サイト運用でWordPressを使用されている方は多いのではないかと思います。WordPressはサイト運用をしやすくするため、セキュリティの向上のために定期的にアップデートを行っています。アップデートに併せて、新たな機能が登場することもあり、ライティングがより感覚的に書きやすくなったり、SEOの観点で良いとされる機能が増えたりします。
今回のWordPress5.5へのアップデートでも同じように追加されています。追加された新機能としては、「XMLサイトマップの自動生成機能」と「画像の遅延読み込み」です。
これらは、SEOの観点からも注目したい機能となっております。よりWEBサイトのGoogleからの評価を向上させるためにも本記事では、新機能の活用方法やWordPress5.5へアップデートして変わった内容についてご紹介してまいります。
WEBサイト運用に広く使用されているWordPressですが、2020年7月7日よりベータ版のリリースが始まり、2020年8月11日にWordPress5.5がリリースされました。WordPressにはコードネームが付けられており、WordPress5.5のコードネームは「Billy Eckstine(ビリー エクスタイン)」です。コードネームはアメリカのジャズミュージシャンにちなんだ名前が付けられておりますが、バージョン5.5でも健在でした。
WordPress5.5を実行するための推奨要件は以下の通りです。
WordPress 5.5に更新するには、WordPressのダッシュボード内にある更新ページで今すぐ更新ボタンをクリックすることでアップデートが可能です。下記キャプチャの「WordPress5.5が利用可能です!今すぐ更新してください。」のテキストリンクになります。
定期的なバックアップはされているかとは思いますが、大きなアップデートの前には、ファイルやデータベースのバックアップを必ずとるようにしましょう。更新中はメンテナンスモードになります。
WordPress5.5はWordPress.orgのダウンロードページで、ページ中央のダウンロードボタンをクリックすることでzipファイルの入手が可能です。
また、WordPressの過去のバージョンをインストールすることも可能です。使用されているテーマやプラグインによってはWordPressの最新バージョンに対応していないこともありますので、旧バージョンの活用も考慮する必要が出てくることもあります。
WordPress5.5ではXMLサイトマップの生成機能が標デフォルトで有効になります。このXMLサイトマップの生成にはプラグインを必要とせず、WordPress本体の機能としてXMLサイトマップの生成・送信を行います。
WordPressの標準機能で生成されるXMLサイトマップの仕様は以下の通りです。
詳細な仕様は以下で説明します。
XMLサイトマップが作られるのは、WordPressを構築したディレクトリ直下に作成されます。例えば「https://example.com/」のドメインで「/blog/」直下でWordPressを導入した場合は「https://example.com/blog/wp-sitemap.xml」となります。
既存のXMLサイトマップと重複し辛いURLではないでしょうか。
WordPressで生成される「wp-sitemap.xml」は、複数のXMLサイトマップを記載する役割を持つ、サイトマップインデックスファイルです。サイトマップインデックスファイルとはXMLサイトマップが数多くある場合に一括送信するために用いられるインデックスファイルです。「wp-sitemap.xml」は50,000件のXMLサイトマップを記載することができます。
また、各XMLサイトマップには、2,000件のURLを追加することができます。つまり50,000件のXMLサイトマップそれぞれに2,000件のURLを記載することができるので、合計100,000,000件(1億件)のURLをXMLサイトマップで送信することが可能です。
WordPressで自動生成されるrobots.txtを利用している場合、XMLサイトマップの記述が自動で行われます。robots.txtにXMLサイトマップのURLが記述されていると、検索エンジンがXMLサイトマップの存在を知らせることができます。XMLサイトマップの存在を知った検索エンジンは、XMLサイトマップ内のURLを巡回してくれます。
基本的にWEBサイトで公開している全ページのURLが、XMLサイトマップに記述されます。この中には、タグページや著者ページ、月別アーカイブページなども含まれています。
自動生成されるXMLサイトマップの仕様について紹介してまいりましたが、今回追加されたこの機能は使うべきなのでしょうか?
結論から言うと、XMLサイトマップを細かく設定したい人には、あまりおすすめはしません。例えば、XMLサイトマップにURLを記載するかの取捨選択は出来ないので、基本的に全URLが記載の対象となることが大きな理由です。なぜならSEO視点でXMLサイトマップに記載不要なURLが発生することもあるからです。
自動生成したXMLサイトマップから不要なURLを省きたい場合、WordPressのphpファイルの編集知識があれば、可能です。ただし、phpファイルの修正をするならば、WordPressのプラグインを利用する方が簡単なケースも多々あるのでXMLサイトマップをどのように管理するかは慎重に決める必要があります。
他にも、今回アップデートで生成されるXMLサイトマップは、URLタグのみ記載されるので更新日時を伝えることが可能なタグは記述されません。タグは必須のタグではないので、大きな問題ではありませんが、ページを更新したことを伝えたい場合はGoogleサーチコンソールで更新を知らせた方がよいでしょう。
(補足:XMLサイトマップは、更新頻度や優先度を記述することもできますが、Googleはこれらの記述は無視するので不要です。)
現状は、プラグインを利用したり自分で作成したりする方がよさそうです。今後のアップデートで更なる利便性向上を期待しましょう。
もし、WordpressのXMLサイトマップの自動生成機能が不要な場合、標準仕様となっているこの機能は、どのようにすれば無効化することができるのでしょうか。この無効化についてもクリックひとつで簡単に切り替えられない仕様となっています。いくつか無効化する方法がありますのでご紹介いたします。
XMLサイトマップの自動生成を無効化するためには、「function.php」に以下のコードを追加することで無効化することができます。
こうすることでXMLサイトマップが生成されないようになります。こうしたphpファイルを扱う作業は、記述ミスでサイトの表示不具合が発生するので、バックアップを取ってから作業するようにしましょう。
