ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリにある広告スペースに表示される動画、画像、もしくはテキストのみの広告を指します。
ユーザーが検索エンジンを使い、キーワード検索を行った際に画面の上または下に登場するリスティング広告のほか、Google AdWordsとYahoo!プロモーション広告には、もう一つ、ディスプレイ広告というメニューがあります。
今回はこのようなディスプレイ広告の特徴についてお話ししたいと思います。
ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリにある広告スペースに表示される動画、画像、もしくはテキストのみの広告を指します。
たとえばPCの場合、このような形で表示されるバナーがディスプレイ広告です。
※赤枠部分がディスプレイ広告です
スマホの場合はこのような形で表示されます。
ディスプレイ広告はリスティング広告とは違い、キーワードを検索したユーザーに表示させるものではなく、出稿媒体、過去のサイト閲覧履歴や地域、年齢などのターゲティングを行い、バナーを表示させる広告です。そのため、ニーズに訴えかけることができるため、潜在顧客を引き出せる可能性があります。
たアプローチしたいターゲットの属性や、過去に自社サイトに来た人などターゲティングの設定をしておき、これらの条件に一致するユーザーがGoogleやYahoo!、そしてこの提携先のサイトを見たときに広告を表示させることができます。
例)紳士服の販売サイトが、30代から50代の男性をターゲットに、自社サイトに来たことがある人に対し、シーズンに合わせたオススメのスーツ記載したバナー広告を配信することで再度サイトへ訪れ購買してもらえる可能性があります。
また、リスティング広告とは違い、ディスプレイ広告はビジュアルで訴えることができるため、アパレル系商材ではその特徴が一目でわかるようになります。そのため、「ちょっと見てみようかな…」という感じで気軽にクリックできるような演出も可能です。
さらに、パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットのサイトにもディスプレイ広告は表示することができます。
ディスプレイ広告の媒体はGoogleのGoogle ディスプレイ ネットワーク(GDN)、Yahoo!のYahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)の2種類があります。
GDNはGoogleと提携しているウェブサイトの閲覧、YouTubeの動画閲覧時などにこれらのユーザーに向けて広告を表示します。
YDNはYahoo!JAPANや提携サイトに広告を表示します。また、Yahoo!ニュースやヤフオク!などのサ―ビス、パートナーサイトのコンテンツページに広告が配信されます。
GDNもYDNも広告の仕組みはほぼ同じです。違いは広告の配信先やバナーサイズ、表示URLの長さなど、細かな部分となっています。
検索エンジンを利用するユーザーも一昔前はYahoo!の方が多かったものの、近年ではその差がなくなり拮抗しています。それゆえ集客における媒体差はあまりなく、広告設定や運用の余裕があれば、GDNとYDNの両方に広告出稿し、万遍なく集客していく方が良いでしょう。
ディスプレイ広告とリスティング広告、違いをシンプルにわけると、下記の3つが異なります。
順番に見ていきましょう。
リスティング広告の場合、掲載場所はGoogleとYahoo!が提携している、検索ネットワークとGoogle、Yahoo!それぞれの検索結果画面です。
しかし、ディスプレイ広告の場合、検索結果画面だけでなく、GoogleとYahoo!がそれぞれ提携しているサイトの広告枠に掲載が可能です。
GDNの場合、Google Finance、Blogger、YYou Tube、アメブロ、価格コム、mixiなどに配信されます。
YDNはYahoo!が運営しているサービスサイト以外にも、pixiv、アメブロ、ニコニコ動画、クックパッドなどの提携パートナーサイトに掲載されます。
掲載フォーマットはテキスト形式のほか、写真、画像などで構成したイメージ広告、アニメーションを利用した広告、動画広告といったフォーマットがあります。
リスティング広告はキーワードを検索したユーザーへ出稿するため、細かいターゲティング設定を行うことができません。
しかし、ディスプレイ広告では、様々なターゲティングによって、アプローチするユーザーをコントロール出来る点が大きな特徴です。年齢・地域などのユーザー情報や過去のサイト閲覧履歴、媒体指定など細かいターゲティングが可能になります。
その他に以下のような違いもあります。
ディスプレイ広告には非常に多くの広告掲載サイトがあり、閲覧ユーザーが無数にいるため、リスティング広告よりもはるかに多くの広告表示機会(インプレッション)があります。そのため、ターゲティングをしっかりと行わないとクリックされる回数も多くなり、広告費の消化ペースがより早くなってしまいます。
サイトを訪れた人、特定の分野に興味がある人などをターゲティングできるため、見込み度の高い潜在層へ配信することが可能になります。
一方で、ディスプレイ広告はリスティング広告と以下のような共通点があります。
広告がクリックされた時点で広告費が発生します。
リスティング広告のようにGoogle AdWordsやYahoo!プロモーション広告それぞれのアカウントから、ディスプレイ広告の設定を行います。
クリック数やクリック率など広告に関わる指標が同じであるため、広告プランの作成から効果検証、改善までPDCAを回し、戦略的な広告運用が可能です。
ディスプレイ広告にできてリスティング広告にできないこと、それはターゲティングです。
広告を配信する人を予めこちらから絞り込めるため、属性不明なユーザーがキーワードを検索してくれるのを待つのとはまったく異なる性質を持っています。
ターゲティングの仕方はGDNとYDNで少々違う面がありますので、以下まとめてみました。
