プログラミング言語は日々進化をしており、機械語を直接扱うことでしかできなかったプログラミングは、様々な言語が開発されております。そこで今回はプログラミング言語の種類と用途について解説します。
目次
プログラミング言語とは、「人間がコンピューターに指示を出すための言語」です。コンピューターが直接扱うことができる言語を「機械語(machine language)」または「マシン語」と呼びます。
コンピューター内では機械語によって指示のやり取りをしているので、人が通常扱う日本語や英語といった言語(これを「自然言語」といいます)で指示をしてもコンピューターは理解することができません。
機械語は0と1の二進法で成り立っていて人が使う言語とは異なっています。そのため機械語をそのまま理解するのはとても難しいです。
プログラムを扱うコンピューターが誕生した初期ではプログラミングの手段が機械語のみでした。しかしコンピューターが発展しプログラムの規模が大きくなるにつれて、機械語のみでの作業では効率が悪くなってしまいました。
そこで「人間が理解しやすく」かつ「機械語に変換しやすい」ように作られたのがプログラミング言語というわけです。
*正確にはプログラミング言語の前に「アセンブリ言語」という機械語に近い形の言語が存在します。
プログラミング言語には一般の人でも一度は聞いたことがあるようなメジャーな言語から、専門家でも聞いたことがないようなマイナーな言語まで様々な種類があります。
その数は2023年現在ある程度の使用者がいるものに限っても約250種類以上があると言われています。
様々な種類のあるプログラミング言語ですが、大別すると「コンパイル型言語」と「インタプリタ型言語」に分けることができます。
*プログラミング言語で記述されたテキストのことを「ソースコード」と呼びます。
プログラミング言語で作成されたソースコードを機械語に変換することをコンパイルといいます。
コンパイル型言語とは、完成したソースコードをまとめてコンパイルして実行する言語となります。
コンパイル型言語のメリットは、実行速度が高速であることです。
コンパイル型言語は
という作業となるため、実行時にはソースファイルを必要としません。
そのため、指示を実行する際に作業が効率化され処理速度が速まるのです。
コンパイル型言語のデメリットは、手間と時間がかかることです。
コンパイル型言語で書かれたソースファイルを実行するためには一度コンパイルをしなければなりません。つまりソースファイルを全て完成させてからでなければ動作の確認ができないのです。
また、ソースファイルをまとめてコンパイルするため、エラーもまとめて対応しなければならないのもデメリットといえます。
インタプリタ型言語とは、ソースコードを順番に読み込みながら実行していく形式のプログラミング言語となります。
インタプリタ型言語のメリットは、作成したソースコードの実行結果をその場で確認していくことができる点です。
色を変える、動きを追加する、サイズを変えるといった修正をすぐに実行してくれるので変化を確認しやすいのです。
そのため、ソースコードに不具合があった場合にすぐにエラーを確認でき、デバッグをしやすいこともメリットの1つとなります。
インタプリタ型言語のデメリットは、実行速度が比較的遅いということです。
インタプリタ型言語は、
ソースコードを読み込んで実行
↓ 次のソースコードを読み込んで実行 |
を繰り返してソースコードを少しずつ処理していきます(この処理のやり方をインタプリンタといいます)。
ソースコードをその都度読み込んで実行していくため、コンパイル型言語に比べて実行速度が遅くなってしまう傾向にあります。
プログラミング言語には上記で述べた通り、多くの種類が存在しています。今回はその中から比較的習得難易度が低く、かつ需要の高い言語をいくつか紹介いたします。
PHPは1995年ごろに誕生したインタプリタ型言語の一種です。サーバーサイドのWeb開発に用いられるプログラミング言語で、Webアプリケーションで使用されており、日本でも多くの企業で利用されているCMSのWordPressもPHPで構築されているため、数あるプログラミング言語の中でも高い人気を誇っています。
文法も比較的わかりやすく、人気であるがゆえにインターネット上でも多くの情報があるため、初心者にもおすすめの言語のひとつとなります。
普段見ているWebサイトなどもPHPを使用している可能性が高く、今後の需要も高いプログラミング言語ですが、一方でWebアプリケーション以外の開発には向いていません。
iPhoneなどのアプリ開発にはSwiftなどの別言語を学習する必要があります。
JavaScriptは1995年ごろに誕生したインタプリタ型言語の一種です。JavaScriptは主にブラウザ上で実行されるプログラミング言語で、Webサイト上で「動き」を見せたりする際に使用されることが多いです。
PHPやRubyといった他の言語は開発環境を自分で準備する必要がありますが、JavaScriptはブラウザ上で開発することもできるため、開発のための敷居が低いことも特徴の1つです。JavaScriptにはjQueryというとても有名なライブラリが存在します。
