こんにちは!ディーエムソリューションズでマヌカハニー専門店BeeMeを運営しています、ECの虎チームの岸川です。
こちらの記事では私が自社内でECサイトを運営する中で成功したことや失敗したことを包み隠さず公開していきます!
今回はECサイト運営でも非常に重要な「決済方法(支払方法)」の種類と、どの決済方法がユーザーに好まれているのか、自社ECでは何を使っているのかも含めご紹介させていただきます。
目次
ECサイトにとってどんな支払方法があるか、はユーザーが買い物をするうえでとても重要なポイントです。みなさんは“カゴ落ち“という言葉を一度は耳にしたことがあるかと思いますが、
カゴ落ちとはユーザーが一度商品を購入しようと買い物カゴには入れたものの、何等かの理由により購入に至らず離脱してしまった状態のことです。
せっかく商品を買う気になってくれたのに、買わずに終わってしまうことほど悔しいことはないですよね…。このカゴ落ちをできる限りなくすのも売上アップの施策のうちのひとつなのですが、カゴ落ちを起こす理由のひとつとして決済方法に対する不満があります。
実際にアメリカのベイマードインスティテュート社が発表した、カゴ落ちに至ってしまった理由を調査した資料によると、カゴ落ちの理由として多くはないものの、「決済方法の少なさ」が6%該当しているという結果が出ています。
参照元:Baymard Institute社発表の「カゴ落ちの理由調査資料」を当社にて再グラフ化
皆さんも、「手数料かかる支払方法は使いたくないな」「ネット上で決済するような支払方法は使いたくないな」「クレジットカード、今は使いたくないから他の支払方法ないかな」と思うことがあると思います。そんな時にECサイトで買い物をしていざカート画面を進んでいくとやりたい支払方法がないと他店でいいか、、となってしまうかもしれません。
カゴ落ちをできるだけ阻止して、ユーザーの購買体験をより良いものにするためにも、自社運営ECサイトのユーザーニーズに合った決済方法をしっかりと取り揃えておくのが重要と言えますね。
それでは、実際にどんな決済方法があるのか、メジャーどころをご紹介していきます!
場所を問わず最もメジャーな決済方法といえばクレジットカード決済ですね。
多くのクレジットカードはカード会社ごとに決められた期日1か月分の利用金額を翌月~翌々月の決まった日付に消費者の口座から引き落とすのが一般的です。
このユーザーに対してクレジットカードの請求を行うのが三井住友Visaカードや楽天カードなどのカード会社です。ECサイトでは多くの場合、決済代行会社といって様々な決済方法が利用できるシステムを提供している会社と契約しているので、カード会社及び決済代行会社が月内に発生した売上を立て替えて運営ショップへ手数料を相殺したうえで支払い、カード会社はカード会社の決めた期日に則ってユーザーから請求額を徴収します。
そのため、それぞれの関係性はユーザー⇔カード会社⇔決済代行会社⇔EC運営ショップという関係になります。
毎月売上から相殺される決済代行会社へ支払う手数料は代行会社によって料率は変わりますが3.3~8%が平均のようです。当社が契約している決済代行会社では4.5%程度となっていました。
この他、契約時の導入費用や固定費などもかかる場合があるようです。
ちなみに、クレジットカードの決済会社へ支払う手数料は必ず店舗が負担しています。店舗側でお客様の購入時にクレカ決済の手数料を徴収するのは違法となっているため、店舗からお客様へ手数料として上乗せして請求することはありません。
クレジットカードのメリットは何といっても
の2点が大きなメリットですね。
今やオンラインオフライン問わずほとんどの店舗で使うことができ、オフラインでは決済用の機械に通して暗証番号を入力するだけ、オンライン(EC)ではクレジットカード番号などの情報を入力するだけで購入ができ、非常に手軽です。
また、ポイントサービスは楽天カードなど各カード会社が非常に力を入れているサービスで、毎月の利用金額に応じてカード会社の決めたルールに則ってポイント率に応じたポイントが貯まります。貯まったポイントは何か商品と交換できたり、現金代わりに使えたりと非常にお得感の強いところが人気の理由と言えます。
