SEOのアウトソーシングがはじめての人でも大丈夫!当社のSEOコンサルティングは、お客様に合わせて施策をカスタマイズするこだわりのサービスです。
「サイト改善」と一言で言っても、一体どこから手を付けていいかわからないとお悩みの方もいると思います。特にECを運営されている場合は、Webサイトの構成を少し変えるだけで売上が大幅に上がるケースもあります。
そこで、今回は「CVR(コンバージョン率)」に焦点を当てて、売上を増加させるためのサイト改善方法について分かりやすく解説します。サイト改善を行う際の参考として、取り入れてみてください。
まずは、「CVRとはなにか?」という点について解説します。用語についてご存知の方は、次の項目へ進んでいただいても構いません。
CVR(コンバージョン率)とは、Webサイトへのアクセスのうち、どれだけがコンバージョン(サイトの成果)につながったかの割合を示す指標です。コンバージョン(サイトの成果)は、サイトごとに設定された内容が異なりますが、以下を設定することが多いです。
CVRは、商品カテゴリ別、ページ別、流入経路別などの分析単位ごとに、どのくらい差があるかを比較することができます。いくらアクセスが多くても、CVRが低ければ売上には繋がりません。そのため、CVRを適切に算出して状況を把握することで、対応ページや施策の優先度を決めることができるのです。
例えば、「アクセスが多いのに、CVRは低いページ」があれば、CVRを上げるための施策を行うのが優先です。逆に、「アクセスが少ないのに、CVRは高いページ」があれば、広告を出稿するなどしてアクセスを増やすことで、売上アップに繋がります。
このように、「どのようにサイトを改善していくべきか」という方向性を考える上で、CVRは重要な指標なのです。
CVRの計算式は、下記で求めるのが一般的な方法です。
訪問数に限らず、ページビューやセッション数、広告クリック数を基準に算出することもできます。比較したい対象に応じて使い分けてください。
なお、Google Analyticsを使ったCVRの測定方法については後述します。Google Analyticsを使っている方は、参考にしてください。
サイト改善を通して売上アップを目指したい場合、CVRは参考にすべき重要な指標であるということはご理解いただけていると思います。
CVRは一般的に2%~3%が目安ですが、業界の特性などによって数値は大きく変わってきます。なぜなら、何を「コンバージョン」とみなすかは、業界・業種やマーケティング施策によって様々だからです。例えば、ECサイトであれば商品を購入した人数がコンバージョンとみなされます。しかし、BtoBのサービスなどはセミナーの参加登録やサービスへの問い合わせをコンバージョンとして扱うケースもあります。メルマガ登録などをコンバージョンと考える企業もあります。
海外の企業が2012年に行った調査によると、業界別のCVRの平均値は下記の通りだったそうです。
業界
|
平均のCVR
|
---|---|
コンサルティング・ファイナンス | 10% |
メディア・出版 | 10% |
教育・医療 | 8% |
メディア・出版 | 10% |
ソフトウェア・クラウド | 7% |
技術機器・ハードウェア | 5% |
製造業 | 4% |
旅行・サービス業 | 4% |
小売・EC版 | 3% |
非営利団体 | 2% |
参考サイト:MarketingSherpa
他社のCVRの値に左右されるのではなく、自社のコンテンツと比較して見ていくようにしましょう。
CVRは手動でも計算できますが、効率的に作業を行おうと思ったら、Google Analyticsの分析機能を活用するのがおすすめです。
Google AnalyticsでCVRを分析する場合、まずは「何をコンバージョンとするか」という設定をする必要があります。Google Analyticsにおけるコンバージョンは「目標」という名称です。管理画面の左下に表示される「管理」をクリックしてみてください。
一番右の列に「目標」という項目が表示されます。ここから設定しましょう。
表示される「目標を作成」というボタンをクリックすると、テンプレートを利用して簡単に目標設定ができるようになります。自サイトの設定に合わせて最適なものを選んでください。
上記の設定を行うことで、Google AnalyticsでCVRを計測することができます。Analyticsでは「サイト全体」「流入元別」「ランディングページ別」の3つの角度から分析が可能です。以下、それぞれの見方について解説します。
基本となるのが、サイト全体にけるCVRの値です。全体のCVRを把握することで、サイト自体の平均が分かるからです。目安となるCVRの値は業種ごとに様々なので、自サイト全体のCVRを一つの目安として比較していくという方法を取ることができます。
サイト全体のCVRを見るには、まずホーム画面左下の「コンバージョン」をクリックします。
