、情報の質が格段に高いからです。実名で発信する内容には、その分、発言に責任が伴いますが、信頼度が高くなります。
また、発信源が不明確になりづらいためInstagramやTwitterと比較すれば、情報によるトラブルが少ない印象です。SNSの性質上、クローズドな付き合いが中心となりますが、その分、現実世界に近い人付き合いができます。
2017年6月28日にFacebook公式サイト「newsroom」で月間利用者数について20億人を突破した発表されました。ちなみに、毎日1億7,500万人もの人が「超いいね!」ボタンを押し、8億人が「いいね!」を押していることが分かっています。実際に、2016年2月の調査では、約16億人の月間利用者数であったため、約2年半で4億ものユーザー数の増加が見受けられます。
2016年に総務省で発表されたFacebookの年代別利用率の市場調査によると、10代の利用者が明らかに少なく、20代~40代にかけて高いシェアを獲得していることが分かります。実名での利用や拡散機能が充実していないことから、10代からは、なかなか指示を得られていない結果となっています。
参照元:総務省情報通信政策研究所「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」2016年
参照元:Number of monthly active Facebook users worldwide as of 3rd quarter 2017 (in millions)
Facebookの公式発表によれば海外の利用者数は、20億人を突破しており、その数値は年々増加の一途をたどっています。この事実から世界人口の約3分の1がFacebookを利用していることが判明しました。重複アカウントや法人アカントなども含まれていることを考えれば、多少何%か実数値が下がったとしても、頭1つ分抜け出た市場を確立していることが分かります。
10代~20代の若者を中心として高いシェアを獲得しているTwitterは、「使いやすさ」を重視するユーザーから使い勝手が良いと高評価を受けています。Facebookのように実名を公開する必要はなく、ペンネームでの登録が可能なため、比較的自由に情報発信が行われています。
Twitterの最大の特徴は、リツイート(情報共有)による拡散性の高さです。リツイートされたツイート(発信された情報)には、リツイート回数がリアルタイムで表示される仕組みが導入されており、たった数時間で数千~数万回リツイートされることがあります。
国内と海外の月間利用者数を合計すると、最低でも3億2千万人を超えるユーザーが全世界で毎月Twitterを利用していることが分かります。しかし、Twitterは、Facebook以上に気軽にアカウントが作りやすいため、データの数字を実数値だと判断するのではなく、多少低く見積もることが大切です。
総務省の調査データを参照すると、他のSNSよりも10代~20代の利用率が高く、利用者の年齢層が若いことが推測できます。もし、10代~20代向けのプロモーションを考えているなら、拡散性の高いTwitterがおすすめです。
Twitterは、公式アカウントで国内における月間アクティブユーザー数を2017年10月26日時点で4,500万人を突破したと発表しました。2016年の9月に4,000万人を突破したと発表しているため、1年と1ヵ月で500万人ユーザーが増加していることが分かります。
参照元:総務省情報通信政策研究所「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」2016年
世界におけるTwitterの月間アクティブユーザー数は、2017年4月時点で3億2,800万人を突破しています。全体の利用者数から考慮すれば、国内シェアは約10%前後です。
また、Twitterの公式情報よれば利用者の増加数は、非常に緩やかな線を描いています。
他者とチャットができるLINEは、友人や家族とやり取りを気軽にできるツールとして多くのユーザーが愛用しています。
テキストチャットができるだけでなく、インターネット電話もすることができます。通信キャリアや端末を問わず複数人とのグループでのやり取りをすることができるのも特徴です。
Instagramの利用者数は、下記のように増加しています。下記のデータは、Instagramの公式サイトから発表されたデータを基にして記載しています。
下記の推移値を見ても分かるように、1年を待たずして利用者数が1億人ずつ増加していることが分かります。利用者数は、2018年に10億人を突破するでしょう。
LINE株式会社の公式発表によれば、2018年第3四半期、12月時点において、LINEユーザー数は7,800万人になっています。
また、世界全体で見ると2億1,700万人と、日本の総人口よりも多いユーザー数になっています。
総務省の調査データを参照すると、どの年代でも他のSNSよりも高い利用率となっています。特に20代と30代については80%以上の利用率となっています。
気軽にチャットができるツールのため、普段のやり取りをメールではなくLINEで行っているユーザーが多いと考えられます。
参照元:総務省情報通信政策研究所「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」2016年
LINE の2017年2月-2017年9月媒体資料によると全世界の月間アクティブユーザー数は、2億1,700万人以上です。また、同社の2018年12月期第3四半期決算説明会資料によると上位4ヵ国(日本、台湾、インドネシア、タイ)の月間アクティブユーザー数は1億6800万人となっています。
年度が違いますが、LINEを利用しているユーザーの多くは東アジア圏が高い割合を占めていることがわかります。
それぞれの主要SNSで出稿できる広告の種類やターゲティングの方法、利用することで得られるメリット、デメリットをご紹介します。
Instagramは、主に4種類の広告を出稿することができます。
Instagramでは、Facebookユーザーの情報を参照して、ターゲットの設定が行われます。設定可能なターゲティングは下記の通りです。