広告を出稿する際に商品やサービスにあったキーワードやフレーズを選択(コンテンツキーワード)する方法や、自動車やファッションなどの情報カテゴリー(トピック)を選択し、広告と合った内容のサイトに広告を配信します。
特定のユーザーグループにアプローチします。
オーディエンスターゲティングでは「アフィニティカテゴリ」という機能を使い、特定分野に興味を持つユーザーを絞り込んで広告を配信します。特定の分野の商品を好み、かつたくさんのユーザーに広告を表示したい場合は「カスタムアフィニティカテゴリ」を使い、キーワード入力やURLの指定で幅広く絞り込みを行います。
また、リマーケティング(以前、自社サイトを訪れたユーザーが、GDNの提携サイトを見ているときに広告を表示)も設定することが可能です。
広告掲載場所を手動で選択する。広告表示サイトやアプリの個別選択ができます。
GDNでは上記のターゲティングを行う前に、広告を配信する大まかな範囲を決めます。それが「検索ネットワーク(ディスプレイ ネットワーク対応)」、「ディスプレイ ネットワークのみ」といったキャンペーンタイプの選択になります。
検索ネットワークを選択した場合、リスティング広告とディスプレイ広告両方に広告出稿ができます。ディスプレイ広告のみに配信したい場合は、ディスプレイネットワークのみを選びましょう。
「配信地域」も選択できます。全国配送OKのネットショップではなく、地元向けのリアル店舗の場合、集客範囲が狭くした方が効果的です。そのため、配信地域を絞り込むことでムダな広告クリックを減らし、広告費を最適化していく必要があります。なお、国や都道府県、市町村レベルまで指定が可能です。
「配信デバイス」の設定もスマホの普及に伴い必要不可欠な設定となってきました。広告の掲載割合もパソコン、スマホ、タブレットといったデバイスごとに細かく設定できます。また機種のモデルやOSなども指定可能です。
YDNもGDNと同じような仕組みで広告配信先のターゲティングが可能です。
性別・年齢・地域などターゲットを設定し、広告配信先を絞り込みできます。
たとえばある地域に新しくお店を出店したものの、認知度が低い場合。チラシ配りなど近所への周知のほか、周辺地域の見込み客へのアプローチ手法として、地域ターゲティングの利用が有効です。
リアル/ネット/地元/周辺地域といった多角的なアプローチで認知度の一層のアップが期待できます。
ユーザーの興味や関心をとらえ、それに連動して広告を表示することが可能です。
閲覧しているサイトの内容、閲覧履歴、検索履歴などの行動履歴をもとに広告配信を行います。
パソコンやスマホ、タブレットの3種類の中から予め設定したデバイスを使っているユーザーのみ、広告を表示することが可能です。なお、スマホはOSなどの設定もできます。
キーワード検索時のワードを元に、ターゲティングすることが可能です。
検索エンジン経由で自社サイトに訪れる、もともと興味や関心が高いユーザーに対して、自ら検索していないときでも自社サイトに関するバナー広告を配信することで、「寄り添った」「親密感をもたらす」アプローチができます。
一度サイトを訪れたユーザーに対し、広告表示が可能です。
たとえば、商品ページを閲覧したものの購入に至らなかったユーザーに対して、別サイトを閲覧している際にバナーを表示し、再度アプローチできます。購入検討中の人の背中を押してあげるようなイメージですね。
広告を配信したいサイトや配信したくないサイトを指定して広告配信を行います。
このようにGDNもYDNも、ターゲットユーザーを絞り込み広告を配信し、より購入確度の高いユーザーの呼び込みを行うためのシステムが備わっています。
プレースメントによって、全く関連性の無いウェブサイトへの広告出稿を控えられる点も、集客効率をアップさせるために重要な意味を持っています。
またディスプレイ広告は、テキスト形式、イメージ画像、アニメGIFや動画などで広告を作ることができます。表現の幅も広く、動画ならストーリを作り、より訴求力に富んだ広告をユーザーに見てもらうこともできます。こういった意味で、テキストのみのリスティング広告よりも表現の幅が広く、また関心の異なるユーザーに対して商品に関する多くのメッセージを訴えられる点が、ディスプレイ広告の魅力と言っていいかもしれません。
ディスプレイ広告は、広告を露出したい条件を細かくターゲティングすることが可能です。様々なターゲティングによって、自社に興味がありそうな潜在顧客に対して効果的にアプローチすることができます。
ディスプレイ広告は検索広告よりもCVRが低い傾向にあるとされています。しかしより購入確度の高いユーザーへアプローチしたり、関心の異なるユーザーに対しても訴えられる点が集客効率をアップさせるための役割を持っています。
GDNとYDNで利用しているユーザー層や掲載サイトが異なるため、両方に広告を出稿することをおすすめしています。ただし出稿費用を少額から始めたい場合、成果の学習面から一方にした方が効率よいケースもあります。
ディスプレイ広告を効果的に活用するには、まず広告目的や配信ターゲットを明確にすることが大切です。そしてディスプレイ広告の特徴やメリット・デメリットをしっかり理解して取り組みましょう。ディスプレイ広告について困った時は当社の「広告運用サービス会社」にご相談ください。
ここまでディスプレイ広告について見てきました。
ディスプレイ広告は、商品やサービスにあまり関心がないユーザーに対してこちらから広告を見てもらうスタイルです。一方で、リスティング広告はキーワードに関する情報ニーズがある人に対し、広告が表示されるように調整し、関心を高めるテキストを見せる受動的なスタイルです。このように広告配信のアプローチが別の角度になります。
この違いを踏まえた上で、最適な広告設計、コミュニケーション設計を行っていくと効果的な広告配信ができます。
画像や動画など広告表現の幅広さや、ターゲティングの細かさもディスプレイ広告のメリットなので、必要に応じて利用し効率的な集客を目指していきましょう。
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