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インフルエンサーマーケティングを行うなら押さえておきたい目標設定と効果測定について

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芸能人やインスタグラマーなどの影響力ある人物の発信を通して商品・サービスのPRを行う「インフルエンサーマーケティング」は、近年のマーケティングトレンドの一つとして注目を集めています。

最近はインフルエンサーマーケティングを円滑にすすめるためのサービスや企業も登場していて、企業にとっても導入ハードルが下がっているのではないでしょうか。しかし、流行りだからと安易にインフルエンサーマーケティングを開始すると、思うような効果が出ないなど失敗につながるかもしれません。

インフルエンサーマーケティングを成功させるポイントは、適切な目標設定と効果測定です。依頼するインフルエンサーによっても投稿内容が変わるので、上手に状況を整理しながら進めなければ、コントロールが難しくなってしまいます。

こちらでは、これからインフルエンサーマーケティングを始めたいという方、インフルエンサーマーケティングを始めたけれど進め方に迷っている方に向けて、効果的な目標設定と効果測定のコツについてご紹介します。

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目標設定する際のポイント

インフルエンサーマーケティングを始める前にかならず行っていただきたいのが、「目標設定」です。なぜインフルエンサーマーケティングを行いたいのかという目的にあわせて、目指すべき指標を具体的に設定しましょう。

適切な目標設定を行っていなければ、いざ施策が終了したときに「費用対効果はどうだったのか?」という振り返りができず、継続すべきか、ほかの施策に切り替えるべきかという判断にも迷ってしまいます。

目標を設定する際には、以下のポイントを意識してください。

まずは「KGI」を設定する

KGIとは、Key Goal Indicatorの略で、いわば「インフルエンサーマーケティングを行う最終目的」のことです。

誰が見ても達成した・達成しなかったという判断ができるよう、数値を用いて具体的なKGIを設定するのがポイントです。

例えば、下記のような具体的な指標設定をします。

  • 現在のリピート率から10%向上させる
  • 新規問い合わせ数を3倍にする
  • これまでアプローチが弱かった20代からの購入数を20%増やす

KGIを決めるにあたっては、新規ユーザー獲得やリピーター率の向上、ブランディングなど大まかな方向性を決めた上で具体的に数値化しましょう。

KGIを達成するためのKPIを決める

KGIを決めたら、次にいくつかのKPIを定めます。KPIとはKey Performance Indicatorの略で、達成状況を評価するための指標です。KGIが結果を判断するための指標だとしたら、KPIは過程を評価するための指標です。

KGI達成のためのKPIを設定しておくことで、達成状況の細かな把握ができるようになります。もし上手くいかなかった場合でも、KPIに沿って効果検証を行うことで失敗原因の把握ができ、改善につなげることができます。成功した場合も「なぜうまくいったのか」が細かく分析することで、次回にその気づきを活かすことができます。

KPIは複数設定することが多いですが、あまりにたくさんのKPIを作ると逆に判断が難しくなる可能性があります。数個ほどに絞って設定し、確実にKPIの状況を把握するようにしましょう。

KPIを考える際は、一般的に「SMART」の頭文字から始まる5つのポイントを意識すると良いと言われています。

Specific 具体的なもの
Measurable 計測できる(定量的な)もの
Achievable 達成可能なもの(高すぎる目標設定では、達成できずに本末転倒です)
Relevant KGI達成のために関連性があるもの
Time-boun 適切な期限で区切られているもの

KPIを設定したら、上記を満たしているかチェックするようにしましょう。

SNSごとの特徴を考慮する

インフルエンサーマーケティングと言っても、利用するSNSによって得意とするジャンルやアピール方法が違います。各SNSの特徴を押さえた上で適切な目標を設定する必要があります。

例えば、Instagramは投稿内にURLのリンクを貼ることができません。つまり、Instagramからのサイト誘導は期待できないので、直接的な売上や問い合わせにすぐにつながるわけではありません。

インフルエンサーマーケティングの効果を正しく把握し、それを今後の広告運用に活かすためにも、各SNSの特徴を理解し、それぞれにマッチした目標設定を行いましょう。

SNSごとの指標の考え方については、次の項目で触れていきます。

目標設定の際に参考にしたい各SNSの数値

インフルエンサーマーケティングで利用される主なSNSはTwitter、Instagram、Facebookの3つです。これらのSNSには機能や得意分野に違いがあるので、各特徴を押さえた上で目標設定をすることで、効率的な現状把握ができます。