そして、「目標」内にある「概要」をクリックすると、サイト全体のCVRが表示されます。
流入元別のCVRとは、どのルートからの訪問かを分けて分析するCVRです。サイトへの訪問は、検索エンジンからだけでなく、広告、SNSなど複数のルートから行われています。ルートごとにCVRを比較することで、CVRの高い(または低い)ルートがわかり、優先して手を打つべき施策が見えてきます。
流入元別のCVRを見るには、ホーム画面左側の「集客」をクリックし、「すべてのトラフィック」内にある「チャネル」を選択してください。
左列が流入元の表示で、それぞれのルート別のCVRが一覧化されています。(正しく設定できていれば左端にコンバージョン率が表示されます。)
ランディングページとは、ユーザーがサイトを訪問する際に最初に見たページのことです。ランディングページ別のCVRを比較すると、どのページを入口にサイトを訪問するとCVRが高い(または低い)のかが分かります。広告を運用している際などは、ランディングページごとの効果を比較する際に有効な分析方法です。
ランディングページ別のCVRを表示するには、ホーム画面から「行動」をクリックし、「サイトコンテンツ」内にある「ランディングページ」を選択します。
ランディングページ別の表が表示されていて、左端にコンバージョンの値が表示されます。
CVRを分析していると、「他と比べてCVRが低い」「重要なコンテンツなので、CVRを高めたい」などサイトの問題点がわかってくると思います。現状を把握した後はサイト改善の工程にうつりますが、「なぜCVRが低いのか」という原因を誤解してしまうと的はずれな対応を行ってしまいかねません。
ここでは、CVRが低いときの原因としてよくあるものをいくつかご紹介します。自分のWebサイトに当てはまるものがないか確認してみてください。
流入元別やランディングページ別のCVRに大きな差がなく、サイト全体のCVRも低い場合は、サイトそのものの構造に問題があるかもしれません。
よくあるケースだと、情報が多すぎてゴチャついていたり、ユーザーが知りたい情報をすぐに見つけられないことが挙げられます。この場合、欲しい情報がすぐに見つからないのでユーザーが離脱する可能性が高いです。
また、スマートフォンの普及により、Webサイトはスマートフォンやタブレットから見るというユーザーも増えています。Googleのアルゴリズムでもモバイル対応ができているかが重要なポイントになっているので、レスポンシブデザインに取り組んでいるサイトも多いと思います。
CVRを考える上では、そこから一歩踏み込んで「スマホから見ても、ストレスなく閲覧できるか、他のページにスムーズに回遊できるか」などを確認する必要があります。PCでは見やすい構成になっていても、レスポンシブ化の中でメニューが見えにくい配置になっていれば、そこでユーザーが離脱している可能性が高いので注意してください。
ユーザーとの最初の接点となるトップページの見せ方が、CVRに影響を与えている可能性があります。
ユーザーは様々なサイトを比較しながら見ているので、最初に目に入った情報が微妙だと感じると、その時点で離脱しています。「ファーストビュー」と呼ばれる、「サイトを開いたときにスクロールなしで目に入るエリア」に掲載されている情報を見直してみてください。
ここで企業や商品情報を伝えられていなければ、「何についてのサイトかよくわからない」という印象を与え、コンバージョンが遠のいてしまいます。大きすぎるバナーや無駄なテキストで貴重なファーストビューエリアを埋め尽くしていないか確認しましょう。
いくら魅力的なコンテンツが作れていても、そこからCVにつながる動線が作られていなければ売上には結びつきません。例えば、長いコンテンツなのに一番下にしかCVページへのボタンがなければ、途中でお客さんを逃しているかもしれません。
適切な位置に分かりやすく動線が設置されているか、ユーザー目線での検証が必要です。
コンテンツの内容が悪ければ、「既に知っている情報しか記載されていないページだ…」「欲しい情報が見つからなさそう…」という印象を与え、ユーザーは離れていってしまいます。
特に広告を運用している場合には、広告内容とランディングページのマッチングにも注意です。
例えば、「青汁」を販売しているサイトでWeb広告を出稿していると仮定します。広告では「ダイエットに悩む女性にもオススメ」という角度から訴求しているにもかかわらず、実際のランディングページには「健康寿命を伸ばすためのシニア向け青汁」というコンテンツが展開されていれば、ユーザーは「なにか違う」と思います。そのため、ユーザーが求めている情報を提示できていないため、離脱しまう可能性がとても高くなってしまいます。
そこで、このようなことが起きないように、広告内容とランディングページ内容の整合性を合わせるようにしましょう。
問い合わせページや購入ページのクリック数は多いのに、フォームがあるページのCVRが低い場合は、フォームの内容自体を見直すべきかもしれません。