クレジットカードが使えない若い方や、クレジットカードを使いたくない方に人気なのがコンビニ決済です。コンビニ決済は前払いの決済方法となっており、注文完了後、店舗から送る注文確認メールや支払案内メールにコンビニ決済時に必要なコードを記載すると、購入者はそのコードをコンビニの専用機に通して発行されるレシートをもとに、コンビニの店員に支払います。
また、このほかに払込票を紙で発行して購入者へ送り、コンビニで支払ってもらう方法もあるようですが、多くのEC事業者は上でご紹介したメール等オンライン上でのコード案内にて支払を進めているようです。
コンビニ側は購入者から決済金額を受け取り、収納会社を通して決済代行会社へ入金されます。決済代行会社側で入金が確認できたら、EC店舗側に何等かの形で入金の通知があります。ほとんどの場合、ECプラットフォームや受注管理ツールなどと連携して、入金ステータスが更新されるようになっているので、手間もかからず入金処理ができます。
その後の流れとしては毎月決済代行会社側で定められた期間内のコンビニ決済利用金額(売上)を決済代行会社へ支払う手数料と相殺してEC事業者へ入金、という流れになっています。
コンビニ決済の場合はお客様の購入金額ごとに手数料が変わる場合が多いようです。
例えばコンビニ決済代行を扱っている、GMOイプシロン株式会社の手数料を見てみましょう。
このように、決済額の幅によって手数料が決まっていて、ある一定の金額以降は料率での手数料というところが多いようです。
コンビニ決済において、お客様へ手数料分と上乗せしてはいけないということはないので、店舗によってはコンビニ決済の場合手数料として〇円を購入代金に上乗せして徴収するところもあります。
ここで徴収するかどうかは店舗次第といったところですね。
コンビニ決済のメリットはコンビニというどこにでもあるお店で支払いができる点です。外出のついでに払うことができますし、普段からよく買い物でも利用しているコンビニだからこそ気軽に支払ができるというのが最大のメリットと言えそうです。
また、上でも少し触れましたが、若い方などクレジットカードが作れない、作りづらい方やクレジットカードを使いたくない場合もコンビニ決済なら誰でも支払いができることもメリットです。
昔は現金のみでしたが今はPaypay払いなどバーコード決済もできるようになってきているようで利便性がさらに上がっている決済方法ですね!
商品が届いてから支払いができる後払い決済。商品が届いたのを確認してから代金を支払いたいと思っている方にはピッタリの決済方法です。
取引の流れとしては、購入者が注文すると後払い決済会社のほうで与信の確認を行い、EC事業者は通ったものに対して商品発送を行います。この与信のOK/NGに関してもクレジットカードと同様、利用しているECプラットフォームや受注管理システムによっては自動で管理できます。
商品発送時または商品発送後にEC事業者または後払い決済会社から請求書が送られます。
購入者は請求書をもとにコンビニや郵便局で支払いを行います。
一度後払い決済会社のほうで与信OKになって商品を発送したものは購入者の支払有無にかかわらず後払い決済会社が売上を立て替えて手数料と相殺して入金してくれるので、未払いの不安もほぼない決済方法です。
後払い決済会社へ支払う手数料は決済会社や契約プランによって変わりますが2.9%~5%となっていて、料率が低いと月額固定費を取られる場合が多いようです。
後払い決済は大手モールを見てもお客様へ後払い決済手数料を徴収しているところが多く、例えば楽天では後払い決済時の手数料として250円を徴収しています※2021年7月時点。
後払い決済のメリットは何といっても商品を受け取って確認してから支払ができることですね。また支払い方もコンビニや郵便局など身近にあるお店で支払うことができるうえ、手数料部分でご紹介したネットプロテクションズではLINEPayで支払うこともできるので決済会社によってはオンライン上で決済することも可能です。