Twitter

主に短文を投稿するSNSで、画像や動画との相性も良いのが特徴です。拡散力に圧倒的な強みがあり、キャスティングやクリエイティブ作成が上手く行けば、期待以上に多くのユーザーに情報を伝えることができます。

また、投稿にリンクURLを設定することができるので、投稿後のアクセス数測定やコンバージョン測定までつなげやすいという特徴があります。しかし、その利用の手軽さから競合も多く、また日々多くの情報がやり取りされているSNSでもあるので、戦略的に運用しなければ「結局誰にも見てもらえない」という状況になりかねないリスクも秘めています。

Twitterでの効果測定としては、以下の指標が用いられることが多いです。

インプレッション数

その投稿がどのくらい見られたか

エンゲージメント数

リツイートやいいね、コメントなど、投稿を見たユーザーの反応数

URLのクリック数

投稿に記載されたURLがどのくらいクリックされたか。発展させて、直接的にどのくらいコンバージョンにつながったかを測定することもできます

フォロワー数

自社アカウントを持っている場合は、その公式アカウントのフォロワー数がどのくらい増えたか

Instagram

Instagramは、写真や動画をメインに投稿するSNSで、ビジュアル面での訴求に強みがあります。グルメやファッション、旅行、インテリアなど世界観を伝えることでファンが増えるようなジャンルには親和性が高いです。

ただ、SNSの特性として、情報の拡散や直接的なWebサイトへの流入が難しいというデメリットがあります。まず、Instagramの投稿にはURLリンクが設定できません。URLの記載はできますが有効なリンクが追加されないので、自社サイトへ誘導したいという場合はアクションにつなげるのは難しいでしょう。一応プロフィール画面にはURLを設定できるので、インスタグラマーの投稿を見る→興味を持ってアカウントのトップページを開く→そこからURLをクリックし遷移するという導線は準備できます。

※Instagram広告として出稿すればリンク追加もできますが、インフルエンサーマーケティングとは異なるので、今回は詳しく触れません。

また、Instagramの投稿には拡散機能がありません。インスタグラマーのPR投稿を見て「これ、いいな」と感じたユーザーがいたとしても、それ以上に投稿は広がらないのです。拡散機能と同じく検索機能が弱いのもInstagramの特徴です。しかしInstagramには「ハッシュタグ」文化が根づいており、適切なハッシュタグを設定することでターゲットユーザーにインフルエンサーの投稿を見つけてもらいやすくなります。

Instagramを利用する際の目標設定としては、以下の数値が活用できます。

インプレッション数/リーチ数

Instagramの投稿が閲覧された回数

エンゲージメント数

Instagramの投稿に、いいねやコメントなどのアクションが行われた回数

フォロワー数

自社アカウントがある場合は、そのフォロワーがどのくらい増えたか

プロフィールからの誘導率

カウントプロフィールに記載したURLのクリック率

ハッシュタグの投稿数

関連ハッシュタグの投稿数の推移(指定のハッシュタグを記載することで、キャンペーンへの応募とするなどの試みもできます)

Instagramは、「興味や関心のあるユーザーの投稿を見る」という使われ方の多いSNSです。どちらかというと、Web広告の中でもマス広告のイメージが強いといえます。効果測定の際には、「より多くの人に見られたか」ということよりも、「より多くのエンゲージメントが得られたか」どうかで判断するほうが、その投稿のKGIに対する効果測定として望ましいです。

Facebook

基本的に実名で行うSNSであるFacebookは、他のSNSと比べても信頼性の高い媒体です。Twitterと比べてたくさんの文章を読みやすく掲載できますし、Instagramと同様に(あるいはそれ以上に)たくさんの写真や動画を掲載することもできます。また、Twitterと同様、投稿内のURLから自社サイトに誘導したり、投稿を見たユーザーが自分の友だちに拡散したりする機能も備わっています。