ライブラリとはJavaScriptの動作をある程度まとめて作ってあるファイルのことで、こちらを使うことで動作に必要な記述を大幅に省略することができます。
様々なWebアプリケーションで使用されているため、需要がとても大きいプログラミング言語といえるでしょう。
Rubyは1995年に登場したインタプリタ型言語です。
まつもとゆきひろ氏によって生み出された国際的に認められている唯一の国産のプログラミング言語です。日本人が開発した言語のため日本語の参考情報が多く、不明点をインターネット上で解決しやすくなっています。
コードがシンプルでわかりやすく、プログラム変更やデバッグがしやすいというのも特長で、開発スピードが早いというメリットを持っています。Twitterや食べログなどといった有名なWebサービスがRubyで構築されており、多くの実績があります。
Pythonは1991年ごろに登場したインタプリタ型言語です。世界的にも人気のあるプログラミング言語の1つでGoogleの3大言語(Googleの社内標準として使われているプログラミング言語のこと)にも挙げられています。
汎用性が高く、AI開発やデータ分析・開発、Webアプリケーション開発といった幅広い分野で活用されており、Pythonを使って構築されたサービスとしては、Instagram(インスタグラム)やYoutubeなどが有名です。
利用者の多い言語なので情報も比較的多いのですが、残念ながらRuby等に比べると日本語での情報がまだ少ないというのが現状です。
Swiftは2014年にApple社が開発・発表した比較的新しいコンパイル型言語です。
iPhoneやiPadといったiOSを使用したApple社製品のアプリ開発に特化した言語といえます。
macOSのアプリ開発やiOS向けのアプリ開発を得意としていた言語に「Objective-C」という言語があるのですが、その後継言語として発表されました。
Objective-Cの後継言語のため、SwiftにはObjective-Cとの互換性があります。
Swiftは主にApple社が提供しているアプリ開発のための統合開発環境「Xcode」を使用することで開発することができます。
コンパイル型言語であるSwiftですが、Xcodeの機能である「Playground」を使うことで、コンパイルすることなく動作確認をすることができるので、インタプリタ型言語のようにデバッグをしやすいという特徴を持っています。
2020年には日本でのシェア率が高いOSであるWindowsでもSwiftを公式にサポートすると発表しました。日本ではiPhoneのシェア率は非常に高いため、これからも需要が高まっていくであろうプログラミング言語といえるでしょう。
上記で紹介したインタプリタ型言語とコンパイル型言語は文字や記号、数字で記述をした「テキストプログラミング」と呼ばれる種類になります。
一方、図形やイラストを組み合わせてプログラミングする「ビジュアルプログラミング」という方法があります。
視覚的にわかりやすいプログラミングができるため、子供でも学びやすいのが特徴です。
ビジュアルプログラミング言語は図や絵といったブロックを並べ替えたり線で繋いだりすることでプログラムを作ることができます。
そのためマウス操作が主となるため、キーボードになれていない小さな子供でも取り組むことができます。
また、ビジュアルプログラミング言語に取り組むことは、論理的な思考をするための訓練にもなります。どうすれば思った通りの動作をすることができるのか考えるようになり、試行錯誤の癖を身に着けることができるからです。
ビジュアルプログラミング言語のデメリットは構築や修正に時間がかかる点です。
複雑な動作を実行しようとするとブロックや線をたくさん組み合わせなければならず、コードの量がとても多くなってしまいます。
また、ビジュアルプログラミングはテキストプログラミングとは違い、検索する機能が弱い面があります。そのため変更や修正が必要になった場合、どこを直せばいいのか検索をすることが難しく時間がかかってしまう場合が多いです。
プログラミング言語は日々進化をしています。
かつては機械語を直接扱うことでしかできなかったプログラミングですが、現在は様々なプログラミング言語が開発され、場合によっては子どもでも手を出すことができるようになりました。
また、上記で述べているコンパイル型言語とインタプリタ型言語に関しても、現在は開発環境の進歩によってコンパイルが高速化したりインタプリンタの処理速度が高速化したりしており、明確な差が出にくくなってきています。
プログラミング言語には多くの種類があり、目的の沿ったものを選択するのも大切です。例えばPythonとRubyと比較されることが多く、RubyがWebサービス開発に強いのに対し、Pythonは機械学習やデータサイエンス領域に強いと言われています。
開発環境にしても、本格的なものからオンラインのサービスを使ったものまであるので、ぜひ挑戦してみてください。
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