但し、後払い決済を利用すると請求書に支払期限が記載されていて、期限までに支払を行わなかったり決済会社からの連絡を無視したりすると、次回以降後払い決済が利用できなくなることがあります(与信NG)。
AU/Docomo/Softbankなどの携帯キャリアの利用料金と一緒に支払ができるのがキャリア決済。決済を提供しているキャリアの携帯電話を持っていれば携帯で設定したID/Passと暗証番号を入力するだけで決済が完了するため、こちらも非常に手軽な決済方法です。
キャリア決済の場合は6%程度の料率で他の決済方法同様、売上から手数料を相殺して入金する形が多いようです。他の決済方法と比較すると導入費用や固定費もあるため一概には言えませんが、少し高く感じますね。
キャリア決済のメリットはクレジットカードを持っていないがスマートフォンなどの端末は持っている層がオンライン決済を行える点です。
また、定期購入などの継続課金にも対応しているため、毎月の支払もスムーズに行うことができます。
但し、大手3キャリアの使用者のみに限られてしまうことやキャリアの契約期間によって限度額が異なるため利用に制限があるのはデメリットとなりそうです。
ヤマト運輸など配送業者がお店に代わって代金を直接徴収する代金引換は昔から根強い人気がある支払方法です。
EC事業者は各種配送業者が提供している代金引換サービスを契約することで、ドライバーが徴収してくれるようになります。ドライバーが徴収した代金は配送業者のほうでまとめて決まった期間の代金(売上)から手数料を引いた金額を事業者へ入金します。
また、昔は現金のみのイメージが強かった代金引換ですが近年はクレジットカードなど現金以外でも支払ができるようになっています。
各契約している配送業者へ支払う手数料は購入者の利用代金ごとに料金が設定されているようです。1万円未満なら300円前後、以降数万~数十万単位で手数料が高くなる仕組みです。そのため1注文1注文の手数料は変わります。つまり購入金額が高くなればなるほど手数料の料率は低くなりますし、購入金額が低いと手数料率が高くなってしまうことになりますね。
代金引換では商品の受け渡し時に購入者から代金を受け取ることができるため、確実に支払を完了させることができ、購入者自身も支払を忘れることがなくお互いに安心して利用することができます。
また、誰でも利用できる支払方法のため、店舗は確認不要で注文が入ったらすぐに発送することができスムーズに商品を受け取ることができます。
但し、稀にイタズラ注文や何かトラブルによって商品がお客様のもとへ届かず倉庫へ商品が返ってきてしまうことがあります。この場合往復の送料に加えて代引き手数料も配送業者から請求されてしまう場合があります。
指定する口座へ代金を振り込んでもらう銀行振込も昔からある支払方法ですね。店舗側としても入金口座の開設をすれば、あとは購入者へ振込先の口座をメール等で案内すればいいだけなのでとても簡単です。
また、手数料についても振込手数料のみとなっており、事業者側にとってシンプルでわかりやすい決済方法と言えます。
銀行振込のメリットは先に挙げた事業者側の導入ハードルの低さももちろんですが、現金派の方が多い高齢者に人気がある決済方法です。
また、企業が商品を購入する場合でも企業の口座から振込が行えるため管理がしやすいのもメリットです。
但し、入金額を含む入金確認が必要なことが多く、導入ハードルは低いものの、運用の手間は少しかかるのはデメリットと言えそうです。
近年キャッシュレス化推進の影響もあり急速に伸びている決済方法がPaypayなどのID/バーコード決済。利用者はアプリを利用してバーコードを表示し、店舗側が読み取ったり利用者側がスキャンしたりして決済金額を読み取りタップひとつで決済が完了する、双方にとって簡単な決済方法です。
最初は実店舗向けに導入が進み、今では多くのお店で利用ができるようになりましたが、2020年ごろからECサイトでもPaypay払いができるようになりました。
(※カートシステム等利用しているシステムによりまだ対応していない場合もあります)
今後ますます拡大していくと思われる決済方法ですね。
ここまで近年で主要な決済方法をご紹介してきましたが、実際にどの決済方法がよく利用されているのでしょうか?