他のSNSに比べて更新頻度や盛り上がりがやや少ない印象はありますが、ターゲット層の想定とキャスティングが上手く行けば効果が出ることが期待できます。

Facebookを導入する際には、以下の指標をチェックしましょう。

リーチ数

いわゆるインプレッション数のこと

エンゲージメント数

投稿や自社アカウントへのいいねの数、記事のシェアの数、コメントの数

投稿内のURLクリック率

発展させて、直接的にどのくらいコンバージョンにつながったかを測定することもできます。

効果測定する際のポイント

インフルエンサーマーケティングは、人気の人物が紹介することによる認知度向上・魅力アップを図るマーケティング手法です。この「人が紹介する」という点が特徴的なので、効果測定を行う際も従来の広告運用とは違った角度から測定・分析を行うことが重要です。

ここでは、インフルエンサーマーケティングの効果測定を行う際のコツについてお話します。

長期的に見る

インフルエンサーマーケティングの特徴の一つが、「すぐに効果が出るわけではない」というところです。TwitterやFacebookのように、URLの記載ができて拡散力の期待できる媒体であれば一定のスピード感を持った運用もできますが、Instagramであればブランド力向上など長期的視野を持った運用が適した使い方です。

そもそも、インフルエンサーマーケティングで作成した投稿を見るユーザーは、その時点では商品・サービスを知らなかったり、全く購入の必要がなかったりする状態です。購入を検討して検索しているユーザーに向けて広告を出すリスティング広告と比べて、購入に動くまでの時間がかかるということは理解しておきましょう。逆に言えば、短期的な売り上げを考えている場合は、インフルエンサーマーケティングではなく、他の広告手段が有効なケースがあります。

リスティング広告やディスプレイ広告とくらべて、売上につながるまでの時間がかかることを念頭に置き、長い目で効果検証を続けましょう。

量よりも質を重視する

インフルエンサーマーケティングの特徴は、あるコミュニティにおいて知名度のある人が商品・サービスを紹介するという構造にあります。マーケティングを行う際は、「できるだけたくさんの人に見られること」を重視して効果測定したくなりますが、インフルエンサーマーケティングにおいては1つの投稿がどのくらいユーザーの心を動かしたかのほうが重要です。

インプレッション数やリーチ数だけで判断するのではなく、どのくらいアクションにつながったか、好意的な意見が見られたかという投稿の反応の「質」にフォーカスした分析も行いましょう。

「100万人のフォロー数を誇るインフルエンサーの投稿で得られた1,000のいいね」よりも、「1,000人のコアなファンがいるインフルエンサーの投稿で得られた100のリアクション」の方が将来の売上につながるかもしれません。

自社の商材に合ったインフルエンサーをキャスティングして、ターゲット層に向けて魅力的なコンテンツを発信できるように調整しましょう。

LTVを重視する

長期的に見て、売上の推移も確認していくことになります。この時、他のマーケティング手法と比較して、LTVはどうなっているかにも注目してみましょう。先述の通り、インフルエンサーマーケティングの対象はインフルエンサーの「ファン」にあたる人たちです。好感を抱いている人、憧れを抱いている人がおオススメする商品やサービスなので、お試し購入だけでなく、継続購入になる確率も高いと期待できます。一人の顧客が生涯に渡って生み出す価値を「LTV」と呼びますが、インフルエンサーマーケティングが成功していれば、従来のマーケティング手法の結果よりもLTVが高くなっている可能性があります。

LTV(ライフタイムバリュー)とは?EC事業者なら知っておきたいeコマーストラッキングとLTV

効果の最大化を目指す広告運用

広告予算を色々な媒体に配分する上で、最適な媒体選定や媒体ごとの最適な運用は豊富な経験が求められ、課題抽出から改善を行うPDCAサイクルを行うには多くのリソースが必要です。

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おわりに

インフルエンサーマーケティングは、インフルエンサーという人を介した広告なので、従来のWeb広告と比べても運用にコツが要ります。目標設定や効果検証が重要である点は同じですが、投稿の内容や状況も異なるため、一概に数字だけを見ていては正しくデータを読み取れるとは限りません。

インフルエンサーマーケティングに取り組む際は、SNSごとの違いを理解した上で、適切なKPIを設定して効果を確認しながら進めるようにしましょう。インフルエンサーマーケティングを実施するところに注力するあまり、目標設定が曖昧になってしまうと、なぜ成功したか/なぜ失敗したかがわからず、効果的な広告運用が難しくなってしまうからです。

今回ご紹介した観点をもとに、適切な目標設定と効果検証を取り入れながらインフルエンサーマーケティングを進めてください。当社でもインフルエンサーマーケティングサービスを展開しております。始めてみたい方は、お気軽にご連絡ください。

 

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