以前はハガキや封書で郵送していた「ダイレクトメール」を、現在ではEメールの形で配信している企業も多いと思います。手書きや印刷をする手間や、用紙コストは電子化で削減できたものの、リストから属性別に送信メールを選定する作業などが煩雑でお困りの方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、企業のメール配信に役立つITツール「メール配信システム」をご紹介します。ツールの概要や役立つシーン、おすすめのメール配信システムなどを解説しますので、導入を考えている方はぜひご参考にしてください。
メール配信システムとは
まず、メール配信システムの概要を解説し、できることは何かをご紹介します。
メール配信システムの概要
メール配信システムとは、メールの送付・配信に関することを効率的に行える仕組みを備えたITツールです。
メール配信システムでできることはどんなことか
メール配信システムで行えることには、以下のようなものがあります。
・メールの本文を書く
・送りたいメールアドレスをリストにして登録しておく
・それぞれのメールを適した送信先へ一括送信する など
メール配信システムのおもな活用シーン
メール配信システムによるメール配信は、以下のような取り組みに役立ちます。
メールマガジンの定期配信
企業が顧客などに向け定期的な情報発信を行う「メールマガジン」の作成・送付先選定・一括配信が効率的に行えます。
割引クーポンの配布
顧客へ向け特典として送る割引クーポンも、紙ではなくコードや電子クーポンの形で、適した送付先に配布しりことができます。
顧客アンケートの実施
マーケティングなどの目的で実施する顧客アンケートも、メールの形で一斉送信できます。送付先選定なども自動化できるため、送付に際しての煩雑な作業も効率化が可能です。
送付メールによる効果の測定
送ったメールがどのくらいの効果を生んだかを測定し、その結果を分析することによりマーケティング施策などに利用することができます。
メール配信システムを使うメリット
メール配信システムを取り入れると、どのような利点が見込めるのでしょうか。以下に、導入によるおもなメリットをご紹介します。
メール業務全般の効率化
メールを作成し、送付先を選んで大量配信する作業を人の手で行うには煩雑な作業と多くの手間、そして作業時間を要します。メール配信システムを取り入れることで、それらのメール業務を自動化し、大幅な業務効率化を図ることができます。
誤った迷惑メール判定を回避できる
手作業により、単一のIPアドレスから大量のメールを一括送信しようとすると、送信段階でメールサーバーに迷惑メールの誤判定をされてしまうことも少なくありません。メール配信システムを用いることでこういった弊害を回避し確実にメールを届けられるほか、サーバー遅延のリスクも抑えられます。
メールのセキュリティを高められる
手作業のメール配信では、誤配やコンピュータウイルスへの対策が困難です。メール配信システムを使うことで人的ミスやウイルスへの対策も同時に行え、メール業務全般に関するセキュリティの向上が見込めます。
メール配信システム運用時に注意すべき点
メール配信システムをより便利に活用するには、注意すべき点も押さえておく必要があります。メール配信システムの注意点には、以下のようなものが挙げられます。
受信側の迷惑メール判定は回避できない
メール配信システムで送信時の迷惑メール対策は可能ですが、先方での受信時の対策は行えません。受信する側でアドレスやドメインを迷惑メールに登録してしまうと、迷惑メールと判定され確実に届かない可能性も想定できます。
ツールによっては設定などが煩雑になる
メール配信システムの種類によっては、設定や使い方が複雑で難しい場合があります。ITツールに慣れていない方が運用する場合は、機能や設定がシンプルなものを選定すると良いでしょう。
メール配信システムを選ぶポイント
メール配信システムとひと口にいっても、さまざまな製品が選べます。ここでは、メール配信システムを選ぶ際に押さえたいポイントを見ていきましょう。
クラウド型かオンプレミス型か
メール配信システムには、大きく分けて2つのサービス形態があります。1つ目は、自社でサーバーを設けて1からシステムを構築するオンプレミス型、もう1つはインターネット上の仮想サーバーを用いて、ベンダーに提供されたサービスを利用するクラウド型です。
求めるシステムの規模やカスタマイズ性にもよりますが、小規模スタートから始めたいなら、気軽に導入できるクラウド型がおすすめでしょう。
どんな配信方法を利用したいか
メール配信システムの配信方法には、シンプルに一斉送信を行う「一括配信」や、分類した特定の宛先を選んで送る「セグメント配信/ターゲティング配信」などがあります。メール配信システムを選ぶ際は、利用したい配信方法が使えるかどうか確認しておくことも大切です。
自社が求める機能が備わっているか
メール配信システムの機能は、選ぶツールによって変わります。配信先の管理機能が高度に効率化されたものもあれば、メール本文の作成を自動化できるものなどさまざまです。事前に自社の抱える課題を明らかにしておき、その解決策となるツールを選ぶことも重要になるでしょう。
おすすめのメール配信システム5選
ここでは、デジ研が厳選したおすすめのメール配信システムを5つご紹介します。それぞれの特徴などを比較検討し、導入やお試しにお役立てください。
配配メール
費用 |
要問い合わせ |
特徴 |
何通送信しても定額で送れるため、気軽に取り入れやすいメール配信システムです。シンプルなインタフェースで初心者にも使いやすく、送信メールを迷惑メール扱いにしないための対策機能やサポートも充実。 |
公式サイト
WiLL Mail
費用 |
シンプルプラン:月額4,000円+税~
プレミアムプラン:月額10,000円+税~ |
特徴 |
初期費用不要で、最短1か月から利用可能なメール配信システム。HTMLメールをドラッグ&ドロップで感覚的に作成できるエディタ機能やスマートフォン表示への対応など、多機能を備えながらリーズナブルな料金体系を実現しています。 |
公式サイト
ブラストメール
費用 |
Lightプラン:月額3,000円+税~
Standardプラン:月額6,000円+税~
Proプラン:月額30,000円+税~
|
特徴 |
11年連続で顧客導入数・シェアNo.1のメール配信システム。メールマガジン配信に特化し、本当に必要な機能だけを厳選しています。ITツールを初めて使う人でも簡単にメール配信ができ、マニュアル不要で操作できるシンプルさが魅力。 |
公式サイト
オートビズ
費用 |
スーパーライト:初期費用11,000円+月額1,815円~
ライト:初期費用11,000円+月額2,934円~
スタンダード:初期費用11,000円+月額4,992円~ |
特徴 |
2002年にサービスを開始し、20年以上さまざまな企業に利用されているメール配信システム。老舗としての確かな実績と、リーズナブルな料金プランが魅力です。多彩な配信機能や充実のサポート、高いメール到達率など利用のメリットも多数。 |
公式サイト
ワイメール
費用 |
初期費用10,000円+税、月額4,980円+税~ |
特徴 |
完全定額制でメルマガ作成数・読者登録数・メール配信数すべてが無制限と、コストパフォーマンスに優れたメール配信システムです。予約配信やターゲティング配信など基本機能をしっかり備え、60以上の豊富な機能を搭載。導入実績は5,000社以上と、その使いやすさが多くの方に支持されています。 |
公式サイト
まとめ
今回は、メール配信システムの概要や導入のメリット、おすすめのメール配信システム5つをご紹介しました。ご紹介したサービスからも分かるとおり、選ぶツールによって備える機能や魅力もさまざまです。自社に合うメール配信システムを選ぶには、まず求める機能や導入で実現したいことをはっきりさせておくのが重要。その上で複数のツールを比較し、それぞれへの理解を深めた上で最適なものをチョイスしましょう。
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