そこで、今回はページランクの仕組みやSEOとの関係性、運用上の注意点について解説します。
目次
ページランクの概要を説明する前に、Googleガイドラインについて触れておきたいと思います。ページランクを意識してWebページを調整する際は、Googleガイドラインに違反しないように注意する必要があります。
Googleが提供する『Search Consoleヘルプ(リンク プログラム)』の内容によると、以下のようなサイトリンクの操作は違反となる恐れがあります。
参照元 : Search Consoleヘルプ(リンク プログラム)
その他、Googleガイドラインには正しいサイトリンクの設定について取り決めが明確に定められています。これらのルールに違反すると、せっかく運用してきたWebサイトの評価が下がり、SEO効果が望めない可能性がありますので、サイトを運用する際は事前に確認しておきましょう。
それでは、次章にてページランクの概要について解説していきたいと思います。
ページランクとは、Googleの検索エンジンが行なうWebページの評価方法を指す用語です。略してPRと呼ばれることもあります。
0〜10の11段階に分けて評価されており、Webページの被リンク数とその質によって計られています。
評価スコアが高いほうが検索エンジンから評価されていることを指しますが、各Webページのスコアは現在公開されていません。(Googleより2016年4月にページランクの公開が完全に停止しました。)
ページランクは、Googleの創設者メンバーであるラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンによって1998年に開発されました。検索エンジン自体の歴史は古く、1990年に開発された初の検索エンジン「Archie(1995年に撤退)」や1995年に誕生した「Yahoo! Search」などと比べると遅れて登場したことになります。
ページランクの特徴は、それまでの検索エンジンと違い、学術論文の評価で用いられている「引用されている論文の数」が多いほど信頼がおけるという考え方を導入した点です。
ページランクはGoogleの商標であり、独自のアルゴリズムには特許が申請されています。現在は、Googleではなくスタンフォード大学が特許を保有しています。
では、次にページランクとSEO対策(検索エンジン最適化)との関係性について、ご説明していきたいと思います。
ページランクは200点ほどあるGoogleの検索アルゴリズム決定要因のひとつに過ぎません。しかし、以前にGoogleは公式にページランクがSEO効果に関係があることについて言及しています。その点から考えると、ページランクを向上させるために施策を行うことは、SEO上で有効な手段だといえるでしょう。
Webサイトをユーザーが満足する設計・コンテンツに仕上げ、外部の優良サイトから参照されるようになることで、ページランクの向上およびSEO効果が期待されると考えられます。
ページランクのSEO効果を考えるうえで、検索エンジンであるGoogleのアルゴリズムが気になるかと思いますが、その仕組みは公開されていません。そのため、ページランクをはじめ、その他の様々なSEO対策は、あくまで検索順位に影響を及ぼす可能性が高いとみられているに過ぎないことを理解しておきましょう。
Googleのアルゴリズムは、ユーザーが求めている情報をより瞬時に提供するために、変更が頻繁に行なわれています。アルゴリズムが変更される度に、世界中のSEO専門家が要因を調査し、効果があるSEO対策がアップデートされているのです。
先ほどご説明したように、Googleの検索エンジンに影響を与える要因は200点以上あるといわれています。以下がそのうちの一部となります。ページランクの改善だけにとらわれず、Webページ全体の課題を整理し、影響が大きく、作業が楽なものから進めていく視点を忘れないようにしましょう。
では、次にページランクの仕組みについて解説していきたいと思います。冒頭にて、Webページの被リンク数と質によってページランクがスコアリングされることをご説明いたしました。ですが、単純に該当のWebページが多くのサイトからリンクをもらっていれば、評価が高くなるというわけではありません。
例えば、5つのサイトから被リンク設定されているWebページAと、3つのサイトから被リンク設定されているWebページBがあったとします。一見すると、WebページAの被リンク数が多いため、スコアが高いように思えますが、スコアは各被リンクのページランクに影響されます。
つまり、WebページBの被リンクのページランクが高い場合、Bの検索順位のほうが上位表示されるのです。(SEOへの影響は前章でご説明したように、多数の要因があるため一概にはいえません。)