テキストエディターからの編集はファイルに直接書き込むことになるため、レイアウトが崩れたり、表示が真っ白になったりすることもあります。不安な方におすすめなのがプラグインの活用です。WordPressのSEOプラグインである「YoastSEO」や「SlimSEO」などは、WordPressのXMLサイトマップ自動生成を無効化できます。Wordpressのコア機能で自動生成するXMLサイトマップではなく、プラグインで生成されたXMLサイトマップを送信することができます。
WordPressで自動生成されるXMLサイトマップと別のXMLサイトマップが重複する場合、リダイレクトで対応することも対象法で可能です。
リダイレクト処理の記述は何種類かありますが、既存のXMLサイトマップを「sitemap.xml」としたときの一例をご紹介します。(Apacheのウェブサーバーで.htaccessによるリダイレクト設定の場合)
他の対応方法にrobots.txtファイルに、クロールをさせない記述をすることで対応ができます。robots.txtファイルの中に以下の記述を加えます。
以上の記述をrobots.txtに追記することで、自動生成されるXMLサイトマップをクローラーは読み込むことができなくなります。こちらの方法も無効化ではありませんが対処方法のひとつです。
WordPress5.5ではデフォルトでimgタグに「loading= “lazy”」が自動で追加されます。loading=lazy属性の自動付与条件は、<img>タグにwidthとheightが指定されていることが必要です。lazy属性には画像の遅延読み込みの役割があるので、ページの表示速度を高める効果が期待できます。
lazy属性の付与は、過去に投稿している既存記事の画像にも反映されます。これにより、表示域外の画像はユーザーがスクロールして初めて表示されるようになり、ページ表示速度の改善が期待できます。
imgタグにwidthとheightを指定しないままloading=”lazy”属性を指定すると、CSSなどのデザインの影響で画像が表示されない不具合が発生することがあります。こうした不具合も発生することから、widthとheightの指定がloading=”lazy”属性が必要と考えられます。
widthとheightの幅や高さ指定は、Core Web VitalsのUX指標であるCLSの対策になるので、widthとheightの指定はするとよいでしょう。CLSとは、表示されたレイアウトが、時間差で追加表示されるコンテンツによってレイアウトがずれることを言います。CLSの基準で画像に問題ある場合は、画像の遅延読み込みをすることで、それまではなかった場所に画像が表示されますので、コンテンツの移動(ズレ)が発生することがあります。
width属性とheight属性が追加されていると事前に画像を表示するスペースを確保してくれます。事前にスペースを確保してくれているため、画像の遅延読み込みを行っても表示のズレが発生しないという仕組みです。
このようにwidth属性とheight属性を追加することでCLSの対策にもなります。
width属性とheight属性の指定は、WordPressの「メディアの追加」で追加する画像には標準で設定されます。「メディアの追加」で追加した画像については特に変更しない限り、これまで設置した画像もこれから設置する画像も遅延読み込みが有効になります。
ページの表示速度はSEOの観点からもユーザビリティの観点からも重要な項目ですので、是非活用していきましょう。
XMLサイトマップの自動生成や画像の遅延読み込みについて紹介してきましたが、WordPress5.5ではその他にも新機能や変更点がありますので紹介してまいります。
WordPress5.5では、ブロックエディターのエクスペリエンスが1,500個以上改善されて便利になっています。たくさんある改善事項の中で、代表的な改善事項を以下で説明します。
変更されたブロックの追加パネルでは、ブロックとパターンがカテゴリ別に表示されるので必要な編集が探しやすくなっています。ブロックとパターンが見つかりやすく、スクロールすることでブロックを全て見ることができるので、編集エクスペリエンスが大幅に改善されています。
新しいブロックパターン機能を使用することで、オリジナリティのあるページを簡単に作成することができます。ボタンやギャラリーなどデフォルトで数パターン用意されています。
Gutenberg8.4のブロックエディターに新しい編集機能が追加されました。WordPress5.5では、メディアライブラリを開かずブロック内で画像のトリミングや回転、ズームといった調整が可能になるため、編集作業が格段に早くなります。大量の写真を公開しているユーザーにとっては、特に便利な機能ではないでしょうか。
編集画面でデスクトップ、タブレット、モバイルそれぞれのスクリーンサイズを確認することができます。それぞれの画面サイズのユーザーにどのようにコンテンツが表示されているかを確認するために活用できます。
各デバイスのプレビュー確認が容易になったことで、編集作業工数の圧縮ができます。
プラグインとテーマの自動更新に対応することができるようになりました。1つずつプラグインごとに自動更新するかどうかをWordPressの管理画面から設定することが可能です。
自動更新したいテーマは「Enable auto-updates」をクリックして設定します。自動更新を設定することで、常にWEBサイトが最新のコードを実行することになります。
FTPやファイルマネージャーを使用して、テーマやプラグインの更新を行っていた方は、プラグインやテーマ更新が楽になります。zipファイルのアップロードでプラグインやテーマ更新が可能です。以下の手順でテーマやプラグインの更新を手動でできます。
「プラグイン」→「新規追加」の画面へ遷移して「プラグインのアップロード」ボタンをクリック。
「外観」→「テーマ」の画面へ遷移して「新規追加」→「テーマのアップロード」の順にクリック。
どちらについても既にインストールされている場合、「このテーマはすでにインストールされています」と表示され、現在とアップロードしたそれぞれのバージョン情報が表示されます。
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WordPress5.5の新機能についてご紹介してまいりました。SEOの観点から特に注目すべき項目は「XMLサイトマップの自動生成」と「画像遅延読み込み」です。
機能によっては不要になるものもありますので、運用されているWEBサイトの状況を確認した上で適宜設定を行うようにしましょう。
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