例えば、多すぎる入力項目はユーザーのモチベーションを下げてしまいます。自分で試してみるとわかりますが、スマートフォンの小さい画面からたくさんの情報を入力するのは大きな負担です。できる限り最低限の内容で、簡単に入力が完了できるようにしましょう。入力補助のツールを導入するのも良いですね。
サイト全体を見ることで、CVRが低い原因も見えてきたのではと思います。最後に、CVR改善のための具体的な方法についていくつかご紹介します。取り入れられるものがあれば、試してみてください。
サイト全体の構成に問題がある場合、思い切ってサイトマップから見直すのが手っ取り早いかもしれません。同じカテゴリごとに情報をまとめたり、ヘッダーやフッター、サイドバーに必要な情報を集約したりすることで、分かりやすさは飛躍的にアップします。
いきなり改善に着手するのではなく、手書きのラフ案作成からはじめて第三者の意見を聞きながら進めていくと、多くの人にとって分かりやすいサイト構成に近づけると思います。
トップページのファーストビューエリアに、お客さんが知りたい情報が盛り込めているか確認しましょう。具体的には「どのような商品を取り扱っているか」「どのような企業か」が分かる情報は必須です。これがあることで、お客さんは安心してサイトを見ることができます。
トップページでだけでなく、サイト内の各ページがランディングページになる可能性がありますが、それでもトップページの重要性はかなり大きいものです。ファーストビューの完成度が高まるように工夫を行いましょう。
Webサイトの多くが、コンテンツエリアだけでなくサイドカラムやフッターなどの共通エリアから、CVに繋がる動線を設置していると思います。どのページを見ている際にも影響する場所なので、共通のCVポイントを改善すればサイト全体のCVR向上につながる可能性があります。
例えば、このデジ研では、グローバルナビゲーションのうえに、お問い合わせのCVポイントを設けています。さらに、サイドカラムにはホワイトペーパーのCVポイントを設けています。
設置する際には、ボタンは目立つか、ボタンの周囲に不安を取り除くコンテンツが配置されているか、スマートフォンからも問題なくタップできるかなど、丁寧に調整していきましょう。
ヒートマップによる離脱率解析やA/Bテストによる効果検証を取り入れると、さらに効果的な分析や改善ができます。
お客さんが「購入したい」と思うような、魅力的なコンテンツ作成を行いましょう。ECショップであれば、商品写真や商品情報、ユーザーボイスなどを充実させ、より多くの情報を提供したいところです。
商品紹介だけでなく、自社の商品やサービスを応用できるような情報を発信する「コンテンツマーケティング」を行うと、同じ悩みを抱えるユーザーにリーチでき、SNS等でのシェアも期待できます。例えば、アパレルであれば、コーディネートを提案するコンテンツを提案することで、その他の商品も自然にアピールすることができます。食材であれば、レシピ集や献立のアイデアなどを提供するというイメージです。
また、インパクトを与えるために、動画や漫画などの目新しいコンテンツに挑戦するという方法も考えられます。コンテンツを通してユーザーにサイトの存在を認知してもらうことは、次回以降の訪問にも繋がります。既存の枠組みにとらわれず、柔軟な発想で取り組んでみてはいかがでしょうか。
EFO(エントリーフォーム最適化)とは、フォームの入力時に感じるストレスを軽減し、途中離脱しないようにするための施策です。一般的に、何も対策をしていないフォームでは、約60%ものユーザーが離脱しているといわれています。入力内容の見直しや設定の変更で対応できる部分でもあるので、以下の記事を参考にEFOを行ってみましょう。
CVRを意識してサイトを分析することで、どこをどのように改善すべきかが見えてきます。
闇雲に改善するのではなく、売上アップに繋がる部分を効率的に改善することができる有効な指標なので、この記事を参考に基本的な考えを理解し、実務に役立ててください。
タグマネージャーとは、Google Analytics・Google広告のタグやMAなどの各種ツールのタグなど様々なツールのタグを一元管理で…
Google アナリティクスのレポート機能、イベントトラッキングを知っていますか? この設定を行うことで、「電話番号がクリックされた数を知り…
離脱率とは、サイトを訪問したユーザーが、どこのページで離脱したのかを示した割合です。 多くの企業が自社のホームページをもち、ECサイトや情報…
サイトマップとは、「Webサイトの地図」のことで、サイト全体のページ構成を記述しています。サイトマップには、大きく2種類が存在しており、サイ…
Webマーケティングの効果測定において、ただサイトへの流入を増やすだけではビジネスに貢献できたとは言えないため、最終的な目標(コンバージョン…
Webサイトのパフォーマンスを最大化したい人にとって、利用することの多いツールが「Googleアナリティクス」と「サーチコンソール(Sear…