地域 | 都道府県や市区町村、郵便番号の指定が可能 |
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年齢 | 13歳~65歳以上まで、1歳単位での指定が可能 |
性別 | 男性や女性、全てから選択が可能 |
言語 | 対象言語の指定が可能 |
ユーザー層 | 学歴や家族、雇用やライフスタイルなど、Facebook上の個人情報から選択が可能 |
興味・関心 | 興味や関心、「いいね!」、アクティビティに関する情報から対象ユーザーの指定が可能 |
行動 | 目的や購買行動、電子機器の利用状況からターゲティングが可能 |
つながり | アプリやページ、イベントなどでつながっている人に限定して絞り込みが可能 |
Instagramの課金方法は、主に以下の4つに分類されます。
CPC | Instagram上の広告がクリックされるたびに課金される形式 |
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CPM | Instagram上に広告が表示されるたびに課金される形式 |
CPI | 対象物がインストールされるたびに課金される形式 |
再生課金 | 10秒以上再生されるたびに課金される形式 |
Instagram広告の詳細については以下でも紹介していますので、こちらも参考にしてください。
Facebookで出稿できる広告は、大きく3つに分類されており、そこからさらに12種類にカテゴライズされます。そのため、目的に応じた広告マーケティングが展開しやすくなっています。
設定可能なターゲティングは下記の通りです。
年齢 | 国や都道府県、市区町村レベルでの指定が可能 |
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年齢 | 学歴やライフイベント、勤務先、家族構成による指定が可能 |
興味関心 | 運動や家庭菜園など、個人レベルの興味関心の設定が可能 |
行動 | 個人レベルの購買行動や電子機器の利用状況などの設定が可能 |
Facebookの課金方法は以下になります。
CPC | Facebook上のクリック課金形式 |
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CPM | 画面右側の広告枠または、ニュースフィード枠の表示回数から課金額を決定する形式 |
CPA | いいね!の回数とリンクのクリック回数で課金額を決定する形式 |
Facebook広告の詳細については以下でも紹介していますので、こちらも参考にしてください。
Twitterで出稿可能な広告は、主に7種類に分類されます。
設定可能なターゲティングは下記の通りです。
キーワード | 特定のキーワードをベースに、対象者のターゲット設定が可能 |
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興味・関心 | 遊びやスポーツなど、興味関心から対象者を選ぶことが可能 |
フォロワーと類似ユーザー | アカウントをフォローするフォロワーや類似ユーザーからターゲットの設定が可能 |
地域 | 国や都道府県、市区町村など、地域情報から設定が可能 |
デバイス | パソコンやスマホなど、ユーザーの利用デバイスからターゲティングが可能 |
Twitterは、広告の種類によって課金方法が大きく異なります。主に下記の方法で、課金額が決定されます。
エンゲージメント | リツイートやお気に入りの数に応じて、課金額が決まる形式 |
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CPC | サイトのクリック数に応じて課金される形式 |
CPI | アプリなどの対象物のインストール回数に応じた課金形式 |
動画再生 | 3秒以上の動画再生時に課金される形式 |
コンバージョン | 成約に応じた課金形式 |
フォロワー | フォロワーの獲得数に応じた課金形式 |
Twitter広告の詳細については以下でも紹介していますので、こちらも参考にしてください。
LINEが提供している様々なサービスにおいて配信することができ、下記配信面の利用ができます。
また、インフィード型広告となっており、自然に広告が表示できるのが特徴となっています。
設定可能なターゲティングは下記の通りです。
年齢セグメント | 下は14歳以下から上は50代以上まで年代ごとに切り分けが可能 |
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性別セグメント | 男性・女性の指定配信が可能 |
興味関心セグメント | 18種類のインタレストカテゴリより指定配信が可能 (デジタル機器・家電、旅行、職・ビジネス、ファッション、音楽など) |
地域セグメント | 47都道府県別での指定配信が可能 |
LINEの課金方法は、主に以下の2つに分類されます。
クリック課金 | LINE上の広告がクリックされるたびに課金される形式 |
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インプレッション課金 | LINE上の広告が表示されるたびに課金される形式 |
LINE広告の詳細については以下でも紹介していますので、こちらも参考にしてください。
今回は、4つの主要SNSについてご紹介しましたが、各種媒体の特徴について具体的に把握できたでしょうか?売りたい商材は、どこの誰に向けたものなのかターゲットを明確にすることで、おのずと広告掲載すべき媒体が決まります。
例えば、下記のような考え方です。
ぜひ、今回の情報を参考に、ターゲットと目的によって広告の出稿先を使い分けてください。
効果の最大化を目指す広告運用
広告予算を色々な媒体に配分する上で、最適な媒体選定や媒体ごとの最適な運用は豊富な経験が求められ、課題抽出から改善を行うPDCAサイクルを行うには多くのリソースが必要です。
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