SBペイメントサービス株式会社が2020年12月に行った、ECサイトにおける決済方法の利用実態調査資料をご紹介します。
参照元:SBペイメントサービス株式会社-2020年のECサイトにおける決済手段の利用実態調査結果より
https://www.sbpayment.jp/news/press/2021/20210205_000877/
いかがでしょうか?やはりクレジットカードはポイントや手数料無料であること、持っている人の割合が圧倒的に多いといった理由から圧倒的に利用者が多い結果となっています。
また、2018年と比較して大きく変わっているのはPaypayの利用者が増えていますね。実は2018年はまだECサイトでPaypayが利用できなかったので2018年のデータには入っていないのですが、2020年にサービス開始してからこれだけシェアを伸ばしているので非常に注目度の高い決済サービスと言えますね。その他、コンビニ決済や代金引換、キャリア決済はあまり変化がないことから長い間固定で利用している層がいる可能性がありますね。
性別・年代別でも選ぶ決済方法は変わりそうですよね。上でご紹介した調査資料からさらに男性×年代別のデータも出ていましたのでご紹介します。
参照元:SBペイメントサービス株式会社-2020年のECサイトにおける決済手段の利用実態調査結果より
https://www.sbpayment.jp/news/press/2021/20210205_000877/
特筆すべきは10代のコンビニ決済の利用率の高さですね!その他代金引換も比較的よく利用されているようです。10~20代はその他の決済手段の割合が比較的高く、様々な決済方法を知っていて自分に合った決済方法を利用しているのかもしれませんね。
また、このデータで見ると高齢の方ほどクレジットカードを利用されていますね。とはいえ60代ではクレジットカードはバンバン利用しそうなので現金派なのはもっと高齢の方と言えそうです。
次に、女性×年代別の調査結果をご紹介します。
参照元:SBペイメントサービス株式会社-2020年のECサイトにおける決済手段の利用実態調査結果より
https://www.sbpayment.jp/news/press/2021/20210205_000877/
いかがでしょうか。女性と男性で違いがあるのは以下といったところでしょうか。
代引きは特に非対面での受け取りも増えていますし、今後は特に減少傾向かもしれませんね。
それでは、当社が運営しているマヌカハニーの通販サイトではどのような決済方法が利用されているのでしょうか。事例として公開します!
【当社ECの購買層】
【当社ECサイトで選択できる決済方法】
当社ECではクレジットカードの利用者は6割となっており、後払い決済が2番目に多い結果となりました。先ほどご紹介した調査資料では“その他決済方法”に入っていましたね。
クレジットカード情報を入力する手間やクレジットカードを使うことへ抵抗がある方が当社ECには比較的多いのかもしれません。
これまでにご紹介してきた結果からも、以下2つの決済方法は入れておくべき決済ではないでしょうか。
その他キャリア決済は若年層向けの商品を販売している事業者、代金引換はデータで見ると男性のほうが需要が高そうなので男性向けの商品を販売している事業者など、ご紹介したデータから考えてみてもいいかもしれません。
また、どの決済でも決済会社や決済代行会社へ手数料を支払うことになります。支払う手数料がどのくらい店舗の売上に影響するのか、試算して必要に応じてお客様へ手数料として請求するようにしましょう。
今回は幅広く奥深い“決済方法”についてご紹介しました。ここで紹介した以外にも交通電子マネーやApplePay、ペイジーなど書ききれないほど様々な決済方法があります。
ターゲット層に応じてどのような決済方法にするのか、ぜひ本記事を参考に取り入れてみてください!
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