このような仕組みで、リンクが1つのWebページ、さらに次のWebページと受け継がれた場合、ページランクも受け継がれる仕組みとなっています。
ここまで、ページランクはSEO上効果があると予想されること、その仕組みなどをご説明してきました。自分のWebページへの流入増に関わるわけですから、ぜひともページランクを確認する方法を知りたいですよね。
Webサイト運営者であれば誰しも知りたいであろうページランクですが、残念ながら正確な確認方法は存在しません。以前はGoogleのツールバーを参照することで、0〜10までの評価スコアの概算値を確認することができました。
しかし、2013年にツールバーのページランク更新を停止したことを受けて、2016年4月にスコアは完全に非公開となりました。
SEO対策に向けて、確認しておきたいページランクは非公開ではありますが、代わりの方法を用いて、おおよそのページスコアを確認する方法はあります。では、その方法についてご説明します。
ページランク自体を正確に確認する方法はありませんが、インバウンドマーケティングソフトウェアである「Moz(モズ)」またはSEOの被リンク分析・競合調査ツールである「Ahrefs(エイチレフス)」を利用することで近しいとされる値をチェックすることはできます。
引用元 : Moz
2004年に開発されたアメリカ発のツールです。Open Site Explorerにアクセスした後、確認したいWebページのURLを入力すると、DOMAIN AUTHORITYが上限を100として数値化されます。
ページランクは11段階スコアでしたが、DOMAIN AUTHORITYは100段階であるため、10分の1にしてページランクに見立てて考えることができるでしょう。
Mozは無料から使用することができますが、DOMAIN AUTHORITYを常時確認するには、有料版の購入が必要となります。
引用元 : Ahrefs
AhrefsもMozと同じように、指定のWebページのドメイン毎・ページ毎の評価数値を確認することができます。ログイン後、表示される入力フォームに確認したいWebページのURLを入力すると、Domain Ratingが上限を100として数値化されます。
最後にページランクに関する注意点についてご説明します。ページランクがSEO対策に効果的だと思われることは先ほど解説しましたが、Webサイト運営者の「ページランクを改善してほしい」というニーズに向けて、悪質な施策を提案する業者もいますので注意するようにしてください。
例えば、「過度にWebサイトの外部施策としてページランクの改善を押してくる業者」「設定された被リンクにページランクを悪用したサイトからのリンクがある」などが見られる場合は、その業者を避けたほうがよいかもしれません。
外部施策および外部リンクに関しては、以下の記事にて詳しく解説しています。
Search Consoleを使って外部リンクを調べる方法があります。もしくはリンク精査を行っているサービス会社へ相談するのもいいでしょう。当社のSEOコンサルティングサービスでも対応可能ですので、宜しければ一度ご相談ください。
良質なリンクを集めるにはユーザーに有益となる情報を掲載したり、コンテンツの質を高めることが重要です。また、SNSなどを活用して多くのユーザーに知ってもらうことも一つの方法です。当社では様々なSEOサービスで質の高いコンテンツ制作の支援を行っておりますので、是非一度お気軽にお問い合わせください。
リンク元のページや被リンクが削除されない限り、評価はずっと蓄積されていきます。
ページランクはWebページがどのくらいのリンクを集められているかを表す指標です。質の高いリンクを集められていれば、自社ページがユーザーにとって信頼性のあるページであることを表しているという意味になります。
ページランクは被リンクの数と質によって評価されます。集まるリンクの中にはスパムとみなされる悪質なリンクの場合もあるので注意が必要です。ただリンクを集めるだけでなく、自社サービスと関連性のあるサイトやページランクの高いサイトからの良質なリンクが集まるように対策しましょう。
記事でご説明したように、ページランクはGoogleが検索エンジンでWebページを評価する指標のことをさし、一般的にはスコアが高いほどSEO効果が高まるとされています。
各Webページのページスコアは現在公開されていませんが、「Moz(モズ)」や「Ahrefs(エイチレフス)」といったツールを使うことで、おおよその数値を確認することができます。
ページランクはあくまで、数あるSEO対策のひとつの手段に過ぎません。Webページ全体の課題を整理したうえで、適切なSEO対策を行うようにしましょう。
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